【α世代~団塊世代別】特徴と効果的なマーケティング施策を解説

キクコト 編集部

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。

マーケティングにおいて、自社の商品やサービスのターゲットを考えるとき、そのターゲットが属する世代を把握し、特徴や価値観を理解することはとても重要です。
ですが、「いざ実践するとなると、世代別の特徴や価値観を具体的にどうマーケティングに活かせばよいか分からない…」と悩んだ方は少なくないかもしれません。

今回は、世代別マーケティングの必要性と、世代別の特徴や具体的なマーケティング施策例をご紹介します。

・自社のマーケティングを考えるうえで、まず世代ごとの特徴を理解したい
・世代別の特徴をどうマーケティングに活かすか知りたい
・自社商品やサービスのターゲット世代に合うマーケティング施策を知りたい


本記事が、このような方々の課題解決のヒントになれば幸いです。




世代別マーケティングはなぜ必要?

私たちが世代ごとに分けられるのは、その人が生まれた時期や社会背景によって、それぞれ似通った特徴や思考、行動の傾向があると考えられているためです。

「最近の若者は○○だ」「バブルのときは○○な人が多かった」などという言葉も、知らず知らずのうちに世代を分けて考えていることの表れと言えます。

そのためマーケティングにおいても、「世代によって社会環境が異なり、考え方や消費に対する傾向も異なる」という前提で、世代別に分けて考える必要があるのです。



世代別マーケティングの注意点

マーケティングにおいて、世代別の特徴を理解することが重要とお伝えしましたが、ひとつ注意しておきたいことがあります。

消費行動には個人の価値観も強く反映されるため、世代だけでマーケティングを考えれば良いというわけではありません。
世代別の特徴はあくまで“傾向”であり、それがすべてではないことを意識しておきましょう。

また、マーケティングを考える際、ターゲットの設定に加えて、より詳細なユーザー像を設定することも重要です。
世代の特徴は全体の傾向として捉えたうえで、より具体的なペルソナ設定も必要になりますので、その点は忘れないようにしましょう。



世代別の特徴とマーケティング施策例

ここからは、世代別の特徴と、その世代に有効と考えられるマーケティング施策例をご紹介します。

今回は、α世代・Z世代・ミレニアル世代・就職氷河期世代・バブル世代・しらけ世代・団塊世代の7つをピックアップして、それぞれの世代について解説します。



α世代


α世代は、2010年以降に生まれた世代を指します。この世代は、AI技術・ブロックチェーン・メタバースなどの第4次産業革命とともに育っていく世代です。
本格的に社会に参加する時期は早くても2030年代以降のため、実際にα世代の特徴が表れるのは少し先になります。

ここでは、時代背景や親世代にあたるミレニアル世代の傾向から予測される特徴をいくつか挙げてみます。

・コロナ禍による生活様式の影響もあり、オンラインでのコミュニケーションに慣れている
・若いうちから社会問題への関心が高くなる
・多様性を重視して、個人の価値観や感覚を尊重し、受け入れる
・プログラミング教育の導入により、構造把握能力や論理的思考力に優れている
・YouTubeなど動画メディアでの情報収集が当たり前で、タイパを重視する


2023年現在、α世代は0歳~小学生くらいの年齢なので、ここでは未来にフォーカスして考えてみましょう。
α世代はより早い段階からインターネットに触れており、子供たち自身が日常的にYouTubeを楽しむ習慣が身についていて、子供向けYouTuberだけでなく大人から人気のある動画もよく見られています。

このことから、今後消費の中心となるα世代には、次のようなマーケティング施策が有効かもしれません(現時点ではあくまで推測となります)。

・多様な価値観を重視し、個人が自分に合うものを選択できるサービスの提供
・環境や社会問題を意識したマーケティング
・タイパを意識した、YouTubeやTikTokといったSNS・動画コンテンツの活用



Z世代


Z世代とは、1995~2010年頃に生まれた世代を指します。
1964~1980年頃に生まれた世代がX世代、1980~1995年頃に生まれた世代をY世代と呼んでいたことから、それに続く世代としてZ世代の名前がついたと言われています。

Z世代は後述するミレニアル世代と比較し、より発達したデジタルデバイスやインターネットが生まれた頃から身近だった世代です。
そのため「デジタルネイティブ」と呼ばれることもあります。

Z世代の特徴としては、次のような点が挙げられます。

・自身の価値観や自分自身のあり方を大切にする
・他者からの評価に敏感
・オンライン、オフライン問わず他者とのつながりを求める傾向にある
・承認欲求が比較的強い
・リスク意識が高く、コスパ・タイパを重視する


Z世代は、自分らしさや個性を大切にするので、「自分がときめいたものはその場で購入する」「良いと思ったものにはプレミアム価格でもいとわない」など、機能面ではなく情緒面を重視して購買を行う傾向があります。

一方で、それ以外の消費は、リスク意識やコスパ・タイパ重視の観点から「情報サイト・SNSを見てしっかり比較検討する」「フリマサイトなどを使いお金の支出をミニマムに抑える」等の行動が見られます。

