【ビジョン広告】特徴と活用のコツ、話題のビジョンもご紹介

キクコト 編集部

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。

今回のテーマは「ビジョン広告」です。
街中で圧倒的な存在感を放つビジョン広告について、OOH(屋外広告)のプロフェッショナルであるジェイアール東日本企画の社員が詳しく解説していきます。

本コラムでわかること

✓ ビジョン広告の特徴・メリット

✓ ビジョン広告活用にあたっての注意点

✓ ビジョン広告の効果測定方法

✓ いま話題のビジョン広告メディア


・ビジョン広告の出稿をご検討中の方
・OOHの効果測定に課題を持っている広告担当者の方
に読んでいただきたいコラムです。
 
 
ビジョン広告をはじめ、デジタル屋外広告(DOOH)の基礎がわかる参考書「DOOHがよく分かるガイドブック」の詳細資料は、こちらからダウンロードを!
 

 
 
※なお、ビジョンの導入や自社でお持ちのビジョンネットワークの広告メディア化などをご検討の方はこちらのサイトをご覧ください。

ビジョン広告とは

ビジョン広告とは、主に街中に設置されている大型サイネージメディアを利用した広告のことです。
ビルの壁面に設置されているものもあれば、駅などの公共施設に設置されているものもあり、サイズや形状は多種多様です。
※このメディアのことを「屋外ビジョン」「大型ビジョン」「街頭ビジョン」などと呼ぶことがあります(本コラムでは「ビジョン広告」に統一してご説明します)。

ビジョン広告を見る人は、歩行者、待ち合わせをしている人、車を運転中の人など、近くを通る人たちです。そのため多くのビジョンは、交差点、駅、イベント会場、商業施設などの人通りの多い場所に設置されています。「ビジョン広告」と聞いて皆さんが真っ先に思い浮かべるであろう渋谷のスクランブル交差点がまさに代表例です。

近年このビジョン広告の人気が高まっています。
技術の進歩によるビジョンの大型化が進み、インパクトのある訴求をしたい広告主にとってビジョン広告は重要な宣伝方法の一つとなっているのです。
 
 
 

ビジョン広告のメリット

それではここでビジョン広告を活用するメリットを5つご紹介します。
 

メリット➀:大画面×動画・音声でインパクト大

 
大画面の存在感×動画や音声を使ったダイナミックな表現によって圧倒的なインパクトを残せるのが特徴です。大きなビジョンはそれだけで意識せずとも視界に入り、自然と目を留めてしまうものです。そこに動画や音声を使って、視覚&聴覚に訴える広告表現を行うことで、目を引く、印象に残りやすい広告が実現します。

また動画や音声を使用すると情報量が格段に増えるので、短時間で商品・サービスのポイントを伝えられるというメリットもあります。主に移動中に接触するビジョン広告では(家で落ち着いて視聴するメディアと違って)、いかに短い接触時間で生活者に訴求できるかが勝負になります。
 
 

メリット➁:潜在層を含めた不特定多数にまとめてリーチ


ビジョンは通常、人通りの多い場所に設置されるため、都心であれば1日に数十万人の接触を見込めます。通行人、信号待ちの人、待ち合わせをしている人、車を運転中に近くを通りかかった人など、さまざまなシチュエーションで接触の可能性があります。これらの広告接触者は属性ごとに意図的に振り分けたターゲットではなく、不特定多数の人々です。
一般にWeb広告は興味があるユーザーに対して広告をあてる方法を取るので、必然的にニーズが顕在化しているケースが多くなります。一方でビジョン広告では自社の商品やサービスをあまり知らないけれど何らかのニーズを持ち合わせているかもしれない潜在層にまでアプローチできるのが特徴です。つまり偶然の出会いから新規顧客を獲得できる可能性を秘めています。


メリット➂:話題になりやすい

 
インパクトのある表現やその場所でしか見られない限定映像など、ユニークな動画は話題になりやすいのも特徴です。こういった動画はSNSを通じて広く拡散され、結果的に現地でビジョン広告を見た人だけでなく、遠く離れた地域の人々までリーチするケースも往々にあります
 
