企業キャラクターの作り方4ステップ解説|愛される自社キャラの企画・制作・運用

キクコト 編集部

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。

今回のコラムでは「企業キャラクターの作り方」を解説します。

企業や商品の認知度を高めたい。
競合他社との違いをわかりやすく伝えたい。
生活者に親しみを持ってもらい、長期的な関係を築きたい。

こうした課題を解決するために、オリジナル企業キャラクターの制作・活用という手段があります。

企業キャラクターには、企業や商品を視覚的に印象づけるだけでなく、会社が伝えたい情報をわかりやすく届けたり、生活者とのコミュニケーションを円滑にしたりする機能があり、形のないサービスや、仕組みがわかりにくい商品を説明する際にも活用できます。

本コラムでは、企業キャラクターの意味や効果から、具体的な作り方、失敗を防ぐポイント、完成後の活用方法までを解説します。企業キャラクターの導入を検討している販売・マーケティング担当者は、ぜひ参考にしてください。


企業キャラクターとは、企業や商品、サービスなどの特徴や価値を、視覚的かつ人格的に表現するキャラクターです。「コーポレートキャラクター」「ブランドキャラクター」「マスコットキャラクター」などと呼ばれることもあります。

企業キャラクターは性格や口調、行動、ストーリーといった人格的な要素を持たせられるという点で、一般的なロゴや広告ビジュアルと大きな違いがあります。

ロゴは企業やブランドを識別するための重要な要素ですが、原則として自ら話したり、身ぶりで情報を伝えたりするものではありません。一方、企業キャラクターは、ポーズや表情、セリフなどを通して、企業からのメッセージを代弁できます。

たとえば、複雑なサービスの仕組みをキャラクターが案内したり、利用者が抱える疑問をキャラクターが代わりに質問したりすることが可能です。会社から直接説明すると堅く見える内容も、キャラクターを介することで、受け取りやすい表現に変換できる場合があります。

企業キャラクターの形は主に、次の3種類に分類できます。

1.ユーザーを描写するキャラクター

商品やサービスを利用する人、あるいは利用者が目指す姿を表現するタイプです。顧客が置かれている状況や抱えている課題を代弁し、商品やサービスを自分に関係するものとして捉えてもらう役割を担います。

例)赤城乳業 ガリガリ君


例)不二家 ペコちゃん


2.ブランドの価値を体現するキャラクター

企業理念やブランドの価値、サービスの特徴などを人格化したタイプです。目に見えない価値を、性格、言葉、行動、ストーリーなどに置き換えることで、ブランドに対する理解を促します。

サービスの価値である「ポイントがポンポンたまる」ことをキャラクターにして表現した「ポンタ」などが代表的な例です。

例)ロイヤリティマーケティング ポンタ


例)ダイキン工業「ぴちょんくん」


3.商品そのものをキャラクター化するタイプ

商品の形や機能、原材料などをモチーフにするタイプです。キャラクターと商品を視覚的に結びつけやすく、店頭やパッケージ、キャンペーンなどで商品を想起してもらうことに向いています。

例)ゼスプリ キウイブラザーズ

例)東ハト キャラメルコーンくん

これらは、どれか一つだけが正解というものではありません。企業キャラクターに担わせたい役割や、伝えたい内容に応じて選ぶことが重要です。

企業や商品の知名度を高めることだけが企業キャラクターの機能ではありません。企業と生活者の間に立ってコミュニケーションする、という重要な役割があります。

企業が一方的に情報を発信しても、生活者がその情報を自分に関係するものとして受け取るとは限りません。特に、専門性が高い商品や形のないサービスは、特徴を文章で説明するだけでは理解されにくいことがあります。

企業キャラクターを活用すれば、サービスの内容や利用するメリットを、キャラクターの行動やストーリーとして表現できます。説明役として情報を整理したり、利用者の立場から疑問を提示したりすることで、情報への入口をつくることができます。

また企業キャラクターには、複数の施策をつなぐ役割もあります。

広告、SNS、Webサイト、店頭、イベントなどで同じキャラクターを継続的に活用すると、異なる顧客接点に共通する視覚的な目印が生まれます。媒体ごとに発信内容が異なっていても、キャラクターを通じて一貫したブランドイメージを届けやすくなります。

