こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。
今回のテーマは、「デジタルサイネージ広告で失敗しないために! 5分でわかるポイント」です。
街頭、公共空間、交通機関、商業施設など、私たちの身の回りのあらゆる場所で目にするデジタルサイネージ。年々その数が増えているけれど「デジタルサイネージってどこが優れているの?」「有効な活用方法は?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回はデジタルサイネージ広告の出稿を検討する上で押さえておくべき基本情報についてわかりやすくご紹介します。 この記事を読めば、初心者の方でもデジタルサイネージ広告を有効に活用するコツが理解できます。
デジタルサイネージとは?
まず「デジタルサイネージ」とは
ディスプレイやプロジェクターなどの映像表示装置を用いて情報を発信するシステムのことで、「デジタル看板」「電子看板」「DOOH(デジタル屋外広告)」とも呼ばれます。
運行情報などの公共案内から、空間演出、広告媒体、店舗販促など、幅広い分野で活用されています。
市場規模は4年で2倍に!
様々な分野で活用されているデジタルサイネージですが、中でも広告分野での活用は年々広がりを見せています。
株式会社サイバー・コミュニケーションズの調査によると、デジタルサイネージの広告市場規模は、直近2020年の516億円から、2024年にはその約2倍の1,022億円まで成長すると予測されています。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛の影響を受けて前年より大幅な減少(前年比68%)となりましたが、今後は経済環境の回復に沿って、徐々に回復・伸長していくとの予測です。
優れた4つの特徴
デジタルサイネージがこれだけ注目されている理由は何なのか、その特徴・利点は4つあります。
①表現の幅が広い
アニメーションや動画を使用して動きのある表現ができるため、静止画より効果的でインパクトのあるクリエイティブ表現が可能です。さらに音楽や音声を使って聴覚にも訴えることができます。
②アイキャッチ効果が高い
液晶パネルやLEDパネルを使用しているため、看板やポスターに比べ視認性が高く目に留まりやすいのが特徴です。特に動きのある表現は道を歩くお客さま の注目を集めやすい利点があります。
③表現の出し分けをターゲティングやマーケティングに活用可能
時間や天候に応じて掲出する内容を変えられるので、朝の通勤時間にはオフィスワーカー向けの広告、昼間は主婦向け、夕方は帰宅する女性向けなど、同じ場所でも時間別で様々なターゲットに訴求できます。 また同じ場所で2つの広告を出し分けるA/Bテストの実施など、マーケティングでの活用も考えられます。
④コスト削減
ポスターや電照シートといった掲出物の製作が不要で、何回でも流用できるのでコスト削減に繋がります。またデータ配信で手軽に意匠差し替えが可能なため、貼り替えの手間や費用もかかりません。
実際に私が担当したお客さまで、「素材が流用できて、印刷費も掛からないから」という理由で当初予定していた路線以外のトレインチャンネルを追加で実施いただき、結果認知率アップに繋がったという事例がありました。
デジタルサイネージ広告の種類
続いてデジタルサイネージ広告の代表的な種類をご紹介します。
●屋外サイネージ
人の往来が多い街中のビル壁面などに設置されている広告サイネージです。
サイズが大きく視認性・注目率が高いのが特徴です。
特に有名なのは渋谷駅前スクランブル交差点を囲む複数の大型屋外サイネージで、これらをシンクロさせたインパクトのある展開例もあります。
●駅サイネージ
駅の改札周辺やホームなどに設置されている広告サイネージです。
サイズはB1ポスターよりも大きな60~70インチのものが多く、“縦型”が主流です。
サイズが大きなサイネージも増えており、2021年5月にはJR新宿駅に国内最大規模となる長さ45.6メートルの超大型LEDビジョンが登場しました。
●電車内サイネージ
電車内のドア上部などに設置されている広告サイネージで、JR東日本では「トレインチャンネル」、東急電鉄では「TOQビジョン」などと呼ばれています。
サイズは15~21.5インチ(JR東日本の場合)で、TVCMと同じ15秒単位で販売されることが多いです。ニュースや天気予報といった情報番組も一緒に放映されているため、高い接触率が期待できます。
但し音声が出ないため、テロップや吹き出しを加えるなど、環境に合わせた表現が必要です。
