こんにちは。ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。
パソコンやスマートフォンが普及し、誰もがインターネットを通じて情報を手にすることができる現代において、Web上で宣伝活動や販売促進を行う「Webプロモーション」はビジネスに欠かせません。
本コラムではWebプロモーションのメリット・デメリットや具体的な手法について解説します。次のような方は、ぜひこのコラムを参考にしてみてください。
・まずはWebプロモーションの基本をしっかりと理解したい
・Webプロモーションには具体的にどんな手法があるのか知りたい
・自社の商品やサービスのプロモーションにおいてどの手法が効果的なのか知りたい
Webプロモーションとは
Webプロモーションとは、インターネットを通して自社の商品やサービスの販売促進・宣伝を行うことです。
2021年にはインターネット広告が4マス媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)の広告費をはじめて上回り※、その後も年々市場規模が拡大しているため、Web領域のプロモーションは今後さらに重要性を増していくと考えられます。
Webプロモーションは、いつでも自社のメッセージをターゲットに届けられる効果的なマーケティング手法で、4マス媒体への広告出稿と比較すると低コストで実施できるので、中小企業やスタートアップ企業でも取り組みやすいのが特徴です。
Webプロモーションの主な目的
Webプロモーションを実施する目的は主に次の3つです。
・商品やサービスの認知拡大
・新規顧客の獲得
・既存顧客の継続的な売上獲得
Webプロモーションを通じて情報発信することで、自社の商品やサービスをより多くの方に知ってもらうことができます。
また、ターゲットのニーズを理解した販売促進・宣伝を行えば、ユーザーの共感を得ることができ、新規顧客の獲得につながります。
さらに、Webプロモーションを行うことで既存顧客のリピート購入を促して、継続的に売上を獲得することも可能です。
Webプロモーションのメリット・デメリット
ここでは、Webプロモーションのメリットとデメリットを解説します。
Webプロモーションのメリット
Webプロモーションのメリットは大きく次の4つが挙げられます。
➀より多くの顧客の認知を獲得できる
➁ターゲットを絞ったアプローチも可能
③効果検証や改善を行いやすい
④手法によっては大きな拡散力がある
①より多くの顧客の認知を獲得できる
Webプロモーションは、インターネットにつながっていれば場所の制限を受けることなく、どこでも閲覧できます。すなわち、世界中のインターネット利用者が対象ということです。
さらに、時間の制約もないため、ユーザーが自分の都合の良いタイミングで自由にアクセスできます。
時間帯や地域に関係なく自社の商品やサービスのマーケティング活動を行えるという点で、Webプロモーションはより多くの顧客の認知を獲得できるのです。
②ターゲットを絞ったアプローチも可能
①でWebプロモーションは多くの顧客の認知を獲得できると説明しましたが、逆に、ターゲットを絞ってピンポイントにアプローチできるというのもメリットの一つです。
テレビや新聞といったマス媒体の場合、性別や年齢を細かく絞ってプロモーションを行うことはできません。一方Webの場合は、ユーザーの性別や年齢、検索履歴、訪問履歴などをもとにターゲットを絞ってアプローチすることが可能です。特定のユーザーにピンポイントでアプローチできるため、高い費用対効果を期待できます。
③効果検証や改善を行いやすい
Webプロモーションでは、アクセス解析ツールを活用すれば、訪問者数やクリック数、流入元、アクセス後のユーザー行動などを測定することができます。
また広告測定ツールを活用すれば、インプレッション数(広告の表示回数)やコンバージョン(購入・申込などの成果)も測定可能です。
プロモーション実施前後の効果検証がきちんとできるので、その結果をもとにPDCAサイクルを回して改善しやすいのもWebならではのメリットです。
④手法によっては大きな拡散力がある
Webプロモーションは、手法によって大きな拡散が見込めるのも特徴です。
例えば、話題になるようなプロモーションであれば、ユーザーが自身のSNSで投稿をシェアしたり、商品やサービスについて自ら投稿をしてくれる可能性もあります。それにより、多額の広告費をかけなくても自然と自社の商品やサービスの認知度アップにつながるのです。
ユーザーのアクションがきっかけでヒットした商品やサービスも多数あるため、拡散力があるという点はWebプロモーションの大きなメリットといえます。
Webプロモーションのデメリット
一方で、Webプロモーションにはデメリットもあります。
➀専門的な知識がないと成果を出しづらい
➁手法が多いため、目的に合う手法選びが難しい
①専門的な知識がないと成果を出しづらい
