【雑誌広告について解説】種類・メリット・デメリット・料金など

キクコト 編集部

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト シニアターゲティング」編集部です。今回のテーマは「雑誌広告の基本解説」。雑誌広告の種類やメリット、料金などについて詳しくご説明します。
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・雑誌広告を検討している
・雑誌広告の基礎について知りたい
・デジタル全盛の時代で雑誌広告が有用か知りたい
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このような方々にとって、役立つ内容になっています。

雑誌広告とは

雑誌とは、週刊誌や月刊誌、会員誌など、定期的に発行される出版物のことを指します。そして、その雑誌の表紙や誌面などに掲載される広告のことを「雑誌広告」と呼びます。

どの雑誌にも一定数の読者がいること、また、雑誌ごとにコンセプトやテーマが異なり読者の傾向を把握しやすいことなどが雑誌広告の主な特徴です。

そのため、自社商品・サービスと相性の良い雑誌を選んで雑誌広告を出稿すれば、高い広告効果が期待できます。

雑誌広告の種類

一言で雑誌広告と言っても、掲出の仕方によっていくつか種類があります。今回は、雑誌広告の主な3つの種類について紹介します。

純広告


純広告とは、雑誌の表紙裏や裏表紙など、あらかじめ決められた掲載面に広告を出稿する雑誌広告のことです(ディスプレイ広告とも呼ばれます)。「雑誌広告」と聞いて多くの方がイメージするのはこれかと思います。雑誌にもよりますが、純広告の掲載面は目立つ場所かつ、大きなスペースで設けられているため、視認性が高いことが特徴です。

雑誌を読めば必ずと言っていいほど目に入るので、商品・サービスの認知向上や、ブランドイメージを訴求するのに適しています。また、同じ雑誌に継続して出稿すれば、広告メッセージの刷り込み効果も期待できます。

※純広告のデザインテクニックのひとつに「記事風広告」というものがあります。あたかも雑誌の記事のようなデザインにすることで、読者に自然な流れで広告を読ませることができます。

記事広告/タイアップ広告


広告を掲載する雑誌編集部と協力し、記事の中で広告主の商品・サービスを紹介する雑誌広告のことです。

決められた広告枠に掲載される純広告と違い、雑誌の中のひとつのコンテンツとして掲載されるため、広告っぽさが少なく、自然なかたちで読者に広告メッセージを届けることができます。読者のことを深く理解している雑誌編集部が記事を執筆するため、読み飛ばされにくく、商品・サービスの詳細な情報を読者に伝えるのに適しています。

雑誌によっては、雑誌側で契約しているモデル、有名人やインフルエンサーを起用した記事広告を出稿することも可能です。別途料金が発生することが多いですが、自社で契約・起用するよりも、費用を抑えることができます。
 

▼▼ 記事広告については、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ、合わせてご覧ください ▼▼



連合広告/連合企画広告


複数の広告主の商品・サービスをまとめて掲載する雑誌広告のことです。

純広告のように決められた広告枠に掲載されるものを「連合広告」、記事広告のように雑誌の記事として掲載されるものを「連合企画広告」と呼びます。

複数の広告主が広告枠を分け合うため、自社商品単体のインパクトは弱まる反面、掲載費用が比較的安価な場合が多いです。読者からすると、複数の商品をまとめて比較検討できるので、掲載情報に関心が持たれやすいという特徴があります。



ここまで解説してきた通り、雑誌広告は種類によって、掲載される体裁や特徴が大きく異なります。

認知度を向上させたいなら「純広告」、商品・サービスの理解を深めたいなら「記事広告」、といったように、広告の目的に応じて使い分けることが、広告効果を高めるうえでは重要です。



雑誌広告の掲載場所

続いて、雑誌広告の掲載場所についてご説明します。
雑誌広告の掲載場所は、表紙に近いところに掲載される「表まわり」と、それ以外の雑誌の中に掲載される「中面広告」に分けられます。さらに、「表まわり」「中面広告」の中でもどこに掲載されるかによって、それぞれ呼び方が変わります。雑誌ならではの呼び方もあるので、覚えておくと便利です。
※呼び方は雑誌によって異なる場合があります。

