こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト シニアターゲティング」編集部です。
今回のテーマは、「デジタルシニア」についてです。
飲食店ではタッチパネルでの注文形式が一般化し、オンライン診療ができる病院も増えるなど、ここ数年の日常生活のデジタル化は目まぐるしくなっています。
このような環境の変化に対応して、デジタル化が進んでいるのはシニア世代も同様です。多くのシニアが当たり前のようにスマートフォンやパソコンを使いこなし、インターネットショッピングを楽しんだり、家族や友人とチャットでやり取りをしたりしています。シニア世代へのアプローチにおいて、今やWeb広告は必須です。
当コラムは、以下のような方におすすめです。
☑シニア世代がどのようにインターネットを活用しているのか知りたい
☑デジタルを活用してシニア世代にアプローチしたい
☑オフラインとオンライン両面からシニア世代への広告を打ち出したい
シニア向けマーケティングで、新しい広告を打ち出したい方にぜひ読んでいただきたい内容です。
デジタルシニアとは
スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器を用い、インターネットを活用しているシニアのことを、デジタルシニアといいます。
令和4年の総務省の「通信利用動向調査報告書」では、60歳〜64歳のインターネット利用率は90.6%、65歳〜69歳では83.2%と60代の8割以上がインターネットを使用していることがわかります。国民全体の利用率84.9%と比べても、大きな差はありません。仕事でパソコンを使用している次世代シニア層がこれからシニア世代にシフトしていくため、シニアのインターネット使用率は今後も増加していくでしょう。
出典:総務省 令和4年 通信利用動向調査報告書
コロナ禍で増加したデジタルシニア
年々増加するデジタルシニアですが、“令和シニア”とも呼ばれるように、増加の大きな転機となったのは令和2年から起こったコロナ禍での外出自粛の影響です。
ネットショッピングの利用率は、65歳以上の世帯においても27.1%(2020年4月)、30.3%(同年5月)とコロナ禍の自粛期間と共に著しく伸び、他の世代と比べても同様の動きをしています。
ネットショッピング利用世帯の割合の推移(世帯主の年齢階級別)
出典:総務省 新型コロナウイルス感染症で変わるネットショッピング 家計消費状況調査の結果から
2020年6月に一時的に自粛が和らいだ際、若い世代のネットショッピング率は低下しているのに対して65歳以上の世帯ではさらに上昇を続けているのがわかります。若い世代が自粛明けには実店舗に戻っているのに対し、シニア層はネットショッピングの利便性を活用し続けていると考えられます。
さらに60代の中でネットショッピングの利用頻度が月1回以上の人が54.8%という調査データもあります。(参考:消費者庁 令和4年度消費者意識基本調査 調査結果の概要 )
スマートフォン一つで自宅まで商品が届くというサービスは、慣れてしまえばシニア向きのサービスと言えます。
デジタルシニアの特徴
デジタルシニアの特徴として、趣味が多いシニアほどインターネットの利用時間が長いという相関関係が認められています。(参考:NTTドコモ モバイル社会研究所)
以前の記事で、アクティブシニアはデジタルとの向き合い方も柔軟であり、「アクティブシニアは、デジタルシニアである」という話をしました。その中でも、アクティブシニアは情報収集をさまざまなメディアで行っていることを紹介したかと思います。さまざまな趣味を楽しみ、自ら情報収集をする活発さがあることがデジタルシニアの大きな特徴です。
アクティブシニアについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
デジタルシニアにアプローチできるWeb広告は?
シニアのインターネット利用率が増えているとはいえ、1日の中の接触時間は、他の世代に比べまだまだ少ないのが現状です。インターネットに触れる時間が長くないからこそ、シニアは目的をもってインターネットを活用しています。そのニーズをつかんで、広告配信の設定を行うことで、高いコンバージョンを望めるでしょう。
シニアがインターネットを使用する主な用途は、日々の情報の検索やメール・SNSでの家族や友人とのコミュニケーションです。その傾向をふまえ、シニアへ効果があるデジタル広告を4つ、それぞれにあった商材と共に紹介します。
リスティング広告
シニアのスマートフォンの利用方法で最も多いのが「情報の検索」です。
検索した内容に合わせて広告を表示させることができるため、マッチング精度が高くおすすめです。前述のとおり、コロナの影響でネットショッピングでの商品購入のハードルが下がったシニア層が増えており、シニア向け商材はコンバージョンしやすくなっています。
ディスプレイ広告
Webサイト内にビジュアルつきで表示されるため、商品の購入やお問い合わせだけでなく認知拡大にもつながる広告です。
年齢性別などの属性で絞ることができるため狙った世代へ配信することができます。シニアの中にも、健康意識の高い方もいれば、新しい趣味に挑戦される方などさまざまです。商材にあったターゲティング設定ができるのもメリットと言えます。
Google広告でのターゲティングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
写真やイラストを用いることができるので、
・食料品などビジュアル映えする商材
・健康用品(シニアモデルの使用シーン)