このため企業キャラクターは、次のような課題を持つ企業にとって特に有効な場合があります。

商品名やサービス名を覚えてもらいにくい
サービスの仕組みが複雑で説明に時間がかかる
競合商品との機能的な違いが伝わりにくい
企業からの情報発信が堅くなりやすい
SNSで継続的に発信するテーマや語り手が不足している
企業や商品に親しみを持ってもらう接点が少ない

たとえば、形のないサービスを提供するBtoB企業では、商品そのものを視覚的に見せにくく、事業内容や提供価値が伝わりづらいことがあります。企業キャラクターを活用することで、サービスの特徴を視覚化し、顧客に親しみやすく説明するための接点をつくれます。

このように企業キャラクターは、単なる広告素材ではなく、商品やサービスを理解してもらい、会社と生活者との接点を継続させるためのマーケティング資産になり得ます。

企業キャラクターの効果は、大きく「認知」「差別化」「関係構築」の3つに整理できます。

まず期待できるのが「認知」、すなわち、企業や商品を思い出してもらうための手がかりを増やすことです。

企業名や商品名だけでは記憶に残りにくくても、特徴的な色や形を持つキャラクターを組み合わせることで、視覚的な想起のきっかけをつくれます。キャラクターを継続的に露出すれば、「このキャラクターは、あの商品やあの会社のものだ」と結びつけてもらえる可能性が高まります。

次に、競合他社との差別化です。

商品の機能や価格が似ている市場では、機能的な特徴だけで違いを伝えることが難しくなります。企業キャラクターに、自社の価値観や姿勢、顧客に提供したい体験を反映させれば、機能比較だけでは表現できない独自性をつくれます。

ただし、動物や商品の形をモチーフにしただけでは、他社と似たキャラクターになる可能性があります。企業の歴史、理念、技術、提供価値など、自社にしかない要素をキャラクターの設定や行動に落とし込むことが重要です。

そして、企業キャラクターの大きな特徴が、生活者との関係を継続できることです。単に関係を作るだけでなく、継続できるところがポイントです。

通常、広告キャンペーンはその実施期間が終了すると、生活者との接点も減少します。一方、企業キャラクターは、SNS投稿、季節の挨拶、イベント、コンテンツ、商品パッケージなどに継続して登場できます。発信を積み重ねることで、キャラクターそのものに関心を持ってもらえる可能性があります。

認知されることと、愛されることは同じではありません。企業キャラクターをファン化につなげるには、見た目だけでなく、言動やストーリーに一貫性を持たせる必要があります。

会社の都合だけを発信するキャラクターではなく、生活者の疑問に答えたり、役立つ情報を届けたり、ときには共感できる失敗や挑戦を見せたりすることで、継続的に接したくなる存在へと育てていきます。

さて問題は、これまで説明したような役割・パワーを持つオリジナル企業キャラクターを、どうやって作るか、です。

企業キャラクターの開発は、イラストを描く工程だけではありません。企業や商品の課題を整理するところから始まり、キャラクターの設計、顧客とのコミュニケーション設計、完成後の運用設計へと進みます。

ここでは、企業キャラクターの作り方を4つのステップに分けて解説します。

最初のステップは、企業キャラクターを作る目的と、マーケティング上の役割を明確にすることです。

目的が曖昧なまま制作を始めると、デザインを評価する基準が定まらず、完成後の活用方法も不明確になります。まずは、自社が抱えている課題と、オリジナルキャラクターによって実現したいことを整理しましょう。

企業キャラクターを導入する目的には、次のようなものがあります。

企業や商品の認知度を高める
複雑なサービスをわかりやすく伝える
競合他社との差別化を図る
堅い企業イメージを変える
商品やサービスに親しみを持ってもらう
SNSで顧客との継続的な接点をつくる
広告や販促物の表現に一貫性を持たせる
社員に企業理念やブランドを浸透させる
リクルーティング時に企業理解を向上させやすくする

目的を整理したら、キャラクターを誰に届けるのかを決めます。年齢や職業などの属性だけでなく、商品を知る前にどのような課題を抱えているのか、普段どの媒体から情報を得ているのか、商品や企業に対してどのような印象を持っているのかまで考えることが重要です。

