【駅データ完全ガイド】首都圏駅の乗降者数とターゲティング広告活用術

キクコト 編集部

駅データ 完全ガイド 首都圏駅の乗降者数とターゲティング広告の活用術

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。

「交通広告を初めて検討しているが、どの駅を選べばよいかわからない」
「新宿駅利用者にアプローチしたいが、どの広告媒体を選ぶべき悩んでいる」

……など、 広告実施を検討する際に「どの駅・どの媒体を選べば効果的なのかわからない」と悩む担当者の方は多いのではないでしょうか。

交通広告では、単純に乗降者数の多い駅へ出稿すれば高い効果が得られるとは限りません。重要なのは、自社のターゲットがどの駅を利用しているのか、またどのような属性の人が集まるのかを把握したうえで、目的に応じた駅や媒体を選定することです。

その際に役立つのが「駅データ」です。駅ごとの乗降者数や利用者属性、利用目的などのデータを活用することで、交通広告の媒体選定はもちろん、出店計画や販促施策といったエリアマーケティングにも活かすことができます。

この記事の前半では首都圏の乗降者数ランキング・主要な駅の情報をまとめ、後半では駅データの活用方法について詳しく紹介します。 首都圏で交通広告の実施を検討している方や、より精度の高いエリアマーケティングを行いたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

【駅乗降データ使用可能】JR東日本データ活用Web広告JRE Ads

駅データで見るべきポイント

駅データを活用する際は、「どれだけの人が利用しているか」と「どのような人が利用しているか」の2つの視点で見ることが重要です。それぞれを組み合わせて分析することで、より効果的な交通広告やエリアマーケティングにつなげることができます。

乗車人員・乗降人員データ(量のデータ)

各鉄道会社が毎年公表している乗車人員・乗降人員データは、「その駅にどれだけの人が集まるのか」を把握するための最も基本的な指標です。広告の接触機会や到達規模を推測できるため、交通広告の媒体選定や費用対効果の試算などに活用されています。

ただし、鉄道会社によって公表基準が異なる点には注意が必要です。例えば、JR東日本では「乗車人員」のみを公表している一方、東京メトロや都営地下鉄では「乗降人員(乗車+降車)」を公表しています。そのため、異なる鉄道会社のデータを比較する際は、それぞれの指標の違いを理解したうえで活用する必要があります。

※比較する場合はJR東日本の数値を2倍にして比較するのがおすすめです。

利用者プロファイルデータ(質のデータ)

乗降人員データが「どれだけの人が利用しているか」を示すのに対し、利用者プロファイルデータは「どのような人が利用しているか」を把握するためのデータです。

例えば、当社ジェイアール東日本企画が実施する「JR主要駅改札口別利用実態調査」や、メトロアドエージェンシーが公開している「東京メトロ利用者プロフィール」では、利用者の性別・年代・職業・利用目的などの詳細な属性情報を確認できます。

同じ乗降者数の多い駅であっても、ビジネスパーソンが多い駅、学生が多い駅、観光客が多い駅では、広告効果や適した商材は大きく異なります。また、同じ駅でも改札口によって利用者属性が異なるため、「どの改札口に広告を掲出するか」といった媒体選定にも役立ちます。

駅データは「量」と「質」を組み合わせて活用する

駅データを活用する上で重要なのは、乗降人員データと利用者プロファイルデータをセットで見ることです。

乗降人員だけを見ると「人が多い駅」ということはわかりますが、その駅に自社のターゲットがいるかまでは判断できません。一方で、利用者属性だけを見ても、十分な接触人数を確保できるとは限りません。

両方のデータを組み合わせることで、「利用者数が多いから出稿する」という感覚的な判断ではなく、「自社のターゲットが多く利用しており、十分なリーチが期待できる駅だから出稿する」という、データに基づいた媒体選定やエリア戦略が可能になります。

首都圏主要駅の乗降者数ランキング

ここからは現在、各社が公表している最新の駅データ(2024年度データ)を参考に、首都圏の駅データを整理します。

JR東日本が公表している「各駅の乗車人員(2024年度)」をもとに、首都圏主要駅の利用状況を整理しました。 (※乗車人数のみで、降車を含まない人員数)

