【店舗集客改善】課題の見つけ方とステップ別の集客12策

キクコト 編集部



こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。
広告・マーケティングに“効くこと”をお届けするコラム、今回のテーマは「店舗集客」です。

商品やサービスを店舗で販売するビジネスモデル(飲食 店・各種施設・小売業など)において、「どうやって顧客を呼び込むか?」―効果的な店舗集客―こそが最大の関心事でしょう。



   出典:STORES「中小事業者へ『今後の店舗運営』に関する アンケート調査」



店舗のデジタル化を総合的に支援するSTORES株式会社の調査結果によると、店舗運営の課題について57.7%が、「集客・認知」と回答(上記グラフより)。多くの店舗が「効果的に集客できていない」と感じていると思われます。https://www.st.inc/news/2023-06-07-retail-research


ただ一口に「店舗集客」と言っても、細かく見ていくとさまざまな要因があり、どこから手をつけるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

当コラムでは、店舗集客の要素を4つのパートに分解することで課題を明確にし、それぞれの集客手法を課題別・目的別に3つのステップに分けて分類・整理します。


自店舗集客の次の改善策を決めていく際の、参考にしていただければ幸いです。



⇩店舗集客に大きな差をつける、お役立ち資料がこちらです








■店舗集客の課題とは?

自店舗のビジネスが、「効果的に集客できていない」と感じるなら、

・自店舗の強みと市場・顧客ニーズはマッチしているか
・自店舗の強みは競合店舗に対して競争力があるか
・自店舗の既存商品やサービスに都合のよいシナリオになっていないか
・自店舗の強みを支持してくれるターゲットは合っているか
・自店舗のアピールポイントと商圏はマッチしているか

などの項目ごとに検証をすると、どこに課題があるのかフォーカスしやすくなります。

➡これらに当てはまる場合、ビジネスの最適化に課題があるかもしれません。


次に、

・自店舗の想定顧客にしっかりとコンタクト(認知)できているか
(欲しいものがあってもその店舗を知らなければ行くことができない)
・自店舗の強みが顧客に理解されているか
(認知されているだけでは、最終的に競合店に顧客を奪われているかもしれない)
・来店の決め手になる策を用意しているか
(認知されていても、確実に来店に結びつけられていないかもしれない)

などについて、プロセスごとに検証をすれば、課題を見つけやすくなります。

➡これらに該当する場合、集客策の最適化が課題となります。





■店舗集客の課題を4つに分解して見つける

自店舗の強みと市場・顧客のニーズはマッチしているか?(勝算のある店舗ビジネスへ)


通常、店舗集客を考える前提として

 ・自店舗のビジネスにニーズ(集客力)があるか?

 ・顧客にアピールできるポイントは何か?

 ・そのアピールポイントは競合店舗に勝てるか?

について、さまざまなフレームワークを通して分析と検証をし、勝算のある店舗ビジネスを構想します。


顧客は欲しいものしか買わないので、自店舗の「ウリ」が本当に市場・顧客が求めている「モノ」なのかについての見極めは、成否の分かれ目になります。


「こういうものが作りたい、売りたい」「自分が良いと思うものを作りたい、売りたい」という気持ちが先行して、「顧客のニーズもあるはずだ」が後追いになると、ズレが生じるケースもあります。(もちろん「思い」が先行しても、その「思い(バックストーリー)」に共感し支持する顧客が増えて成功する場合も多々あります)

いずれのアプローチにせよ、いきなり始めるのではなく

・事前にリサーチで顧客の声を集める

・ある地域に絞って「テストマーケティング」をして実際の反応を確かめる

などのプロセスを経ることは、これまでも繰り返し行われてきた有効な手法です。


ただ、新規で店舗ビジネスを立ち上げる際は、当然これらの綿密な調査・検証を基に実現させているはずで、このフェーズまで遡ってしまうと新規事業そのものが揺らいでしまうので、これ以上の言及はここでは割愛します。



エリア別のテストマーケティングに活用できる資料がこちら!