多くの企業がWebプロモーションに取り組んでいる中でしっかりと成果を上げるためには、専門的な知識が必要になります。
SEOを例にとると、どれだけ時間をかけてコンテンツを制作しても、そもそもそのコンテンツが検索エンジンで上位に表示されなければ集客にはつながりません。上位表示させるためには、コンテンツを制作する前に競合調査やキーワード選定などをしっかり行い、どうすれば上位表示できるかをきちんと判断できる知識が必要なのです。
社内に専門的な知識を持つ人がおらず、自社で対応するのが難しい場合は、豊富な知識を持つ外部の会社に依頼することも一つの手です。
②手法が多いため、目的に合う手法選びが難しい
次の章でWebプロモーションの具体的な手法をいくつかご紹介しますが、Webプロモーションの手法は多岐にわたります。
例えば、Web広告ならリスティング広告やディスプレイ広告、SNSならInstagram、X(旧Twitter)などのように細かく枝分かれしているので、自社の目的に合った手法を選ぶことは容易ではありません。
まずはそれぞれの手法の特徴や違いを理解したうえで、具体的な目標を設定し、どのような成果を得たいかを明確にすることで手法を絞り込みやすくなります。
Webプロモーション手法
ここからはWebプロモーションの主な手法を5つご紹介します。
手法1:SEO
SEOとは、「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で特定のキーワードを検索した際、自社のWebサイトを上位表示させるための施策です。
基本的には、高額な費用をかけずに実施できるので、検索上位を獲得できれば少ないコストで継続的に集客することが可能です。
ただし、SEO対策は取り組み始めてから効果が出るまでに時間と労力がかかります。一般的に、効果が出るのは3~6ヶ月先と言われているので、即効性はありません。
学習期間(サイトをアップしてから検索上位に表示されるまでの期間)も含めて、中長期的に取り組むべき施策だと認識し、Web広告など早めに結果が出やすい手法と併用することがおすすめです。
手法2:MEO
MEOとは、「Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)」の略で、Googleマップなどの地図検索で、自社の店舗情報やビジネス情報を上位表示させるための施策です。
名前がSEOとよく似ていますが、それぞれ目的が異なります。
SEOはWebサイトを上位表示させてユーザーを自社のホームページに誘導し、一方MEOでは、店舗情報を上位表示させて実店舗への来店もしくは電話などの問い合わせを促す、という形です。
そのため、MEOは飲食店や美容室など実店舗型のビジネスに向いている施策です。
手法3:Web広告
Web広告とは、Web上に掲載される広告のことです。配信先やメディア、ターゲティングの方法により多くの種類がありますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
・リスティング広告
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際、検索結果と連動して掲載される広告です。クリック課金型の料金形態で、ニーズが顕在化しているユーザーを刈り取るため、短期間で効果が期待できます。
ただし、競合の出稿状況や季節要因などによりクリック単価が高くなることがあるため、キーワード選定や広告の運用には専門的な知識が必要です。
・ディスプレイ広告
Webサイトやアプリ上の広告掲載枠に、画像、動画、テキストなどが表示されます。
ビジュアルでアプローチできるため、自社の商品やサービスの潜在的なニーズを持つユーザーもクリック誘導しやすいのが特徴です。
・動画広告
動画を活用した広告で、Webサイトはもちろん、YouTube、Facebook、InstagramなどのSNSでも用いられます。
・アフィリエイト広告
ブログやWebサイトに広告を表示し、その広告を通じてユーザーが購入や契約などをした際に広告費を支払う、成果報酬型の広告です。
・ネイティブ広告(ネイティブアド)
記事や投稿の中に溶け込ませ、コンテンツの一部として表示させる広告です。見た目の広告感が少なくユーザーがストレスを感じにくいですが、コンテンツに馴染むデザインに仕上げる必要があります。
▼Web広告の種類について詳しく知りたい方は、こちらのコラムもぜひご覧ください。
当社では、独自のターゲティングが可能なWeb広告「JRE Ads」を提供しています。
「JRE Ads」とは、JR東日本グループが保有する、移動や購買などのユーザーデータをターゲティングに活用できるWeb広告です。
Suicaの移動履歴、えきねっと(新幹線などの乗車券・指定席のネット予約サービス)の利用履歴、JRE MALL(JR東日本グループ運営のECモール)の購買履歴などの事実データをもとに、例えば「○○駅周辺に通勤するファッションに興味があるOL」をセグメントしてWeb広告を配信することも可能です。従来のWeb広告に比べ、より高精度にターゲティングできるソリューションです。
