【最新】60歳以上の利用者が増加!シニアのSNS事情とは?

キクコト 編集部

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。

かつてはデジタルから距離があったシニア世代も、今ではスマートフォンやタブレットを自在に使いこなし、積極的にSNSを利用するようになっています。この変化に伴い、企業にとってもSNSはシニア層への重要なアプローチ手段の一つとなりつつあります。

ただし、シニアは若年層とは異なるニーズや行動パターンを持つため、SNSを活用したPRや広告には、シニア特有の特性を踏まえた独自の戦略が必要です。本コラムでは、シニアのSNS利用状況や行動パターンを分析し、シニアに響く広告戦略のポイントを詳しく解説します。

こんな方におすすめ:
☑最新のシニアのSNS事情について知りたい
☑シニアにSNSでアプローチをしようと考えている
☑シニアに向けた効果的なSNS広告を配信したい

ぜひ、シニアマーケティングのヒントとしてお役立てください。

シニアのインターネット・SNS事情

インターネットを活用するシニアが急増中

パソコンやスマートフォンの普及に伴い、インターネットを活用する「デジタルシニア」の数が増加しています。令和6年の総務省の調査では、60代の9割以上がインターネットを使用していることがわかります。

年齢階層別インターネット利用率

出典:総務省 令和6年版情報通信白書

デジタルシニアの特徴や、増加の要因などは以下のコラムでも詳しく紹介しています。

このように、インターネットを積極的に活用するシニアが増える中、情報収集やコミュニケーションを目的としてSNSを利用する人も増え続けています。

シニア層のSNS利用状況

以下のグラフは年代別のインターネット利用目的を示しています。60歳以上の主な利用目的トップ3は、「電子メールの送受信」「情報検索」、そして「ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の利用」です。「SNSの利用」を目的とする60歳以上の割合は54.8%で、若年層と比較するとやや低いものの、インターネット利用者の過半数がSNSを活用していることがわかります。

出典: 総務省 令和3年版 情報通信白書

シニア層が利用する主要SNSプラットフォーム

シニアは、親しい友人や家族とのつながりを保つためにSNSを活用するケースが多いです。そのため、親しい人とのコミュニケーションがメインとなるLINEが最も利用率が高く、60代の8割以上に利用されています。

 

 出典:総務省 令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

次いで、60代の利用率はYouTubeが66.3%、Facebook・X(Twitter)・Instagramが2割程度となっています。シニア世代が利用するSNSは、各プラットフォームごとに利用方法や目的が異なります。ここでは、LINE、Facebook、X(Twitter)、Instagram、YouTubeの5つのSNSについて、それぞれの特徴やシニアにおける活用方法を解説します。

LINE

LINEは、先ほども紹介した通り60代の利用率が86.3%とシニア層に最も使用されているSNSです。特に「メッセージのやり取り」や「通話」が簡単にできることから、多くのシニアが家族や友人とのコミュニケーションツールとして利用しています。

LINEの調査によると、60代のユーザーも6割以上がLINEを毎日利用しており、日常的に活用されていることがわかります。

出典:LINEキャンパス

また、メッセージや通話だけでなく、LINEの公式アカウントやLINEニュースを通じて、健康、生活情報、地域のニュースなど、関心のある情報を手軽に得ることができる点もシニアにとっての魅力です。また、LINE Payなどの決済機能も徐々に利用するシニアが増えています。

Facebook

Facebookは、コミュニティ機能を用いて交流を行ったり、家族や友人の近況を知ることに使用されています。Facebookグループやイベント機能を活用し、特定の興味を共有するコミュニティに参加するシニア層も多く、趣味や健康、地域に関する情報交換の場としても使われています。

X(Twitter)

X(Twitter)は、短いメッセージで意見や情報を発信するプラットフォームとして知られ、即時性のある情報収集に優れています。シニアの利用割合は、LINEやYouTubeと比べると低めですが、近年はシニアユーザーも増えつつあります。

他のSNSに比べて、情報のリアルタイム性が高く、ニュースや天気予報、災害情報などを知るために利用するシニアが多い傾向です。手軽に情報発信や交流ができる点から、シニア向けサービスの公式Xアカウントを作る企業も増えてきています。

Instagram

Instagramは、写真や動画をメインとしたSNSで、若者向けのイメージが強いものの、近年ではシニアの利用者も増加しています。美しい写真や動画を楽しめる点から、特に旅行・ファッション・園芸・料理などの趣味を持つシニア層の女性が活発に利用しています。

60代の利用率はXやFacebookと同様に約2割ですが、50代のプレシニアのInstagram利用率は51.7%と高く、今後シニア世代の利用が増加する可能性が高いSNSです。

You Tube

YouTubeは60代の利用率が67.0%で、LINEに次いで多く利用されているSNSです。シニアは視覚的でわかりやすいコンテンツを好むため、旅行やゴルフなどといった趣味の動画視聴だけでなく、投資や健康などの情報収集の手段としても活用されています。

以下は、休日の動画系メディアの平均利用時間です。テレビに比べると利用時間は短いものの、60代も1時間弱と一定の時間インターネットで動画閲覧をしていることがわかります。

出典:総務省 令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査

60代のインターネット系の動画メディアの平均時間は、徐々に増えており、Youtube利用率も今後さらに増加することが予想されます。

参考:総務省 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
(令和元年~令和5年のデータをもとに制作)