顧客を絞り込めているか?(典型的なユーザー像を規定)


明確化した自店舗の魅力や強みは、どのような顧客に最もフィットするのかについて検証をします。一般的には、「ペルソナ設定」がよく用いられる手法です。


ペルソナ設定とは、「自店舗の商品やサービスを購入してくれるであろう典型的な顧客像」を明確な形にすることであり、性別・年代などのデモグラフィック属性に加えて趣味嗜好や行動パターンなどのサイコグラフィック属性についても詳細に設定し、「実在しそうな一人の人格」を作り上げます。


ユーザー像を規定する過程で気をつけたい点は、主観だけに頼りすぎないことです。ともすれば、自店舗のビジネスに都合の良い顧客像やシナリオを描いてしまいがちですが、常にユーザー視点に立ち、検索キーワードから行動を類推するなど、客観的なアプローチも忘れずに設計するようにしてください。



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商圏エリアの絞り込みは最適か?(見込み顧客の含有率が高いエリアを規定)


自店舗の商品やサービスを支持してくれる「典型的な顧客(ペルソナ)」が、多く存在しているであろうエリアを把握しておくことは、出店計画に関わる超重要事項で、ここを見誤るとせっかくのビジネスチャンスを逃してしまいかねません。

新規出店を検討する際はさまざまなエリアデータを活用しますが、一例として当社ジェイアール東日本企画が提供するエリアマーケティングソリューションをご紹介します。



参考 出店計画をSuicaデータで裏付ける、JR東日本の「駅カルテ」ソリューション



「駅カルテ」は、JR東日本が首都圏を中心とした約600駅のSuica利用データを統計処理し、利用動向を駅ごとに把握できる分析レポートです。

★駅ごとのSuica利用者数を

・時間帯別

・性別

・年代別

・平日・休日別

・居住者・来訪者別

・定期券勤務者・通学者別

の区分で把握できるので、

ターゲットに合わせた新規店舗のエリア選定に効果を発揮します。


★利用状況に基づいて各駅を

・住宅圏

・オフィス工場圏

・商業圏

・観光圏

・学園圏

の区分でタイプ判定できるので、

対象エリアが開業や出店に適しているかの把握に効果を発揮します。


まちの玄関口である駅の「利用のされ方」、「事業ポテンシャルの有無」などを幅広く把握することにより、その特徴に合わせた事業・サービス展開が可能になります。



自店舗のアピールポイントに勝算があり、ペルソナ設定・商圏エリア設定までズレがなく、それでも思うように店舗集客ができていないとしたら、想定ターゲットにきちんと接触できていない(最適化されていない)と考えられます。




効果的に集客できているか?(顧客をターゲティングしコンタクトする)


「効果的な店舗集客」とは、言い換えると「照準エリアにいるターゲットに正確に接触する」ことです。その前提で、最適な集客策を検討します。


・エリアを絞り込める集客方法を選ぶ

店舗を構える商売はあくまでも「エリアビジネス」であり、店舗の商圏外に広告を出しても集客効果にはつながりません。設定したビジネスエリアの範囲内でしっかりと見込み顧客にターゲティングできる集客方法を選択すべきです。


・効果を計測できる集客方法を選ぶ(テスト~改善を繰り返すために)

エリアを絞り込める店舗集客策は、チラシやティッシュ配り、ポスティングなどのオフライン手法を含めるとさまざまあります。しかしそれらの施策がどのように来店に寄与したかについては効果の測定が難しく、次策を打つ際の判断材料としては不十分です。数値を見ながらテストをしたり改善するという意味においては、オンラインの集客方法を選択する方がベターと言えるでしょう。


上記を踏まえると、エリア・ユーザーをターゲティングでき、効果を測定できるWeb広告やSNS広告は、外せない集客方法となります。





■店舗集客:ステップ別12の手法

店舗集客にはさまざまな方法がありますが、「何のためにこの施策をやるのか?」について目的と役割を理解した上で施策を検討することが肝要です。この認識が曖昧だと、思うような成果は得られません。どこに課題があるか発見できないまま、あれもこれもやって費用もかさむことになります。

この項では「最適な集客策(改善策)」について、具体的な手法を3つのステップごとに整理します。

見込み顧客が店舗の存在を知り来店するまでのプロセスには段階があり、それぞれのステップごとに発信する情報の内容と役割が異なります。(下図)







ステップ1】店舗集客:お店の存在を知ってもらう(認知促進)


どれだけ素晴らしい商品やサービスを並べていても、知らないお店には行きようがありません。新しい店舗を開業したら、まずはお店の存在を知ってもらう施策がマストです。

思うように集客できていない場合、まずは認知獲得手法が妥当かどうか検証をします。


〇オンラインの店舗集客


・Googleビジネスプロフィール

Google検索およびGoogleマップで検索したユーザーに対して、自店舗が表示されるようにする施策。料理メニューやサービスなどの基本情報のほか、自店舗の独自性を見込み顧客にアピールしたり、最新情報や特典を投稿したり、口コミに対して返信できるなど、顧客と直接コミュニケーションを取ることも可能です。Googleが提供する無料ツールで、登録すれば自らが編集・管理できるので、店舗集客においては必ず導入しておきたい施策です。