 

 

表まわり


・表四:裏表紙。雑誌をひっくり返せば目に入るため、訴求力が強いとされています。
・表二:表紙の裏面。表紙をめくった最初のページにあり、表四に続いて訴求力が強いとされています。
・表三:裏表紙(表四)の裏面。雑誌を冒頭から順に読んだ場合は最後に目にすることになるため、表四、表二に比べて少し訴求力は下がります。
・特表二見開:表紙の裏面(表二)以降、目次ページまでの見開き。

※表一がありませんが、表一は表紙を指すため、基本的に広告は掲載できません。

中面広告


・目次対向:目次の対向面。
・目次前:目次の前ページ。
・目次裏:目次の裏。
・コラム対向:コラムページの対向面。
・記事対向(編集対向):記事・編集ページの対向する面。


掲載サイズ

雑誌広告のサイズについても、雑誌広告ならではの呼び方があるので、掲載場所と合わせて覚えておくと良いでしょう。

・1P:1ページ分のスペース
・見開:見開き2ページ分のスペース
・観音:観音開きに展開する特殊なスペース(イラストは片観音)
・タテ1/2P:1ページをタテ2分割にしたうちの1スペース
・タテ1/3P:1ページをタテ3分割にしたうちの1スペース
・ヨコ1/2P:1ページをヨコ2分割にしたうちの1スペース
・ヨコ1/3P:1ページをヨコ3分割にしたうちの1スペース
・ヨコ1/4P:1ページをヨコ4分割にしたうちの1スペース


色について

基本的にカラーの場合が多いですが、雑誌によっては使用する色の数によって広告料金が違うことがあります。色については下記のように呼ばれますので、念のため把握しておくと良いでしょう。

・カラー(フルカラー):印刷物の色は、C:シアン(青緑)、M:マゼンタ(赤紫)、Y:イエロー(黄)、K:ブラック(黒)のインクの掛け合わせで表現されます。この4色をすべて使うという意味で、4色や4Cと表記する場合もあります。

・2色:カラーで紹介した4色のうち、2つだけを使うという意味で、2Cと表記する場合もあります。フルカラー印刷が高価だった時代によく使われていましたが、最近ではあまり見かけなくなっています。

・モノクロ(白黒):カラーで紹介した4色のうち、K:ブラック(黒)だけを使ったものを指します。




雑誌広告のメニューは、ここまでご説明した「掲載場所」「掲載サイズ」「色」の呼び方を組み合わせて記載されていることが多いです。

例えば「目次裏に、カラーで、横に2分割したスペースに掲載したい」場合は、「目次裏4色ヨコ1/2P」と表記します。頭に入れておくと、雑誌広告のメニューを見る際も理解しやすいと思います。

 
 

雑誌広告のメリット

ここからは雑誌広告のメリットについて解説いたします。

長期的かつ反復的な広告効果が期待できる


雑誌は、週刊誌、月刊誌、会員誌など発行期間が比較的長いため、読み終わってもすぐに捨てず、一定期間保存されることが多いです。そのため、手元にある間は繰り返し読まれる可能性があり、広告ページにも繰り返し接触させることができます。

こういった、長期的かつ反復的な広告効果が見込める点は、他の広告媒体には無い、雑誌広告の特徴です。また、企業や図書館など、1冊を複数の人が閲読することもあるため、購入者の周囲への波及も期待できます。

趣味趣向を踏まえたターゲティングができる


冒頭でも説明しましたが、どの雑誌にも一定数の読者やファンがおり、また、雑誌ごとにコンセプトやテーマが異なります。それにより、読者の性別や年齢はもちろん、趣味や生活スタイルなど興味関心、趣味嗜好などに傾向が出やすいため、自社商材・サービスと親和性のある雑誌に絞って広告を掲出すれば、高い費用対効果が期待できます。