などがディスプレイ広告に向いています。
また、効果を得るには、
・フォントサイズを大きくする
・背景と文字のコントラストを大きくする
・視認性が高くわかりやすい表現
など、シニアにとってもわかりやすいクリエイティブの制作を心がけるとよいでしょう。
LINE広告
SNSの中でシニアの利用率が最も高いのがLINEです。
60歳〜79歳への調査をしたところ、2023年ははじめてメールを上回りLINEのシニア層使用率は76%となりました。
60歳~79歳のSNS使用率
LINEを使いこなし、メールと同様に受信だけでなく、自ら送信を行うというシニア層が多くなっています。LINE広告には、NEWSやタイムライン上へ表示される広告メニューもありますが、シニア向けにはトーク画面に表示される広告メニューを選ぶとよいでしょう。ご家族へのプレゼントになるようなインテリア雑貨や子ども向け商品、友人と行きたくなる旅行先などデジタルシニアがLINEでコミュニケーションをする際に興味を引きそうな商材と相性がよいでしょう。
Instagram広告
さきほどのSNS使用率のグラフを見ると60歳〜79歳の使用率は11%とまだまだシニアの使用率は低いですがですが、シニア世代においてもおしゃれ意識の高い女性が活発に使用しているSNSです。Instagramはダイバーシティが進んでいるSNSで、近年はシニアのファッショニスタが国内外問わず活躍しています。「#インスタグランマ」などシニア向けハッシュタグも存在し、シニア世代でも盛り上がりを見せています。タイムライン上で大きく写真を使用して訴求できるということもあり、商材によっては相性がよいでしょう。
LINE広告やInstagram広告などSNS広告でのターゲティングについては、以下のコラムにて詳しく解説しております。SNS広告をご検討の方は、ぜひこちらも閲読ください。
その他のWeb広告についての解説や、Web広告ごとのそれぞれの特徴に関して紹介しても、以下のコラムにて紹介しています。
デジタルシニアがインターネットを使用する理由は「便利だから」、逆にインターネットを利用しない理由は「操作が難しい」というのが大きな割合を占めています。デジタルシニアがインターネットやSNSを使いこなしているとはいえ、情報量が多すぎたり、購入などコンバージョンへの導線が複雑だったりすると脱するユーザーが増える可能性が高いです。Web広告を活用する際は、リンク先のサイトも、シニアにとってわかりやすく見やすいものになっているか・名前や住所などの入力の仕組みが難しくないかなど、シニアへのハードルを下げることを意識しましょう。
オンライン×オフラインで「デジタルシニア」へアプローチ!
とはいえ、この年代にとってなじみ深い紙メディアへの信頼が厚いのも事実です。デジタルシニアへは、オンラインとオフライン両方の接点を作りアプローチをしていくことで相乗効果が期待されます。ここで、オンライン・オフライン両方からアプローチができるメディアを紹介します。
「大人の休日倶楽部」×JRE Ads
➀【国内最大級のシニア・プレシニア会員組織「大人の休日倶楽部」会員誌広告】と➁【JR東日本が保有する顧客データを活用したWeb広告「JRE Ads」】を掛け合わせた効率的なシニアアプローチが可能な広告パッケージメニューです。
「大人の休日俱楽部」×JREAds
➀「大人の休日倶楽部」会員誌広告
「大人の休日倶楽部」は、50 歳からの「旅」と「暮らし」を応援する JR 東日本の旅行会員組織で、現在約280万人(累計)のシニア・プレシニア会員を有したサービスです。そして会員向けに月に 1 回発刊されているのが「大人の休日倶楽部」会員誌。月間発行部数 約110 万部のこの会員誌に広告を掲載することが可能です。
アクティブなシニア世代100万人以上にアプローチできるというだけでもシニア商材をお持ちの方には魅力的な広告メディアだと思いますが、さらに注目のポイントが広告影響度です
会員向けに行ったアンケートによると、会員誌に掲載されている広告に対してアクションを起こしたことがあるという会員が約50%という結果になり、これはかなり高い反応率です。さまざまな趣味を持つデジタルシニアの態度変容を促す広告メディアとして有効と言えます。
➁JRE Ads
JR東日本グループが保有する、移動や購買などのユーザーデータを運用型広告に活用できるWeb広告が「JRE Ads」です。
記事内で紹介したそれぞれのWeb広告の既存セグメントと、特定の駅利用者への配信、指定の商品購入ユーザーへの配信などJR東日本グループならではのさまざまなデータによるセグメント設定を掛け合わせた、独自のターゲティングが可能になります。
なんと Suicaの移動履歴=確定データを用いた正確なエリアターゲティングができるのが大きな特徴です。
➀➁を掛け合わせることで効率的にシニア世代にアプローチできるメニューです。
上記メニューについて、詳しくはこちらのページで紹介しておりますので是非ご覧ください。
まとめ
デジタルシニアは、趣味が多く、情報収集を積極的に行い、インターネットを使用したコミュニケーションが活発です。テレビ新聞などのオフラインメディアに慣れ親しんできた世代という、既成概念に捉われることなく、シニアをターゲットにしたマーケティングにおいて、Web上でのアプローチは重要です。
本サイトの運営会社であるジェイアール東日本企画は、シニア世代のインサイト分析、コミュニケーション立案、クリエイティブワーク、集客についてのノウハウを蓄積しています。シニアマーケティングについてのご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。