これらをふまえると、Z世代に有効なマーケティング施策としては、例えば次のようなものが考えられます。

・シンプルかつ使いやすいUI/UXのサービス提供
・TikTokやYouTubeなどの動画コンテンツを活用し、多くの情報を届ける
・ネイティブ広告やインフルエンサーマーケティングの活用
・口コミ等のUGC(User Generated Contents)の活用

Z世代のマーケティングにおいては、分かりやすさを重視しつつ、自分にとって必要だと自分ゴト化できるような見せ方や、効率的に情報収集できるコンテンツの提供などが効果的だと言えるでしょう。


▼「Z世代へのマーケティング・広告施策」については、こちらのコラムでより詳細に解説しています。
Z世代をターゲットにした商品・サービスをお持ちの方は是非ご覧ください ↓

 
 
 

ミレニアル世代


ミレニアル世代とは、1980~1995年頃に生まれた世代を指します。
新世紀が到来した2000年代に成人した世代、という意味でミレニアル世代と呼ばれているほか、「Y世代」とも呼ばれます。
生まれた頃からインターネットが身近にあり、幼少期からIT革命を経験したデジタルネイティブの始まりの世代でもあります。

ミレニアル世代の特徴としては、次の点が挙げられます。

・多様性を尊重し、共感性が高い
・個人の価値観やあり方を尊重し、プライベートな時間を大切にする
・「モノ」よりも、そこから得られる「体験(コト)」を重視する
・健康に対する意識が高い
・デジタルテクノロジーへのリテラシーが高い


世代が近いこともあり、Z世代と多少似ている特徴もあります。

ミレニアル世代は、それまでの世代と比較すると物欲が少なく、モノを所有することにあまりこだわりません。購買行動においては、商品やサービスそのものだけでなく、そこから得られる「体験価値」を重視する傾向があります。
また、個人を尊重する傾向があるミレニアル世代には、多様なライフスタイルに対応できるサービスの提案が重要です。

これらをふまえると、ミレニアル世代に有効なマーケティング施策としては、例えば次のようなものが考えられます。

・「あなただけの」といった個人の体験を重視したコピーの活用
・自身が体験しているようなリアル感や、生活シーンをイメージしやすい写真などの活用
・費用対効果の高さをアピールするマーケティング
・デジタルデバイスを通じたマーケティング

ミレニアル世代のマーケティングにおいては、「モノを売る」というよりも、「記憶や印象に残る体験を提供する」という方向性で考えるのがおすすめです。
 
 
またミレニアル世代には、現在子育て中のファミリー層が多く含まれるのも一つの特徴です。
例えばベビー・幼児向け商品などもミレニアル世代のパパママが購買決定をするので、この世代の特徴を意識したマーケティングが求められます。

▼下記のコラムではそんなファミリー層向けに活用できるおすすめメディアを特集していますので、ファミリー向け商材をお持ちの方は是非ご覧ください ↓

 
 
 

就職氷河期世代


就職氷河期世代とは、1970~1984年頃に生まれた世代を指します。
バブルが崩壊後、景気の悪化により就職が難しくなった時期に就職活動を行った世代で、ロストジェネレーション、略してロスジェネ世代(失われた世代)とも呼ばれます。

就職氷河期世代の特徴としては、次の点が挙げられます。

・仕事に対してストイック
・資格取得など、自己啓発意欲が高い
・貯金や節約重視の傾向が強い


社会環境が不安定な時代を過ごし、働きたくても働けない状況を知っているため、仕事に対して真面目に取り組む人が多い傾向があります。
また「頑張らなければリストラされる」という状況の中で、どうすれば周囲と差別化を図れるかを考え、自身のスキルアップや自己啓発に励んでいる人が多いのも特徴です。

そして、経済的に厳しい状況を体感していることもあり、将来への不安を取り除くために、貯金や節約を好む人が多い傾向もあります。

これらをふまえると、就職氷河期世代に有効なマーケティング施策としては、例えば次のようなものが考えられます。

・「自分磨き」「自己のレベルアップ」など、成長意欲をかき立てるコピーの活用
・安心感や信頼感を与える第三者目線の情報や口コミなどを活用
・コストに見合った価値のある商品、サービスであることをアピールするマーケティング


バブル世代


バブル世代とは、1965~1970年頃に生まれた世代を指します。
日本がバブル期の真っ只中であった1980年代後半に社会人として働き、バブルという好景気、そしてその終わりを経験している世代です。

バブル世代の特徴としては、次の点が挙げられます。

・コミュニケーション能力が高い
・積極的に消費活動を行う傾向がある
・会社への帰属意識が高い
・行動力がある


バブル世代はバブルの絶頂と崩壊を経験し、消費することの喜びと人生のはかなさの両方を知っているため、「人生を楽しみたい」「一度きりの人生に悔いを残したくない」という価値観を持っている方が多いです。

こうしたバブル世代の特徴から考えられる、有効なマーケティング施策は以下のとおりです。

・密なコミュニケーションを意識したマーケティング
・クリスマスなどのイベントを重視した施策やキャンペーン
・「一度きり」「大切な人と過ごす時間」など特別感を重視したコピーの活用