新宿駅が1日平均約66.7万人で最多となり、池袋駅が約49.9万人、東京駅が約43.5万人で続いています。首都圏の主要ターミナル駅に利用者が集中していることがわかります。

jR東日本の乗車数ランキング
JR東日本は首都圏を中心に在来線や新幹線を運行する日本最大級の鉄道会社です。2024年度の主要駅乗車人員ランキングでは、新宿駅が1日平均66万6,809人で最多となり、池袋駅、東京駅、横浜駅、渋谷駅が続くなど、首都圏の主要ターミナル駅に利用者が集中しています。

出典:JR東日本「各駅の乗車人員 2024年度」(2025年9月公表) ※乗車人員のみの数値。乗降者数の目安は概ね2倍。

東京メトロでは、JR東日本と異なり「乗車人員+降車人員」を合わせた乗降人員を公表しています。

2024年度は池袋駅が約51.8万人で最多となり、大手町駅が約33.4万人、北千住駅が約24.1万人、銀座駅が約23.0万人で続きました。複数路線が接続する駅や、JR線・私鉄との乗換需要が大きい駅が上位を占めています。

東京メトロ主要駅の乗降人員ランキング表。2024年度の1日平均乗降人員は池袋駅が約51.8万人で最多となり、大手町駅、北千住駅、銀座駅が続くなど、都心のビジネス・商業エリアへの利用集中がみられる。

出典:東京メトロ「各駅の乗降人員ランキング 2024年度」

東急電鉄は、渋谷・自由が丘・二子玉川・横浜といった商業集積地を結ぶ路線網を有しています。

2024年度の主要駅乗降人員ランキングでは、渋谷駅が田園都市線で約60.4万人、東横線で約41.0万人と最も多く、横浜駅(約31.1万人)、目黒駅(約27.1万人)など、他社路線との接続駅が上位にランクインしています。

東急線沿線は住宅地と商業エリアがバランスよく存在しており、ファミリー層や高所得層へのアプローチを検討する際にも注目されるエリアです。

出典:東急電鉄「2024年度 駅別乗降人員・輸送人員」

都営地下鉄は浅草線・三田線・新宿線・大江戸線の4路線・106駅を有し、1日平均の全線合計乗降者数は2,640,766人に達します。新宿駅は新宿線で約28.9万人、大江戸線で約12.3万人と、路線別ランキングで複数回上位にランクインしています。

また、東京スカイツリーの最寄り駅である押上駅や、京急線との乗換駅である泉岳寺駅など、浅草線の主要駅も高い利用者数を記録しています。

出典:東京都交通局「各駅乗降人員一覧 2024年度(2024年4月〜2025年3月)」

ポイント:「乗り入れ駅」の実態規模を把握する

駅データを活用する際に注意したいのが、東京の主要駅の多くは複数の鉄道会社・路線が乗り入れるターミナル駅であるという点です。

例えば新宿駅は、JR東日本だけでも1日平均約66万人が乗車しています。しかし実際には、小田急線・京王線・東京メトロ・都営地下鉄など複数の路線が乗り入れており、駅全体の利用者数は1日あたり延べ約300万人規模に達する世界最大級のターミナル駅となっています。

新宿駅の各鉄道会社の乗降人員を合算した概算表。JR東日本は乗車人員を2倍換算し、京王電鉄、小田急電鉄、東京メトロ、都営地下鉄を合わせると、1日平均約299.8万人が利用する国内最大級の交通拠点であることを示している。

さらに、各鉄道会社が公表している乗車人員・乗降人員には、同一鉄道会社内での乗り換え利用者は原則として含まれていません。 例えばJR新宿駅やJR東京駅では、改札を出ることなくJR各路線間を乗り換える利用者が数多く存在しますが、こうした利用者は新たな乗車・降車としてカウントされないため、公表データには表れません。

そのため、各社が公表している数値を単独で見るだけでは、駅全体の規模や実際の人流、広告接触機会を正確に把握できない場合があります。

交通広告やエリアマーケティングを検討する際は、ターゲットが利用する路線や改札口を明確にしたうえで、複数の鉄道会社のデータを組み合わせながら駅全体の利用実態を把握することが重要です。

主要駅の利用者プロファイル

当社、ジェイアール東日本企画が独自で調査を行っているJR東日本の主要駅の利用者プロファイルデータをもとに、都内主要駅それぞれの利用者の実像やマーケティングでのポイントを紹介します。