新宿の3D巨大猫なんかは、いまや全国的な知名度ですよね。

 
またJR新宿駅にある“新宿ウォール456”は、ここ限定の映像が放映され、広告が話題になることの多いメディアです。

 
 
メリット①~③に共通して言えるのは、ビジョン広告は「リーチメディアとして幅広い認知を獲得できる」ということです。
 
 

メリット➃:1日単位から短期出稿が可能


多くのOOHメディアが1週間単位での申し込みとなりますが、ビジョン広告の中には1日単位での出稿が可能なものが多く存在します。
例えば、ニュース性の高いネタ、瞬発的なプロモーションなどに適しています。イベント開催日に合わせてこの日だけ放映したい、タレントの誕生日にだけ放映したい、商品の発売日に瞬間的に話題にしたいなどのケースで有用です。


メリット➄:企業の信用を高められる


大型ビジョンに広告を出している企業は信用を得やすいという特徴があります。

理由としては
・街中・駅など公共性の高い場所に広告を出せる企業と思われる
・経営が安定している企業、勢いのある企業というイメージを持たれる
・広告されている商品は、売れている商品、信頼できる商品というイメージを持たれる
などがあげられます。

こういったポジティブな印象を抱かれることで、副次的に企業のブランディングにつながるというメリットがあります。



ビジョン広告のデメリット

続いてビジョン広告活用にあたって注意すべき点にも触れておきましょう。


デメリット➀:ターゲティングしづらい


多くの人に一斉にリーチできる反面、ターゲットを絞ってアプローチしたい場合にはあまり向いていません。
例えば食品や生活用品など誰しもがターゲットとなる商材との相性は良いですが、サービスの対象が絞られる商材の場合は費用対効果が悪くなってしまう場合があります。

ただしビジョンが設置されている場所によって
・オフィス街でビジネスマンが多い
・大学に隣接しているので学生が多い
・イベント会場のそばで、特定の客層を狙える
などエリア毎の特性があるため、ある程度ターゲティングが可能な場合もあります。
自社の商材とビジョンのロケーションの特性を見極めてメディアを選定するように心掛けましょう。


デメリット➁:静的な看板と比べると反復効果が少ない


ビジョン広告は複数のコンテンツ・広告が順番に放送されるロール形式のものが大半です。自社の広告は「1時間に4回」のように放送されるタイミングが限定されます。
そのため看板のように、いつも同じ広告が出ていて、繰り返し接触することで認知や好感を上げていく“反復効果”を得ることは難しくなります。

しかしビジョン広告の中には、一定期間1社でジャック(買い切り)できるビジョンやメニューも存在します。その分費用は高くなりますが、自社の広告だけでジャックすることによるインパクトは絶大ですので、1社ジャックの活用も検討してみてください。


デメリット➂:広告効果の“数値化”が難しい


これはビジョン広告に限らずOOH全般に共通する課題でもあります。
例えば、「何人が広告接触したのか」はWeb広告であれば簡単に把握できますが、ビジョン広告では数値化は難しいとされています

これまでビジョン広告の効果を測定する手法は
・周辺の通行量などから接触率・接触数を事前に試算
・広告実施後、「広告を見た記憶があるか」モニターアンケート
などがありました。

ただこの手法は接触率の推計はできるものの、実数での把握ではないため、リアル・Web広告など他メディアを含めた効果測定の共通指標がなく、クロスメディア全体での評価が難しいという課題もありました。
加えてコロナ禍により人流が劇的に変化し、アクチュアル(実際にどれくらいの人が広告の可視範囲にいたか)の媒体パワーが不透明になるという外的要因も、デメリットとしてあげられます。

また広告接触した人の態度や行動の変容まで把握することも容易ではありません。
・特定の検索キーワードやハッシュタグを訴求する
・QRコードを埋め込む
などで検索数の変化を測る方法もありますが、パブリックスペースの広告物に反応してその場で行動するユーザーの割合は低く、正確な効果測定は難しいので、正直おすすめできません。