バブル世代のマーケティングにおいては、彼らのコミュニケーション能力の高さや消費行動・トレンドへの積極性を捉えた戦略が効果的だと言えます。


しらけ世代


しらけ世代とは、1950~1960年代前半までに生まれた世代を指します。

「しらけ世代」という言葉は、学生運動が盛んな時代の反動として生まれた言葉という説が有力です。
エネルギーあふれる上の世代が行動を起こしても、日本という国が変わることがなかった現実を見て、物事に対してしらけた態度をとったり考えたりするようになった世代が、このしらけ世代だと言われています。

しらけ世代の特徴としては、次の点が挙げられます。

・三無主義(無気力・無関心・無責任)
・個人主義
・家庭用テレビやアニメの普及により、オタク的な気質を持つ


これらの特徴から考えられるマーケティング施策としては、例えば次のようなものが考えられます。

・ユーザーの不満や不安に寄り添い、それを解決できる商品・サービスであることを示す
・他の世代以上にニッチな需要を把握したマーケティング
・オンラインとオフラインを並行したマーケティング


しらけ世代は2023年現在、いわゆる「シニア層」と呼ばれる年齢ですが、いまやシニア層の大半がインターネットやデジタルデバイスを利用しています。
そのため、オフライン施策だけでなくオンライン施策も並行して実施するのがおすすめです。

また「三無主義」とはいうものの、積極的な欲求を持っているしらけ世代も多いので、その層に刺さる商品・サービスやコピーを考えることが重要です。


団塊世代


団塊世代は、第二次世界大戦の終戦直後、1947〜1949年に生まれた世代のことを指します。
第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた人々で、他の世代と比較して世代人口が非常に多いことが特徴です。

団塊世代という呼び方は、堺屋太一氏の著書『団塊の世代』が由来であると言われています。この著書は近未来小説で、高齢化による社会保障制度の危機を予測する内容が描かれていたそうです。

団塊世代の特徴としては、次の点が挙げられます。

・競争意識、仲間意識が強い
・流行に敏感に反応する
・権威ある評価を受けているものが気になる
・マスメディア好きが多い


団塊世代は第一次テレビっ子世代でもあるため、マスメディアからの影響を受けやすい傾向があります。
また、仕事や生活において集団意識が強かった背景もあり、個人よりも人とのつながりを大切にしている方が多いです。

これらをふまえると、団塊世代に有効なマーケティング施策としては次のようなものが考えられます。

・同世代の口コミなどの活用
・「新発売」「日本初」などトレンド感を醸成するコピーの活用
・医療機関が推奨するサプリなど権威性のある評価を得たことを表記する
・マス広告の活用


団塊世代のマーケティングにおいては、信頼性の高いマス広告の実施や、同一世代の口コミを活用して、仲間意識の高い団塊世代の購買意欲を刺激するのがおすすめです。



まとめ:世代に合わせたマーケティングを実践しましょう

ここまで、世代別マーケティングについて、その必要性と世代別の特徴、具体的なマーケティング施策例を説明してきました。

自社の商品・サービスのターゲットとするユーザー層がどの世代にあたるのか把握することは、ターゲットを分析するうえでとても重要です。
また、世代別の特徴や傾向をつかむことは、ユーザーを深掘りする際にも役立ちますので、ぜひこの記事を自社の商品・サービスのマーケティングの参考にしてみてください。


最後に、今回ご紹介した世代の中で、しらけ世代や団塊世代を含むシニア層のマーケティングを検討中の方に、ぜひ活用いただきたい当社限定の広告メニューをご紹介します。

「大人の休日倶楽部」会員誌広告×JRE Ads リーチ&ターゲティングプラン


【国内最大級のシニア・プレシニア会員組織「大人の休日倶楽部」会員誌広告】【JR東日本が保有する顧客データを活用したWeb広告「JRE Ads」】を掛け合わせて、効率的なシニアアプローチが可能です。
オンライン、オフラインの双方から、精度の高いシニアターゲティングが実現できるメニューです。


上記メニューについて、詳しくはこちらのページで紹介しておりますのでご覧ください。



また、プラン料金や活用イメージ等の詳細を知りたい方は、こちらの資料よりご確認ください。




そのほか、世代別マーケティングについて相談したい方や、しらけ世代・団塊世代を含むシニア層のマーケティングについてお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。



参考

世代別マーケティングからさらに細分化したマーケティング手法として「ターゲットマーケティング」があります。市場環境や競合環境や自社商品・サービスの状況に合わせてターゲットを細かく検討するマーケティング手法で、こちらを検討されたい方は以下のコラムを参考にしてください。

icon この記事を書いた人

関連おすすめ記事

人気記事

【シニア向けデザイン】押さえるべきポイントを徹底解説!
【新幹線広告メディア】ビジネスユーザーやアクティブシニアにターゲティング
健康食品の広告で注意すべきことは? おすすめ広告メディアも紹介!
【シニアマーケティング】成功の4大ポイント