広告掲出駅を検討する前に交通広告の基礎について知りたい方は、以下の資料も参考にしてください。

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JR東日本最大の乗降拠点であり、東京メトロ・都営地下鉄・小田急・京王も乗り入れる「世界最多乗降者数」を誇る超巨大ターミナル。

JR東日本利用者プロファイル

■性別:男性 62.9%/女性 37.1%
■年代:幅広く利用されているが、特に男性40~50代が多い
■利用目的:通勤・通学 52.7%/業務 5.9%/買い物 8.3%/レジャー 6.3%
■改札:乗り換え路線も多く、各改札に分散しているものの、南改札が14.6%と最も利用率が高い。

他路線の特徴: 東京メトロ丸ノ内線の新宿駅利用者は1日約20万人(乗降)。新宿三丁目駅(丸ノ内線・副都心線)の乗降人員は約15万人で、こちらは商業・飲食目的の利用者が多く、JR新宿駅と合わせて都内最大の商業ゾーンを形成しています。

マーケティングポイント:
規模の大きさゆえ、「とりあえず新宿」という選択をしがちですが、改札口の指定が重要です。ビジネスパーソン狙いなら西口改札(都庁・オフィス街 方面)、若年層や買い物客がターゲットなら東口改札(ルミネエストや新宿三丁目方面の百貨店・歌舞伎町方面)と、掲出位置を絞るほど費用対効果が改善します。 また、人口密度が高いため小さな媒体だと目に入らない可能性があります。音が出る媒体や、大きくインパクトのある媒体がおすすめです。

▼新宿駅のおすすめの広告媒体は以下コラムで詳しく紹介しています。

JR東日本では2位、東京メトロでも1位という、首都圏でも有数の巨大ターミナル。サンシャインシティを中心として賑わいのある東口商圏と、東武百貨店やルミネ・東京芸術劇場などがある西口商圏という2つの顔を持ちます。

JR東日本利用者プロファイル

■性別:男性 58.1%/女性 41.9%
■年代:20〜40代が中心層。女性の学生割合が他の駅に比べて高いのが特徴。
■利用目的:通勤・通学 52.8%/業務 6.0%/買い物 9.5%/レジャー 6.9%
■改札:中央1改札(26.8%)と中央2改札(23.6%)の中央改札エリアの利用が半数を占める

他路線の特徴:東京メトロ丸の内線・有楽町線・副都心線や、西武池袋線・東武東上線など多くの路線が乗り入れるターミナル駅です。東京メトロのデータでも、女性比率が43.3%と他の主要駅に比べて女性の割合が高いことが特徴です。

マーケティングポイント:
ファッション・コスメ・外食・子ども向けサービスなど、20〜40代の日常消費に関連するブランドとの相性が良い駅です。 さらに、東口側はサンシャインシティ内のエンタメ施設やキャラクターショップ、アニメイト本店があるなどアニメ・キャラクター等のオタクカルチャーとの親和性が高いことも大きな特徴です。

池袋駅では大型の看板や柱巻きの特殊展開、ピールオフ広告・付箋広告など話題になる交通広告の実施も可能です。

■柱巻きの特殊展開

■大型サインボードでの付箋広告

▼付箋広告やピールオフ広告などの参加型のOOHについては以下の記事で詳しく解説しています。

首都圏と全国を結ぶ日本最大級の交通結節点。JR各線に加え、新幹線、東京メトロ丸ノ内線などが乗り入れ、ビジネスパーソンから観光客、インバウンドまで幅広い利用者が集まるターミナル駅です。

利用者プロファイル

■性別:男性 62.2%/女性 37.8%
■年代:30〜50代のミドル層が中心
■利用目的:通勤・通学 51.3%/業務(出張含む)8.0%/レジャー 9.2%/買い物6.6%
■改札口:丸の内北口(20.4%)最多。八重洲側は商業施設、丸の内側はオフィス街への動線となっています。

「業務(出張含む)」が8.0%と他駅を大きく上回ります。絶対数に換算すると1日3万人以上がビジネス・出張目的で東京駅を利用している計算です。また、隣接する大手町駅(東京メトロ丸ノ内線/都営地下鉄三田線)と実質的に一体の商圏を形成しており、丸の内・大手町エリアのビジネスパーソンへのリーチは首都圏最大級です。

マーケティングポイント:
東京駅は「全国への発信力」が最大の特徴です。首都圏だけでなく地方からの出張者や観光客にもリーチできるため、BtoB商材や高額商材、企業ブランディングとの相性が良い駅です。