目的とターゲットが定まったら、キャラクターに担わせる役割を考えます。商品を紹介する案内役なのか、利用者の悩みを代弁する存在なのか、企業理念やブランドの価値を体現する存在なのかによって、必要な設定やデザインは変わります。

この段階でおおよその役割を定めておくと、以降のコンセプトやデザインを判断しやすくなります。

第2ステップは、戦略設計で定めた目的、ターゲット、役割を、具体的なキャラクターに落とし込むことです。

はじめに、キャラクターの核となるコンセプトを言語化します。

コンセプトとは、「かわいい」「元気」「親しみやすい」といった形容詞を並べたものではありません。キャラクターが何者で、企業や顧客に対してどのような存在になるのかを示す基本方針です。

たとえば、「難しいサービスを顧客と一緒に学ぶ案内役」「利用者の困りごとを発見して解決方法を紹介する研究員」など、キャラクターの役割が具体的に想像できる言葉で表現します。

そのうえで、次のような項目を設定します。

名前と呼び方
キャラクターの役割
モチーフ
性格や価値観
得意なことと苦手なこと
好きなもの
行動する目的
企業や商品との関係
顧客との関係
話し方や口調
誕生の背景やストーリー

すべての項目を細かく設定する必要はありません。重要なのは、広告やSNSなどでキャラクターを動かしたときに、「このキャラクターなら、どのように行動し、何を話すか」を判断できる状態にすることです。

人格の設定が固まったら、デザイン制作に進みます。

デザインでは、好みや見栄えだけでなく、実際の使用環境を考慮します。SNSのアイコン、スマートフォンの画面、Web広告、営業資料、店頭ツールなどで使用する場合は、小さく表示されても認識できる形や配色が必要です。

動画やイベント、グッズなどへの展開を想定する場合は、正面のイラストだけでなく、横向きや後ろ姿、表情、ポーズなどへの展開のしやすさも確認します。

また、完成案を一つだけ作るのではなく、複数の方向性を比較しながら絞り込むことも大切です。社内の多数決や担当者の好みだけで決めず、当初に設定した目的、ターゲット、役割に照らして評価しましょう。

第3ステップは、完成したオリジナルキャラクターが、どこで誰と接し、何を伝えるのかを設計することです。

企業キャラクターは、デザインが完成しただけでは役割を果たせません。顧客の目に触れ、企業や商品への理解や関心につながる場所で使われることが必要です。

まずは、キャラクターを活用できる顧客接点を洗い出します。

テレビCMやWeb広告
企業サイトや商品サイト
SNS
オウンドメディア
店頭や施設
商品パッケージ
カタログ、チラシ、営業資料
展示会やイベント
LINEスタンプなどのデジタルコンテンツ
ノベルティやグッズ
採用サイトや社内広報

すべての接点に一度に展開する必要はありません。オリジナルキャラクターを導入する目的とターゲットに合わせて、効果を発揮しやすい接点から優先的に活用します。

また、接点ごとにキャラクターの役割を整理しておくことも重要です。広告では商品やサービスを覚えてもらう役割、Webサイトではサービスを案内する役割、SNSでは顧客と継続的に交流する役割など、媒体の特徴に合わせて役割を変えられます。

一方で、媒体ごとに性格や口調が大きく変わると、同じキャラクターとして認識されにくくなります。場所によって役割を変えながらも、キャラクターの価値観や基本的な人格には一貫性を持たせましょう。

さらに、キャラクターが「何を言うか」だけでなく、「誰の立場から話すか」を決めておく必要があります。企業の広報担当者として正確な情報を伝えるのか、顧客と一緒に学ぶ立場なのか、商品を熟知した専門家なのかによって、適切な言葉遣いや情報の見せ方が変わります。

キャラクターの存在感を高めること自体を目的にせず、顧客にどのような情報や体験を届けるのかを起点にコミュニケーションを設計することが大切です。

第4ステップは、企業キャラクターを継続的に活用するための運用設計です。

企業キャラクターは、デザインの完成がゴールではありません。広告や販促、SNS、イベントなどで継続的に露出し、顧客との接点を積み重ねることで、企業や商品と結びついた存在へと育っていきます。