ただし導入すれば即効果を発揮するわけではなく、Googleマップ上で地域の競合他店舗より上位に自店舗を表示させるためのさまざまな対策をする必要があります。これをMEO(Map Engine Optimization)マップ検索エンジン最適化と呼び、集客に欠かせない取り組みの一つです。https://www.google.com/intl/ja_jp/business/


・SNS

SNSでの情報収集が当たり前になっている今、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用したオウンドメディア集客も有力な手段です。こちらも無料で自店舗のSNSアカウントを作成し定期的に情報発信できるので、ぜひとも検討したい集客施策です。導入の際は、それぞれのSNSの特性を理解し、あらかじめ設定した「典型的な顧客像(ペルソナ)」とマッチしたSNSを選択することが集客につながります。見込み顧客が興味を持ちそうなコンテンツ(写真・動画など)を制作し、情報発信を繰り返すことで、接点作りをめざします。


・Web広告

Google 検索やGoogleマップでの上位表示やSNSなどでの情報発信による認知獲得方法は、効果を発揮するまでに一定の時間と労力を要します。

店舗開業から認知・集客の初速を上げたい場合、まずはリスティング広告を検討しましょう。

Google広告をはじめとするWeb広告は、商圏にいる見込み顧客だけに絞って地域(エリア)配信できるので、ロスなく広告を運用できます。


例:新宿駅周辺のヨガスタジオの店舗集客

「ヨガ」や「トレーニング」を検索している女性に、新宿駅3km圏内でエリアを絞り、Google広告を配信 ➡ 自店舗のオウンドサイトへ誘導

上記のようなニーズが顕在化しているターゲットには、リスティング広告での認知獲得策が効果的です。


・SNS広告

SNS広告も、即効性のあるWeb施策として有効です。

例:恵比寿が商圏の飲食店の店舗集客

Instagramでユーザーの年齢・性別・興味関心・地域を指定して広告配信
➡ 自店舗の公式アカウントへ誘導

広告においても、設定したペルソナにマッチするSNSを活用して認知獲得を狙います。



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〇オフラインの店舗集客


・TVCM

全国展開している店舗の場合、全国ネットでのTVCMにより幅広く認知を獲得し、集客につなげています。

また首都圏一円 で展開している店舗の場合、関東ローカル枠でのTVCMやラジオCMを使った認知・集客方法も多くの事例が見受けられます。

例: 保険ショップ、携帯電話ショップ、コンビニエンスストア、カーディーラー、家電量販店、ファストフード店、不動産販売や仲介会社など

※これらはエリアターゲティング広告とは異なる手法で、圧倒的なリーチ力を活かした投網式のマス広告による認知・集客施策です。


・駅広告、電車広告

駅や路線など限定的な商圏で認知獲得を目論む方法として、交通広告(駅広告や電車広告)をWeb広告と併用すれば、より効果を発揮するでしょう。

少し前の交通広告は、数値による効果測定に難がありましたが、現在では位置情報データや人流データを活用したインプレッション換算による総接触人数の測定が可能となり、Web広告と同じ指標で効果検証ができるようになっています。



当社ジェイアール東日本企画の交通広告効果可視化ソリューション「効果が見えるOOH」

についての詳細は、こちらの「キクコトOOH」サイトでチェックできます。




【ステップ2】店舗集客:お店の強みや魅力を知ってもらう(理解促進)


自店舗の存在を知ってもらう時、お店のめざす理念やストーリー、提供できる価値やこだわりのポイントなどについて同時に理解してもらえれば、他店舗を含めた比較検討時にも有利になり、新規来店のきっかけにも、リピート来店のモチベーションにもつながります。リピーターの集客はハードルも高いですが、少し長い目線で育成していくくらいの気持ちで取り組むべき集客方法です。リピーターが増えれば、さまざまなビジネスの広がりも期待できるでしょう。


・オウンドメディア

自店舗のホームページやSNSの公式アカウントを開設し、さまざまな情報を発信します。Web広告やSNS広告をクリックした時の集客(飛び先)ページにもなるので、ここで自店舗のアピールポイントや顧客の求める情報をしっかりと伝えることができるかが鍵になります。


・ブログ

ホームページや公式SNS内で、自店舗ビジネスのバックストーリーやこだわりポイントなどの詳細を紹介する記事を執筆したり、動画や写真などのコンテンツを定期的に制作して公開し、理解促進~継続的な集客につなげます。