シニア層に響くSNS広告の戦略

このように、シニアも目的に応じてSNSを活用しており、SNS広告はシニア層に対しても効果的な手段となります。SNS広告は、顕在層向けのリスティング広告とは異なり、ユーザーのプロフィールや興味・関心に基づいて表示されるため、潜在層へのアプローチに特に有効です。

例えば、健康に不安を感じ始めるシニア層に向けた健康関連の商材や、アクティブなシニア層に向けた趣味に関連する商材・サービスの認知拡大に活用することで、大きな効果が期待できます。

自社の商材に合わせたSNSの選定

単にシニアの利用率が高いSNSを選ぶのではなく、SNSの特徴やシニアの利用目的に合わせて自社の商材にあったSNSを選びましょう。例えば、旅行商材であれば趣味の情報収集に使用され、視覚情報を伝えやすいInstagramやYouTube広告が効果的です。

SNS広告ごとの特徴やターゲティング方法は、以下のコラムにて詳しく紹介しています。是非合わせてご覧ください。

②シニア向けのデザイン・メッセージ

シニアに向けた広告では、シンプルで視認性の高いデザインが効果的です。年齢とともに視力や情報処理のスピードが落ちていくため、シニア向け広告には配慮が必要です。

特にWEB上の広告は、表示されてもスルーされやすいため、シニア向けであることが一目で分かり、伝えたい情報が簡潔にまとまっていることが重要です。以下のポイントに注意してデザインやメッセージを作成しましょう。

【デザイン】
・文字を読みやすく大きく、視認性の高いフォントを選ぶ
・コントラストを意識した配色を行う
・十分に余白をとったレイアウト

【メッセージ】
・伝えたいことは1つに絞って簡潔な内容にする
・シニアが共感する、安心感のあるメッセージに
・あいまいな表現を避け、具体的な説明を行う(数字を入れるなど)
・口コミや専門家のコメントなど信頼性の高い情報を用いる

シニア向け広告デザインのポイントは、以下のコラムでさらに詳しく解説しています。

③シニアの行動パターンに合わせた配信

シニアは、他の世代に比べてSNSの利用頻度が低く、使用が定期的かつルーティン化していることが多いです。早朝や夕方など一定の時間にSNSをチェックする傾向があり、これらの時間帯に広告を配信することで、目に留まりやすくなります。

また、YouTubeやInstagramなど趣味に活用しているSNSは週末にゆっくりと時間をかけて閲覧する傾向もあるため、週末に合わせて広告を配信するのも効果的です。

オフラインとかけ合わせ、さらに効果的にシニアへアプローチ!

SNSを活用するシニアが増加している一方で、紙媒体のほうがシニア層における情報の信頼度は依然として高い傾向にあります。そのため、オンラインとオフラインの両方で接点を作ることが、シニアに対して効果的な情報発信につながります。そこで、オンライン・オフライン両方からアプローチができるメディアを紹介します。

「大人の休日倶楽部」×JRE Ads

➀【JR東日本が運営する国内最大級のシニア・プレシニア向け旅行会員組織「大人の休日倶楽部」会員誌広告】と➁【JR東日本が保有する顧客データを活用したWeb広告「JRE Ads」】を掛け合わせて効率的にシニアにアプローチできる広告パッケージメニューです。

➀「大人の休日倶楽部」会員誌広告
「大人の休日倶楽部」は、50歳からの「旅」と「暮らし」を応援するJR東日本の旅行会員組織で、累計約280万人(2023年11月現在)のシニア・プレシニア会員を有しています。そして会員向けに月に1回発刊されているのが「大人の休日倶楽部」会員誌。

月間発行部数約110万部の「大人の休日倶楽部」会員誌に広告を掲載することが可能です。さらに、読者アンケートによると約50%の会員が会員誌に掲載された広告に対してアクションを起こした経験があるという高い反応率を誇る媒体です。

➁JRE Ads
JR東日本グループが保有する、移動や購買などのユーザーデータを運用型広告に活用できるWeb広告が「JRE Ads」です。

記事内で紹介した各SNS広告の既存セグメントに加えて、特定の駅利用者や指定商品の購入者など、JR東日本グループならではのデータを組み合わせた独自のターゲティングが可能です。特にSuicaの移動履歴などの確定データを基にした正確なエリアターゲティングができる点が大きな特徴です。


➀➁を掛け合わせることで効率的にシニア世代にアプローチできる広告メニュー です。
上記メニューについては以下のページでさらに詳しく解説しています。

まとめ

60代以上のシニア世代におけるSNS利用は年々増加しており、家族や友人とのコミュニケーション、趣味の共有、情報収集など、多岐にわたる目的で活用されています。

今後、シニア向けのマーケティングを展開する企業にとっても、SNSは重要なアプローチ手段となるでしょう。シニアに効果的なSNS広告を展開するためには、彼らのニーズや特性を深く理解し、それに基づいた工夫が欠かせません。

本サイトの運営会社であるジェイアール東日本企画は、「大人の休日倶楽部」会員誌の企画・編集に20年以上携わっており、シニア世代のインサイト分析、コミュニケーション立案、クリエイティブワーク、集客についてのノウハウを蓄積しています。コラム内で紹介した「大人の休日倶楽部×JRE Ads」以外にも、シニアマーケティングについてのご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。

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