そのため、制作段階から次のような運用項目を決めておきます。

キャラクターを管理する部門
使用を承認する責任者
使用できる媒体と用途
基本デザインと使用禁止例
発言時の口調や表記
SNSで扱う話題と扱わない話題
外部企業とのコラボレーション条件
新しいポーズや衣装を追加する際の手順
社員や外部パートナーが利用する際の申請方法
年間の活動計画と予算
効果を測定する指標

こうした内容は、キャラクターガイドラインとして文書化しておくと、複数の担当者や外部パートナーが関わる場合でも一貫性を保ちやすくなります。

ただし、ガイドラインを厳しくしすぎると、担当者がキャラクターを使いにくくなります。ブランドを守るために変更してはいけない要素と、媒体や企画に応じて柔軟に変えられる要素を分けておくことが必要です。


===============

以上が、オリジナル企業キャラクターを作るときの4ステップになります。

ここまで解説したとおり、実際にオリジナルキャラクターを作る際に必要なのは、キャラクター制作のデザインだけではありません。戦略設計と、Webサイトや各種制作物のデザイン・構築、SNSの運用やルール制作などが必要で、多岐にわたる知見が求められます。

また、この後の章でも詳しく解説しますが、企業キャラクターづくりにおいて重要なのは、むしろ作った後です。決定したデザインやルールに基づいて、実際にキャラクターを運用し、各種のメディアやキャンペーン・社内外のプロモーションに活用し続ける必要があります。さらにこれらにかかる費用や、キャラクターの使用に関する権利をどうするかなどもあらかじめ考慮しておく必要があります。

これらの、企業キャラクター制作に関する詳細については、以下の資料で解説しております。

こちらをご覧いただくか、当社までお問い合わせください。

資料では、当社ジェイアール東日本企画が支援した企業キャラクターの事例も紹介しています。





企業キャラクターの検討では、デザインの話が先行しがちです。しかし、かわいいことや目立つことだけが、企業キャラクターの目的ではありません。

幅広い人から好まれるデザインでも、会社や商品とのつながりがなければ、キャラクターだけが認知され、企業名や商品名を覚えてもらえない恐れがあります。

判断するときは、「自分が好きか」ではなく、次の観点を用います。

ターゲットが受け入れやすいか
企業や商品の特徴が反映されているか
キャラクターを見て企業や商品を想起できるか
担わせたい役割を表現できているか
長期的に使用できるか
媒体が変わっても識別できるか
既存のキャラクターと区別できるか

また、キャラクターに企業の特徴を詰め込みすぎることにも注意が必要です。複数の商品、企業理念、地域性、社名、ロゴなどをすべて造形に盛り込むと、複雑で使いにくいデザインになることがあります。

ビジュアルだけで伝えようとせず、名前、性格、ストーリー、言葉、行動を含め、キャラクター全体でブランドを表現することが大切です。

企業キャラクターの予算を考える際、キャラクター本体のデザイン費だけに注目すると、完成後に十分な活用ができなくなる懸念があります。

実際には、基本デザインに加えて、表情やポーズの追加、広告や販促物への展開、動画、SNSコンテンツ、ガイドライン、商標関連の手続きなど、目的に応じた費用が発生します。

制作方法や依頼範囲によって費用は大きく異なります。
予算を考える際は、次の3つに分けると整理しやすくなります。

開発予算

 戦略、コンセプト、ネーミング、デザイン、基本ポーズなどを開発する費用

展開予算

 広告、Webサイト、販促物、動画、イベント、グッズなどに展開する費用

運用予算

 SNS投稿、コンテンツ制作、イラスト追加、ガイドライン管理、効果測定などの費用

キャラクターを作ることだけに予算を使い切るのではなく、顧客との接点づくりまでを含めて計画しましょう。

オリジナル企業キャラクターを長期的に活用するには、権利関係の確認が欠かせません。

特に外部のクリエイターや事業者へ制作を依頼する場合は、契約書で著作権の扱いや利用条件を確認します。納品されたデータを受け取っただけで、あらゆる用途に自由に使用できるとは限りません。

契約時には、少なくとも次の項目を確認します。

著作権の帰属
利用できる媒体・期間・地域
商品化やグッズ化の可否
外部企業とのコラボレーション
デザインの変更や加工の可否
ポーズや衣装を追加する際の条件
制作者名の表示
第三者への利用許諾
契約終了後の取り扱い