TVCMや新聞広告のような、不特定多数の生活者に情報発信される媒体に比べるとリーチ量では劣るものの、確度の高い見込み読者に絞って広告を届けられる点が、雑誌広告の強みです。

広告ページの精読率が高く、読者が広告に興味を持ちやすい


「第6回 M-VALUE(雑誌広告効果測定調査)※」の調査結果によると、掲載された広告に「注目(確かに見た)」した人の割合を示す「広告注目率」は、46.4%。また、そのうち、広告の「内容まで読んだ/じっくり見た」人の割合を示す「広告精読率」は 31.6%でした。

この調査からもわかる通り、雑誌は、読者が自ら選定し購入して読まれるため、掲載されている広告にも目を通してもらいやすいのです。

広告は、いかにスルーさせず興味を持ってもらうかが大事ですが、購入されている時点でその部分をクリアできているのは、雑誌広告の大きな強みと言えます。お金を払ってでも「その雑誌の情報が欲しい」という読者に対して、広告を通じて興味・理解を促進することができるので、広告接触後の購買行動にもつながりやすいと考えられます。
※出典:https://www.videor.co.jp/press/2019/190819.html

厳正な広告審査基準があり、情報に対する信頼性が高い


雑誌広告は広告媒体としての歴史も古く、また、実際に掲載されるには出版社による厳正な審査を通過する必要があります。

怪しい企業や、質の低い広告などはこの審査を通過できず、審査をクリアした広告だけが掲載されるため、雑誌広告の情報に対する信頼性は高い傾向にあります。そこに掲載される商材・サービスへの信頼性も同様に高まりますし、ブランドセーフティの点からも、雑誌広告は優れた媒体と言えます。

雑誌広告のデメリット

雑誌広告には、他媒体に比べて劣っている点もあります。雑誌広告を検討する際は、デメリットも理解した上で検討しましょう。
 

掲載までに時間がかかる


前述のとおり、雑誌広告を掲載するには出版社による審査を通過する必要があります。また、印刷の期間などもふまえて発刊の2~4週間前には入稿しなくてはいけないなど、他広告媒体に比べて準備にかかる期間が長い傾向にあります。
Web 広告などのオンラインメディアに比べると、広告が掲載されるまでのスピード感では劣っています。

広告の効果測定がしづらい


雑誌広告は、Web広告などとは異なり、ユーザーの広告接触後の行動を追うことが難しい媒体です。
雑誌広告専用の2次元コードやクーポンを付けたり、購入ユーザーに対してアンケートなどを行えば、ある程度、効果を可視化することはできます。ただ、精緻な数値をもとに費用対効果を把握し、短期間で検証・改善を図りたい場合には雑誌広告はお勧めできません。

発行部数が減少傾向にある

 

Webメディアの増加などに伴い、雑誌の販売金額は減少傾向にあり、雑誌広告だけで大量のユーザーに広告を届けることは、かつてに比べて難しくなっています。そのため、雑誌広告で成果を出すためには、自社商材・サービスとの親和性を踏まえた、より慎重な掲載雑誌の選定が大切になっています。

雑誌広告の料金

雑誌広告の掲載料金は、雑誌の発行部数や掲載の種類、掲載場所、掲載サイズ、色などによってかなり幅がありますが、1件当たり50万円~250万円くらいが相場となっています。
※掲載料金にはデザインなどの制作費は含まれていないことが多いため、注意が必要です。

下記、雑誌ジャンルごとの費用感をまとめました。あくまで相場なので、参考までに見ていただけますと幸いです。
 

※広告スペースはいずれも4c1p(4色カラー1ページ)

デジタル全盛の中でも他媒体に無い強みでニーズを保持

前述のとおり、Webメディアの成長を受けて、雑誌の発行部数は年々減少傾向にあります。それでも、雑誌広告の「雑誌を自ら能動的に購入しているユーザー」だけに絞って広告を届けられる、という強みは変わらず残り続けています。