例:コーヒー豆にこだわったカフェの公式SNS上で、
  コーヒーの自家焙煎作業や淹れ方を写真や動画で紹介

即効性というより、リピート顧客の育成やファン作り、ブランドロイヤリティの向上を目的とした集客方法です。


・アーンドメディア

各種口コミサイトに登録したり、SNSなど他者(インフルエンサーも含む)による紹介・拡散記事や雑誌・ニュースサイトによる取材記事など、自店舗の強みを第三者が発信することで、客観的評価を獲得し、理解を深める集客方法です。




【ステップ3】店舗集客:トライアル&キャンペーン策の実施(来店促進)


自店舗が比較・検討の候補に残ったら、確実に来店につなげるための「最後の一押し」策もぜひ検討したいところです。

・トライアルキャンペーン・入会キャンペーン

「新宿 ヨガ」で検索しているターゲットに対して、「入会金半額キャンペーン」のリスティング広告を配信。

・LP(ランディングページ)

上記のような入会キャンペーン開催時に、(常設のホームページとは別に)入会キャンペーンのWeb広告から訪れる人専用の「キャンペーン特設ページ」を用意し、ダイレクトにメリットを訴求するのも、効果的な「最後の一押し」方法です。

その他、一般的には「ポイントUP」「来店プレゼント」などがありますが、自店舗独自のオリジナル企画やアイデアを考えるなど、知恵の絞りどころです。





集客向上へ、改善策を繰り返しましょう

ここまでご紹介した店舗集客方法は実施して終わりではなく、次の改善策につなげるためには、むしろ始まりと言えるでしょう。

・いくつかの広告クリエイティブでABテストを実施、集客に効く広告文を発見する。

・SNSごとに情報を変えてみる。集客につながる最適なコミュニケーション手法を探す。

・複数エリアでWeb広告をテスト、より効果的な集客エリアを導き出す。

・上位表示をめざして、SEOやMEOなど継続的な集客手法にも取り組む。

など、各施策のトライ&エラーをくり返し、より効果的な店舗集客に取り組むことを推奨します。





参考:次の改善策に、店舗集客の強い味方「JRE Ads」新登場!

「自店舗の商圏エリアにいるであろう顧客と、どのように接触するか?」を解決する手段として、Google広告やSNS広告を挙げましたが、エリアに実在する顧客を確実にターゲティングできるWeb広告ソリューション事例をご紹介します。
それが、SuicaなどJR東日本グループの顧客データをフル活用したWebターゲティング広告「JRE Ads」です。


※ユーザー個人が識別されないよう、プライバシーに十分配慮したかたちで連携しています。
※JRE ポイント会員を軸とし、利用規約上もデータ利用が可能な情報を活用しいています。



JRE Adsの顧客セグメント機能を使えば、自店舗の最寄り駅や路線の利用者を高精度で抽出できます。
例えば、「新宿駅周辺が商圏のヨガスタジオ」の場合、従来のWeb広告策では、下のようなターゲティング手法となります。


例:新宿駅周辺のヨガスタジオの店舗集客

Google広告による集客方法

新宿駅半径3km圏内にいる可能性があり、「ヨガ」や「トレーニング」を検索している女性にGoogle広告を配信 ➡ 自店舗のオウンドサイトへ誘導


一方「JRE Ads」は、Web広告のターゲティング配信に、Suicaなどの事実データを

掛け合わせることで、よりリアルな見込み顧客を浮かび上がらせることが可能となり、


「JRE Ads」×Google広告の併用による集客方法

Suica通勤定期を使って平日新宿駅で乗降し、「ヨガ」や「トレーニング」を検索している女性にGoogle広告を配信 ➡ 自店舗のオウンドサイトへ誘導


このように、より確実なターゲティング広告配信となります。


上と下の例を比較すればおわかりだと思いますが、

「いるであろう人」「毎日通う人(確実にいる人)」とでは、ターゲットの的中率に

歴然とした差が出ます。


この差を実感する「JRE Ads」を試してみたい方は、下記からお問い合わせください。

業種別活用事例や料金など、もう少し詳しく知りたい方は、資料をダウンロードしてください。

きっと店舗集客に効果を発揮し、強い味方になってくれるはずです。






店舗集客力向上へ改善策を積み重ねるには、プロのサポートが不可欠です。広告配信実施からレポート報告、改善策提案まで、ジェイアール東日本企画がトータルにサポートいたします。その他不明点などお気軽にお問い合わせください。

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