また、既存キャラクターとの類似性にも注意が必要です。モチーフが同じというだけで直ちに問題になるわけではありませんが、具体的な表現が他のキャラクターと似ていないかを制作途中で確認します。まさに、オリジナル=独自のものである必要があります。

キャラクター名やデザインを継続的に使用する場合は、商標登録の検討も必要です。権利に関する判断には個別の事情があるため、必要に応じて弁護士や弁理士などの専門家に確認します。

権利関係は、完成後に考えるのではなく、予定している活用方法を洗い出したうえで、発注・契約段階から整理しておきます。


企業キャラクターは、完成しただけでは企業の成果につながりません。企業や商品との関係がまだ知られていない段階では、キャラクターは一つの新しいイラストにすぎないからです。

広告やWebサイト、SNS、店頭、営業活動など、さまざまな顧客接点で繰り返し活用することで、少しずつ「このキャラクターは、あの企業や商品のキャラクターだ」と認識されるようになります。さらに、キャラクターを通じて役立つ情報や一貫したメッセージを届け続けることで、企業や商品に対する理解や親しみが形成されていきます。

そのため、企業キャラクターの成否は、完成時のデザインだけでは判断できません。完成後にどのような役割を与え、どの接点で、どれだけ継続して活動させられるかが重要です。

キャラクターを広告の飾りとして使うのではなく、企業と顧客をつなぐ存在として機能させるために、活用の考え方を見ていきましょう。

企業キャラクターの活用で避けたいのが、発表時や一度のキャンペーンだけで大きく露出し、その後はほとんど使われなくなる状態です。

キャラクターは、一度見ただけで企業や商品と結びつくものではありません。広告、Webサイト、SNS、店頭、営業資料、イベントなど、複数の接点で繰り返し目にすることによって、企業や商品を思い出すための目印になっていきます。

まずは、顧客が商品やサービスを知り、興味を持ち、比較し、購入・利用するまでの接点を整理しましょう。そのうえで、各接点においてキャラクターがどのような役割を果たせるかを考えます。

たとえば、次のように役割を分けることができます。

Web広告や交通広告

 キャラクターをアイキャッチとして使い、企業名や商品名を印象づける

商品サイトやサービスサイト

 キャラクターが案内役となり、特徴や利用方法をわかりやすく説明する

店頭や施設

 売り場や利用場所を案内し、商品選びやサービス利用を支援する

カタログや営業資料

 注意点や重要な情報を示し、複雑な内容を読み進めやすくする

展示会やイベント

 来場者との接点をつくり、企業や商品に興味を持ってもらう

動画コンテンツ

 キャラクターの動きや会話を通じて、サービスの仕組みや利用場面を伝える

広告では認知を獲得し、Webサイトでは理解を促し、営業資料では比較検討を支援するといったように、顧客の状況に応じて役割を変えていきます。その一方で、性格、価値観、話し方など、キャラクターの核となる部分には一貫性を持たせます。

複数の接点を同じキャラクターでつなぐことで、媒体ごとに分断されがちな企業のコミュニケーションに共通性が生まれます。企業キャラクターは、個々の広告を飾る素材ではなく、顧客体験全体をつなぐ存在として活用しましょう。

企業キャラクターを継続的に活用しやすい場所の一つが、SNSやオウンドメディアです。しかし、キャラクターの画像を投稿に添えたり、企業からのお知らせをキャラクターの口調に変えたりするだけでは、十分な活用とはいえません。

企業が伝えたい情報だけを一方的に発信していると、キャラクターが単なる広報担当者の置き換えになってしまいます。顧客にとって、キャラクターと継続して接する理由が生まれないからです。

たとえば、次のような役割が考えられます。

商品やサービスの便利な使い方を紹介する
専門的な情報をわかりやすく説明する
顧客が疑問に感じやすい点に答える
商品選びや課題解決を支援する
企業や商品の開発背景を紹介する
季節や生活場面に合った情報を届ける
顧客から寄せられた質問や声を取り上げる
キャラクター自身の活動や挑戦を物語として発信する

商品に詳しい案内役であれば、顧客の疑問に答える情報が中心になります。顧客と一緒に学ぶキャラクターであれば、キャラクター自身が疑問を持ち、専門家に教えてもらう形式も考えられます。利用者を描写したキャラクターであれば、商品やサービスを使う前後の変化をストーリーとして伝えられます。