しかし近年では、こうした課題を克服する動きも進んでいます。
DOOH(デジタルOOH)の領域では、位置情報データや人流データ、スマートフォンの行動ログなどを用いた「オーディエンス測定」が可能となり、広告接触者の推定属性や行動変化をデータで可視化できるようになっています。
これにより、Web広告やSNS広告と同様に「どんな人に」「どのくらい届いたのか」を数値的に把握し、メディアプランニングや次回施策の改善に活かせるようになりました。

詳細は次章でご紹介します。
 
 
 

ビジョン広告の進化 ―「DOOH(デジタルOOH)」という新潮流

ここ数年、ビジョン広告をはじめとしたOOHは「DOOH(Digital Out-of-Home)」へと進化を遂げています。
DOOHとは、デジタル技術を活用した屋外広告の総称で、デジタルサイネージやネットワーク配信を活用することで、より柔軟・データドリブンな広告運用が可能になるのが特徴です。
たとえば従来のOOHは「決まった期間・決まった場所」で放映する静的なメディアでしたが、DOOHでは以下のような新しいアプローチが広がっています。

・時間帯や天候、エリアなどの条件に合わせて自動的に広告を切り替える「ダイナミックDOOH」
・複数の街頭ビジョンをネットワーク化し、広域に同時放映を行う「シンクロ展開」
・オンライン広告と同様の配信管理・効果測定を可能にする「プログラマティックDOOH」

さらに近年では、位置情報データや人流データをもとに、広告接触者の属性や行動を推定できる「オーディエンスデータ計測」の仕組みも整備されつつあります。
これにより、従来は課題とされてきたOOHの「効果の数値化」にも道が開かれ、リアル×デジタルの統合的な効果検証が可能になっています。
特に駅構内や商業施設のビジョンネットワークを活用すれば、エリアマーケティングやOMO施策(オンライン×オフライン連携)とも親和性が高く、交通・街・Webを横断した統合キャンペーンにも発展可能です。
 
 

DOOH活用で広がるビジョン広告の可能性

 
ビジョン広告の持つ「圧倒的な視認性」に加え、DOOHの「ネットワーク性・柔軟性」を掛け合わせることで、これまでにない精度・柔軟性の高い広告展開が実現します。こうした「データ×ロケーション」の組み合わせは、まさに次世代OOHの象徴といえます。

ただし、実際に DOOH のプログラマティック配信やダイナミック配信に対応しているプラットフォームはまだまだ限られています。当社ジェイアール東日本企画が運営する OOH のマーケットプレイス「MASTRUM」は、本コラムで紹介したようなプログラマティック配信に必要な SSP と DSP を構築しており、豊富な広告在庫によって、ふさわしい場所で、ふさわしい人に、ふさわしい広告を届けるDOOH を実現しています。これは駅・電車の DOOH を取り扱うプラットフォームとしては国内最大です。
 

 
当社ではこのプラットフォームを活用した【ターゲティングDOOH】というサービスを提供しています。
 
 

▼ターゲティングDOOHとは

 

 
ターゲティングDOOHにご興味のある方は、資料をダウンロードいただくか、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
 

 
またDOOHについて、もっと詳しく知りたい方に向けて「DOOHがよくわかるガイドブック」を無料でお配りしています。ご興味のある方は、こちらからダウンロードください。 
 

 
 
 

いま話題のビジョンをご紹介

ここからはおすすめの東京近郊の大型ビジョンをご紹介していきます。
 
 

クロス新宿ビジョン


掲出位置:東京都新宿区新宿3−23−18
料金:800,000円(1週間、15秒×4回/1時間)
サイズ:W18.96×H8.16(154.7㎡)


JR新宿駅徒歩1分、東口正面に位置する4K相当街頭ビジョン。
曲面のビジョンを利用して3Dコンテンツの放映が可能です。
世界に広く認知された“3D巨大猫”が登場することで通称「猫ビジョン」として話題になっています。