そして近年では、下記のようにクロスメディア戦略で雑誌広告が用いられることが多くなっています。

〇雑誌広告×Web広告
 雑誌広告で確度の高い見込み読者からの認知獲得 
 ⇒ 興味を持った読者がネット検索したところをWeb広告で購買まで誘導

〇雑誌広告×TVCMとの連携
 雑誌広告とTVCMを同時出稿 
 ⇒ TVCMにより市場全体の認知向上を狙い、雑誌広告では確度の高い見込み読者により詳細な情報を提供(媒体によってターゲットを狙い分ける)


このような“他媒体に無い強み”を持っていることから、今後も雑誌広告へのニーズは一定数、残り続けると考えられます。

雑誌広告はシニアアプローチにも有効

総務省が行った調査※によると、雑誌を重要な情報源としている割合が、全年代平均17.9%。それに対して、60代は20.2%となっており、シニア層は雑誌メディアに掲載されている情報への信頼度が高いことが分かります。そのため、もし自社商材・サービスのターゲットがシニア層なら、雑誌広告は出稿を検討すべき媒体と言えるでしょう。
※出典: 総務省 令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書


シニア層の読者が多い雑誌の一例として、ここでは「大人の休日俱楽部」会員誌をご紹介します。

大人の休日倶楽部会員サイト:JR東日本

「大人の休日俱楽部」はJR東日本が運営する50歳以上のための旅行会員組織で、国内最大級のシニア・プレシニア会員数 約270万人を誇ります。その会員向けに、毎月、旅行やライフスタイルなどをテーマにした会員誌が発刊されており、この会員誌にも広告を掲載することができます。

「大人の休日俱楽部」会員誌は、旅行や趣味に興味を持ち、消費意欲・行動意欲の強い「アクティブシニア」の読者が多いことが特徴で、こういったユーザーをターゲットにしたアパレル、食品、製薬、リユースサービス…など、様々な業界の広告が掲載されています。

シニア層向けに雑誌広告をご検討の際は、こういった消費意欲の強い「アクティブシニア」を読者層に持つ媒体を検討してみるのも良いかもしれません。
※より詳しい情報は下記をダウンロードください。
 

 
 

商材・サービスと親和性のある雑誌を選べるかが成功のカギ

繰返しになりますが、雑誌広告は自社商材・サービスと親和性の高い雑誌に掲載できれば、高い広告効果を期待できます。

逆に言えば、自社商材・サービスと親和性のない雑誌に広告を出しても、広告は読者には読んでもらえないでしょう。

雑誌広告への出稿を検討する際は、発行部数や読者の性別・年齢だけでなく、雑誌が持つ世界観やコンセプトと、商材・サービスがマッチしているかを考えることが最も重要なポイントです。

現在、日本では数多くの雑誌が出版されています。自社の広告に興味を持つ読者が多いのはどの雑誌なのか、広告でより大きな成果を出すために、慎重な雑誌選定を心がけましょう。

また、当社では年間を通じて、多くのお客さまに雑誌広告のご相談をいただいております。自社商材と親和性のある雑誌を選定したい、読者の目に止まるデザインを制作したいなど、雑誌広告に関する悩みをお持ちの方は、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
 
 

【期間限定企画】大人の休日倶楽部×JRE Ads

上記の「大人の休日俱楽部」は、紙媒体の会員誌広告に加え、Suicaを始めとするJR東日本グループの利用者データを活用したWeb広告配信(JRE Ads)で、より精緻にターゲティングするパッケージプランも期間限定で公開中です。
 

 
「大人の休日倶楽部」の読者に対し、駅利用情報やJREポイント利用履歴などの顧客データをもとにオンライン広告を併せて実施。

シニア向け商材の認知やレスポンスの課題をお持ちで、
「シニア層の行動履歴でエリアを限定したい」
「シニア層のEC購買履歴でさらに絞り込みたい」
など具体的な施策をお探しの方は、下記ページからプラン詳細をご確認の上、ぜひご検討ください。
 

 


そのほか、こちらの記事ではシニアアプローチに適した広告メディアを全9種類、紹介しております。ご興味ある方は合わせてご覧ください! 

 

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