一方で利用者の移動が速いため、短時間で情報を伝えられるシンプルなクリエイティブや大型媒体の活用がおすすめです。

■柱巻きジャック+タレントとコピーのみのシンプルなデザイン

JR東日本、東京メトロ、東急電鉄、京王井の頭線が乗り入れる首都圏有数の巨大ターミナル。若年層の流行発信地として知られる一方、近年は大規模再開発によりIT企業やスタートアップ企業が集積するビジネス拠点としての存在感も高まっています。

利用者プロファイル

■性別:男性 57.5%/女性 42.5%
■年代:男女ともに学生割合が他の駅より高く、女性は10代〜30代の利用者が多い。
■利用目的:通勤・通学 46.9%/業務 7.5%/買い物 9.8%/レジャー 9.0%
■改札口:ハチ公改札(37.7%)が最多。東京メトロ銀座線への乗り換えや渋谷スクランブルスクエア・渋谷ヒカリエに近い中央改札(36.7%)の利用率も高い。

他路線の特徴:
東急電鉄の渋谷駅は1日100万人を超える利用者を抱える日本有数の私鉄ターミナルです。東京メトロ副都心線・半蔵門線・銀座線の利用者も多く、都心部だけでなく神奈川・埼玉方面からの流入も豊富です。

マーケティングポイント:
 渋谷は10〜30代を中心とした若年層へのリーチ力が高く、トレンド性のある商材やSNS拡散を狙う施策との相性が抜群です。一方で渋谷スクランブルスクエア周辺にはIT企業や大手企業も集積しており、ビジネスパーソンへの接触も可能です。ハチ公口周辺は圧倒的な人流を活かした認知拡大、渋谷ヒカリエ・渋谷スクランブルスクエア周辺は比較的高所得層やオフィスワーカーへの訴求に適しています。

競合広告も多いため、大型媒体やビジョンジャック 、インパクト重視のクリエイティブが効果的です。

■渋谷スクランブル交差点 ビジョンジャック

引用:NEC、渋谷スクランブル交差点をジャック「わたしたちの社会価値創造は、でかい。」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001064.000078149.html

JR山手線・京浜東北線・総武線に加え、東京メトロ日比谷線、つくばエクスプレスが乗り入れるターミナル駅。世界的な電気街・サブカルチャーの聖地として知られ、近年ではインバウンド客の利用も多い駅です。

利用者プロファイル

■性別:男性 65.5%/女性 34.5%
■年代:特に30~40代男性が多いのが特徴
■利用目的:通勤・通学 52.2%/業務 7.7%/買い物 13.0%/レジャー 5.5%  他の駅に比べて買い物利用が多い
■改札口:電気街改札(34.1%)が最多

電気街改札はアトレ秋葉原が目の前にあるほか、ラジオ会館などのホビーショップや大型家電量販店が並ぶ中央通り沿い へのアクセスが良い改札です。

他路線の特徴:
東京メトロ日比谷線はオフィス街へのアクセス需要が高く、平日はビジネスパーソンの利用も多く見られます。一方、つくばエクスプレスは沿線居住者やイベント来場者の利用が多く、休日には秋葉原目的の来訪者が増加します。

マーケティングポイント:
秋葉原はアニメ・ゲーム・VTuber・アイドルなどのコンテンツファンとの親和性が非常に高い駅です。推し活やイベント告知、IPコラボ施策との相性が良く、SNSでの拡散も期待できます。

さらに、「電気街」としての歴史から、PCパーツやガジェット、オーディオ機器、カメラなど、専門性の高い電化製品に関心を持つユーザーが集まるエリアでもあります。そのため、最新テクノロジー製品やデジタルガジェット、BtoB向けITサービスなどの訴求にも適しています。広告接触後に街中の店舗やイベント会場へ誘導しやすい点も強みです。

▼秋葉原駅のおすすめの広告媒体は以下コラムで詳しく紹介しています。

駅データをOOH(交通広告)の選定に活用する

「利用者が多い駅に広告を出せばよい」という考え方だけでは、広告効果を最大化できません。OOH・交通広告を実施する際は、駅データを読み解き、ターゲットや施策の目的に合わせて媒体を選定することが重要です。