Q’S EYE


掲出位置:東京都渋谷区宇田川町21-6
料金:1,000,000円(1週間、15秒×4回/1時間)
サイズ:メインビジョン W12.95m×H7.28m(94m²)


ハチ公前渋谷スクランブル交差点に面したQFRONTビルの壁面ビジョン。
ハチ公前に位置するビジョンの中でもサイズは最大級です。
スクランブル交差点で信号待ちをする多くの来街者に訴求できます。
またスクランブル交差点を囲うように位置する、渋谷駅前ビジョン、DHC Channel、スターツビジョンSHIBUYA、109フォーラムビジョンなどとのシンクロ放映も効果的です。

なんと最近では最大13面のシンクロ放映が可能となっています。



新宿ウォール456

 


掲出位置:JR新宿駅 東西自由通路
料金:11,000,000円(1週間、1社ジャック)
サイズ:W45.6m×H1.7m(77.5㎡)


新宿駅の東口と西口を結ぶ自由通路に設置された国内最大規模・幅45.6mのLEDビジョン。
1社ジャック放映で、駅利用者や通行客に対して大画面によるインパクトのある訴求が行えます。

さらにJ・ADビジョン新宿駅東西自由通路、J・ADビジョン新宿駅西改札とのセット購入で、同時放映・音声出力が可能になります(新宿ウォール456プレミアム+)。自由通路全体をジャックした展開は大迫力です。


新宿BBB(スリービー)

 


掲出位置:JR新宿駅 南改札内
料金:15,000,000円(1週間、1社ジャック)※ジャック開放の場合、個別利用も可
サイズ:BOX     W5.76m×H3.24m×3面(約55㎡)
    BLOCK   W1.25m×H2.23m×4面×12柱(約133㎡)
              BELT      W59.52m×H1.08m(約64㎡)


2024年4月、大幅リニューアルしたJR新宿駅南改札エリアに新たなビジョン広告が誕生。3種セットプラン利用で、南改札エリア一帯をまるごとジャック可能です。

▼BOX(ボックス)
巨大ビジョン3面で構成された音声出力可能な立体的映像メディア


▼BLOCK(ブロック)
主動線上の12本の柱4面にフレームレスに設置された計48面のビジョン


▼BELT(ベルト)
壁面上部に設置されたW59.52mの長大なビジョン

 
 

ここでは新宿駅のビジョン広告を2つご紹介しましたが、世界最大の乗降者数を誇る新宿駅にはこの他にもおすすめのメディアがまだまだございます。
ご興味のある方はこちらのコラムも併せてご覧ください↓



J・ADビジョン ステーションネットワーク

 


掲出位置:首都圏19駅 27エリア / 赤羽・秋葉原・池袋・上野・浦和・恵比寿・大宮・吉祥寺・五反田・品川・新宿・新橋・巣鴨・高田馬場・東京・八王子・有楽町・横浜・他
サイズ:90~52インチ・249面
料金:2,400,000円(1週間、1枠15秒、1ロール6分) ※

 
首都圏主要駅の縦型サイネージをネットワークで展開し、効率的に広範囲のターゲットへリーチ可能です。

 
 
ご紹介したビジョンはすべて当社でお取り扱い可能なメディアです。
詳細情報や空き状況など、ご興味のある方は気兼ねなくお問い合わせください。

 
 
 

まとめ:リアル×デジタルで広がるOOHの可能性

ビジョン広告は、街の景観とともにブランド体験を創出する「リアルな場のメディア」です。そこにデジタルの柔軟性を加えたDOOHの登場により、OOHは今、新たなマーケティングチャネルへと進化しています。

本コラムでは概要のみ触れましたが、DOOHの仕組みや活用方法など、より詳しい解説書を無料でご用意していますので、興味がある方は是非ダウンロードしてご覧ください。

 

 
 
またDOOHの実施にご興味のある方は、下記お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

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