●タクシーサイネージ
タクシーの運転席・助手席の背面に設置されている広告サイネージです。
お客さまが後部座席に座ると目の前に表示されるため、視認性が高いのが特徴です。インタラクティブな操作に対応したサイネージもあり、気になった広告があれば乗客自らが操作して、より詳細な情報を得ることも可能です。ビジネスマンや富裕層などのターゲティングに向いています。
デジタルサイネージを活用するためにちょっとしたワンポイント
デジタルサイネージ広告を見ていると、TVCMやYouTube広告で流している動画をそのまま流用している広告主さんをよく見掛けます。「既存の素材をそのまま活用できること」をメリットとして提示する広告代理店もいるようですが、私から言わせればこれは大間違いです。
デジタルサイネージの多くは、歩きながらだったり、混雑した電車内だったり、TVやYouTubeを観るのとは全く異なったシチュエーションで視聴されます。その状況で同じようにメッセージを伝えようとしてもうまく伝わるわけがありませんよね。
それにデジタルサイネージの形だってTVと同じ16:9の長方形ばかりではありません。駅デジタルサイネージのように縦型のものもあれば、JR山手線のまど上チャンネルのように横に3面連なった特殊な形状のものもあります。
こういう特徴的な形のデジタルサイネージは、専用の広告素材を作る手間から敬遠されることがありますが、実は印象に残る表現を作る大チャンス!
最近の事例だと、渋谷駅にある横長のデジタルサイネージを回転寿司のベルトコンベアーに見立てた広告が大変話題になっていました。
効果の可視化も可能に!
デジタルサイネージ広告も他の広告と同様に、実施して終わりではなく、効果測定をしてこそ次の施策に繋げることができます。
これまでOOH広告の効果測定はなかなか難しいと言われてきましたが、最近ではOOHの効果を可視化することが可能になってきています。
当社ジェイアール東日本企画が提供する「効果が見えるOOH」は、電車内や駅の広告のリーチ数をリアルタイムで計測可能なサービスです。Web広告ではビューアブルインプレッション(Viewable imp)※という考え方でリーチを測るのが一般的ですが、同様の指標をOOHで実現しています。
※ビューアブルインプレッション
実際にユーザーが視認できる範囲で広告が表示された回数のこと。ユーザーの目に触れた可能性の高いインプレッションのみがカウントされる。
ビューアブルインプレッションがわかることで
・オンラインメディアとオフラインメディアの効果を並べて比較できる
・費用対効果を測りやすい
といったメリットがあります。
また「効果が見えるOOH」では、ビューアブルインプレッションの計測に加え、広告接触後の認知状況や行動を可視化する「ブランド調査」や「来店計測」、テレビCM やデジタル広告と掛け合わせた「クロスメディアによる行動の可視化」もオプションメニューとして用意しています。これを使えば複数のメディア展開によるキャンペーンなども、より詳細に広告効果を測定することが可能です。
詳しい効果測定方法や活用ケース、オプションメニューについて知りたい方は、こちらの資料をご覧ください。
まとめ:デジタルサイネージならではの工夫が必要
「アイキャッチ効果が高い」「表現の出し分けが可能」など、優れた特徴を持つデジタルサイネージ広告。その特徴を活かすためには、設置場所や周囲のお客さまの視聴環境、媒体特性を考慮した表現を開発することがとても重要です。
もちろん表現だけでなく使用するメディアに関しても、ターゲットや訴求する商品の特性に合わせて適切な枠を選定することが大切です。
JR東日本の広告媒体を管理・販売する当社は、デジタルサイネージ広告の管理面数が約47,000面と国内トップクラス。長年デジタルサイネージ分野をリードしてきた経験から、効果的に活用するための多くのノウハウ・事例を蓄積しています。
さらに効果を最大化するためには、デジタルサイネージ以外の広告施策を組み合わせた多角的・立体的なプランニングも検討する必要があります。
当社が持つ総合広告会社としてのノウハウとデジタルサイネージのノウハウを掛け合わせて、適切なメディアプランニング・クリエイティブ制作が可能ですので、デジタルサイネージ広告について興味をお持ちの方は、ぜひ当社ジェイアール東日本企画へお気軽にお問い合わせください。
交通広告(OOH)の効果的な使い方について、さらに詳しい解説書「OOHメディアはじめてガイド」(全56ページ)をご用意しています。興味がある方は、以下からダウンロードしてください。