目的から駅を選ぶ発想が重要

OOHの媒体選定では、「どの駅が有名か」ではなく「どの駅なら目的を達成できるか」という視点が重要です。

例えば、
〇新商品の認知拡大なら、新宿・渋谷
〇BtoBサービスの認知向上なら、東京・品川
〇アニメやゲームのプロモーションなら、秋葉原・池袋
〇インバウンド向け施策なら、東京・上野・秋葉原・浅草

といったように、駅を利用する人のプロファイルデータを活用することで広告予算をより効率的に投下できます。

「改札口の利用率×利用目的」で出稿する媒体を選ぶ

出稿する駅が決まった後に重要になるのが、駅構内や駅周辺のどの媒体を選ぶかです。

媒体サイズやインパクトだけで選定することは、あまりおすすめできません。なぜなら、同じ駅であっても改札口や動線によって通行量や利用者属性が大きく異なるためです。

例えば東京駅では、丸の内北口の利用割合は20.4%である一方、八重洲南口は7.2%と、流動量に約3倍の差があります。また、駅周辺のオフィス街や商業施設、観光スポットなどの立地特性によって、利用者の性別・年代構成が改札ごとに異なるケースも少なくありません。

そのため、媒体の大きさだけでなく、「どのような人に」「どれくらい接触できるのか」という観点で媒体を選定することが重要です。

定期利用者が多い駅と、定期外が多い駅で使い方を変える

駅データを見る際は、利用者数だけでなく、定期利用者と定期外利用者の構成比にもぜひ注目してください。

定期利用者が多い駅(例:品川・新橋・横浜・北千住など)では、同じ利用者が日常的に駅を利用するため、広告への接触回数が自然と増えます。そのため、企業ブランディングやサービス認知向上など、継続的な接触による認知醸成や態度変容を目的とした施策に適しています。

一方、定期外利用者が多い駅(例:秋葉原・銀座・上野・押上など)は、観光客や買い物客など新規来訪者の割合が高い傾向があります。そのため、イベント告知や期間限定キャンペーン、観光関連のプロモーションなど、「一度の接触で情報を届けたい」施策との相性が良いです。

駅データを活用することで、「どの駅に出稿するか」だけでなく、「どの場所で、誰に向けて広告を届けるか」まで設計できるようになります。これにより、OOH広告の投資対効果をより高めることが可能です。

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Suicaの「駅の乗降データ」を利用できるWeb広告「JREAds」

この記事では、電鉄各社が公開している乗降人員データを紹介しましたが、これらはあくまで「集計値」です。「新宿駅に1日66万人が来る」「渋谷の利用者は女性比率が高い」など施策の方向性を決めるうえでは有用ですが、その中の「特定のターゲットに届くか」は広告施策の精度次第になってしまいます。

GPSデータを基にしたWeb広告のエリアターゲティングで補おうとしても、位置情報はあくまで推測です。加えて、駅を中心にエリア設定する場合の最小値は半径1km(徒歩約15分圏内)が限界のため、「ピンポイントでその駅を使っている人」に絞り込むことは難しいのが現状です。

そこで注目されているのが、 Suicaの乗降履歴、つまり「実際にその駅を使った」という確定データを用いてターゲティングが可能な「JRE Ads」です。

JRE Adsとは

JRE Adsは、Suicaの乗降データや「JRE MALL」やビューカードの購買履歴などJR東日本グループが保有する顧客データを活用した広告配信サービスです。 駅での買い物や通勤通学での移動といった“生活者のリアルな行動”を軸に、ターゲットを捉えた広告施策を設計できます。もちろん、通常のWeb広告同様に性別や年齢・興味関心をかけ合わせたターゲティングが可能です。

一般的な位置情報広告とJRE Adsの違い

位置情報マーケティングでは、GPSやアプリの位置情報をもとに「特定エリアにいた可能性が高い人」を対象とする推定ベースの位置情報が一般的です。

対してJRE Adsでは、Suicaの利用履歴や定期券データにもとづく“確定データ”を活用できる点が大きな特徴です。「実際にどの駅を、どの時間帯に利用したか」という事実にもとづくため、生活者の行動をより確度高く捉えることができます。

JRE Adsでできるターゲティング

例えば、以下のようなターゲティングが可能です。駅利用データと購買データや近隣でのイベントなどをかけ合わせることで、交通広告や従来のWeb広告以上に精密なターゲティングを行うことが可能です。