また、企業キャラクターには、すぐに商品を購入する予定がない人とも関係を保てるという効果があります。役立つ情報やキャラクターならではのコンテンツを継続して届ければ、広告キャンペーンが終わった後も顧客との接点を維持できます。

投稿やコンテンツを企画するときは、次の3点を確認します。

顧客にとって役立つ、または接する意味のある内容か
キャラクターの設定や役割に合っているか
企業や商品への理解、親しみ、想起につながるか

キャラクターの人気と企業のマーケティング成果を切り離さず、顧客への価値提供とブランドへの貢献を両立させることが大切です。

企業キャラクターを長期間にわたって活用するには、マーケティングや広報の担当部署だけで管理するのではなく、社内全体で目的や使い方を共有する必要があります。

キャラクターが広告やSNSだけで使われている状態では、活用できる場面が限られます。営業活動、採用、社内広報、研修などにも活用を広げることで、キャラクターと企業との結びつきが強くなり、社内外で一貫したブランドコミュニケーションを行いやすくなります。

営業活動では、サービスの説明、よくある質問、導入手順などをキャラクターが案内できます。営業担当者ごとに説明表現が異なる場合でも、キャラクターを共通の案内役として使うことで、伝え方に一定の統一感を持たせられます。

採用活動では、事業内容、職種、社風、制度などを紹介する役割を持たせられます。事業内容が専門的で伝わりにくい企業では、求職者が会社を理解するための入口として活用できます。

社内広報では、企業理念や行動指針、情報セキュリティ、安全、コンプライアンスなど、社員に繰り返し伝える必要があるテーマにも利用できます。キャラクターが継続的に登場することで、社内施策を横断する共通の目印になります。

ただし、社員が自由に使える素材やルールがなければ、活用は広がりません。担当部署への依頼が必要な状態では、日常的に使うことが難しくなるので、社内での活用を促すために、予め環境を整えましょう。

さらに、キャラクターの活用を継続するには、年間の活動計画と予算も必要です。季節ごとの発信、商品やサービスのキャンペーン、イベント、採用活動などを見通し、必要な表情やポーズ、コンテンツを計画的に用意します。

キャラクターがどのような成果に貢献したのかを確認することも欠かせません。認知向上が目的なら会社名や商品名との結びつき、サービス理解が目的なら関連コンテンツの閲覧や資料請求、関係構築が目的なら継続的な接触や反応など、導入時の目的に対応する指標を設定します。

短期的な反応だけで「人気が出た」「失敗した」と判断するのではなく、キャラクターが各接点で役割を果たしているかを確認しながら、活用方法を改善していきましょう。


企業キャラクターは、企業や商品の特徴を視覚的に表現するだけのイラストではありません。企業が伝えたい価値をわかりやすい形に置き換え、顧客との継続的な接点をつくるコミュニケーション資産です。

企業キャラクターの作り方は、次の4ステップに整理できます。

戦略設計
目的、ターゲット、キャラクターに担わせる役割を明確にする

キャラクター設定
コンセプト、性格、名前、ストーリー、デザインを形にする

コミュニケーション設計
顧客との接点と、それぞれの接点における伝え方を決める

運用設計
管理体制、使用ルール、活動計画、評価方法を整える

企業キャラクター作りは、「どのような見た目にするか」から始めないようにしましょう。どのようなマーケティング課題を解決したいのか、誰に何を伝えたいのか、完成後にどのような場所で活用するのかを先に考える必要があります。

また、キャラクターは完成しただけでは、企業の資産にはなりません。広告、販促、SNS、営業活動、採用、社内広報などで継続的に活用し、顧客や社員との接点を積み重ねることで、会社や商品を象徴する存在へと育っていきます。

そのため、企業キャラクターの開発では、デザイン制作の技術だけではなく、マーケティング戦略、顧客接点、広告・販促への展開、継続運用までを一体として考えることが大切です。

自社に適したキャラクターのタイプや、企画・制作・運用の具体的な進め方を知りたい方は、企業キャラクター制作パッケージの資料をご覧ください。キャラクターの戦略設計から制作、活用、運用まで、検討に必要なポイントと必要な費用や事例などをまとめています。

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