Suicaでの新宿駅利用データ
 ×
ビューカードで化粧品/エステ等の決済を行うユーザー

さらに、「来店でサンプリングプレゼント」などの呼びかけをバナーやLP内で行うことで来店誘導。

大学生広域(A)と就活への積極層(B)にWでアプローチした事例です。

A.主要大学の最寄り駅の通勤定期券保有者
 +
B.海浜幕張駅での就活イベント実施日の駅利用者×通学定期保有者

また、JRE Adsでは駅利用者だけでなく、以下のようなJR東日本グループならではのデータを活用した多様なターゲティングが可能です。

ターゲティング可能例:
・新幹線グリーン車を予約/利用するビジネス パーソン
・「大人の休日倶楽部」会員であるアクティブシニア層

JRE Adsのターゲティングメニューや活用事例をまとめた資料を無料で公開しています。 自社のマーケティング施策への活用を検討されている方はぜひ参考にしてください。

さらに効果を高めるなら、交通広告×JRE Ads

交通広告単体の場合、広告接触後に指名検索やQRコードの読み取りなど、ユーザー自身が能動的に行動しなければWebサイトへの流入につながりません。そのため、認知は獲得できても、その後のアクションまで結びつけることが難しいのが難点です。

そこで、交通広告でまずブランドとの接触機会を創出し、その後JRE Adsによってターゲットへ継続的に広告を配信することで、認知から検討・獲得までを一貫して設計できます。 交通広告が「広く認知を獲得する役割」を担うのに対し、JRE Adsは「認知した可能性の高いユーザーへ再度アプローチし、行動を促す役割」を担い、より効果的なマーケティング施策を実現できます。

例えば、新宿駅にサインボードやデジタルサイネージを掲出して幅広い層にブランド認知を促進すると同時に、新宿駅を日常的に利用する20〜40代女性など、自社のターゲット層に対してJRE AdsでWeb広告を配信する、といった施策設計が可能です。

交通広告とJRE Adsの連携イメージ。交通広告のみでは自然検索やQRコード読み取りが必要で離脱が発生しやすい一方、JRE Adsを併用すると広告からワンクリックでWebサイトへ遷移でき、指名検索を介さないスムーズな導線を実現する。

実際に、JRE Adsと交通広告(山手線内の窓上ビジョン)を組み合わせた施策では、「サービス利用意向度」において高い相乗効果が確認されました。

広告実施後に調査を行ったところ、交通広告のみに接触したユーザーのサービス利用意向度は48.3%、JRE Adsのみに接触したユーザーは36.6%でした。一方で、両メディアに接触したユーザーのサービス利用意向度は69.2%に達し、単独接触を大きく上回る結果となりました。

交通広告とデジタル広告(JRE Ads)の相乗効果を示す調査結果。サービス利用意向度は広告未接触者20.5%に対し、交通広告のみ48.3%、JRE Adsのみ36.6%、両メディア接触者では69.2%まで向上している。

このことから、交通広告による認知形成とJRE Adsによる継続的な接触を組み合わせることで、単体施策では得られない高い広告効果が期待できることがわかります。認知から興味・関心、さらには利用意向の向上までを見据えた施策設計において、両メディアの連携は有効なアプローチの一つといえます。

まとめ

当コラムでは、首都圏鉄道会社の乗降者数データ やターミナル駅の利用者プロファイルを紹介しました。

乗降人員という「量のデータ」と、性別・年代・利用目的といった「質のデータ」を組み合わせることで、 「大きな駅だから」という感覚的な判断から、ターゲットの属性や改札口の動線まで踏まえた根拠ある媒体選定が可能になります。

東京の交通網は複数の鉄道会社にまたがり、一つの駅に複数の路線が乗り入れているため、ターミナル駅の場合は複数の電鉄のデータを参照して出口や路線ごとの利用者層を整理することで、駅・エリアの実態規模をより正確に捉えられます。

当社、ジェイアール東日本企画は、交通広告のリーディングカンパニーとして、駅・鉄道利用の確定データを活用したエリアマーケティングを得意としています。 交通広告のプランニングから、JR東日本グループデータを活用した「JRE Ads」によるデジタル施策まで、貴社のマーケティング課題に合わせたご提案が可能です。
駅を基点としたマーケティング施策や駅で交通広告の掲出をご検討の方は、ぜひお気軽に当社へお問い合わせください。

参考データ出典

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