「JRE Ads」の詳細や活用事例について詳しく知りたい方は、こちらよりご確認ください。
手法4:SNS運用
InstagramやX(旧Twitter)といったSNSを運用するプロモーション方法です。
企業の公式アカウントやスタッフの個人アカウントで、商品・サービスの紹介やキャンペーン・イベント情報などを発信して購買を促進させます。
また、顧客とコミュニケーションをとって関係性を深めるために、SNSアカウントを運用している企業も存在します。
SNSは強い拡散力を持つため、一度話題になればより多くのユーザー認知を獲得することが可能です。無料で利用できるので、高い費用対効果を期待できるでしょう。
ただし、SNS運用には一定の運用スキルが必要です。SNSは本来ユーザー同士がコミュニケーションを図る場所であることをふまえ、企業としてどのように溶け込み、ユーザーに受け入れてもらうかを考えながら運用することが大切です。
また、炎上のリスクもあるため、発信する情報や言葉遣いには細心の注意を払う必要があります。
手法5:動画マーケティング
動画マーケティングとは、動画コンテンツを用いて自社の商品やサービスの魅力などを発信し、集客や宣伝、販売活動を行うことです。
視覚や聴覚に訴えながら短時間で多くの情報を伝えることができる動画は、商品やサービスの認知拡大や理解促進、企業ブランディングにも効果的です。
最近ではYouTubeチャンネルを立ち上げて情報発信する企業も増えてきています。
しかし、YouTubeは参入者が年々増えていることもあり、成果を出すのが難しくなっているほか、動画制作には専門的なスキルと手間やコストがかかります。
Webプロモーションの実施手順
ここまでWebプロモーションのメリット・デメリット、具体的なプロモーション手法についてご紹介しましたが、多数あるWebプロモーション手法の中から最適な手法を選び成果を上げるために、実施までの手順を解説します。
ペルソナを設定する
まずは、ターゲットをより明確にするためにペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは、ターゲットとなるユーザーの人物像のことをいいます。
ターゲット層を代表する特徴を持つ人物として架空のユーザーを一人、年齢、性別、家族構成、居住地、職業、趣味などの基本情報のほか、普段の行動パターンや抱えている問題、週末の過ごし方などまで、できる限り細かく設定します。
ただし、ターゲット層の中でも少数派の人物像をペルソナとして設定すると、最適な手法を選び損ねてしまう可能性があるため、ターゲット層の中でもできるだけ多数派の人物像を描くように心がけましょう。
ペルソナ設定について詳しく知りたい方は、こちらのコラムもぜひご覧ください。
ターゲット層が利用しているWeb媒体を選定する
ペルソナを設定したら、それをもとに設定した人物が普段どんな媒体を利用しているのかを調べます。
例えば、Instagramは20~30代の女性、Facebookは40代以上の男性などのように、媒体によってメインユーザーの属性は異なります。また、情報を調べる際にはGoogleやYahoo!で検索をするのが一般的ですが、若い世代の場合はInstagramやYouTubeなどを使用することも多くなってきています。
このように、ペルソナとして設定した人物がどのWeb媒体をどう利用しているかを把握し、ターゲットに合う媒体を選定しましょう。
効果測定をする
Webプロモーションは、実施して終わりではありません。
次回に向けた改善点や課題を洗い出すために、プロモーション後に効果測定をすることも重要です。
どの手法を選定したかにより効果測定で見るべき指標は異なりますが、各手法で見るべき数値には例えば次のようなものがあります。
・SEO:アクセス数、コンバージョン数など
・MEO:来店数など
・Web広告:インプレッション数、リーチ数、クリック数(自社サイト訪問数)など
・SNS運用:フォロワーの増加数、リポスト数など
・動画マーケティング:動画の再生回数、チャンネル登録者数など
見るべき指標はプロモーション実施前にあらかじめ決めておき、実施前後の数値変化も細かく設定して、次のプロモーション成功につなげていきましょう。
まとめ
本コラムでは、Webプロモーションのメリット・デメリットや具体的なプロモーション手法について解説しました。
Webプロモーションは、自社の商品やサービスを宣伝し、顧客に訴求するための効果的な取り組みです。今後も、企業がWebプロモーションに取り組む重要性はますます高まることが予想されます。
自社の商品やサービスのターゲットに刺さるWebプロモーションを実施して、認知拡大や売上獲得につなげましょう。
今回ご紹介したプロモーション手法の中で、即効性が期待できるのはWeb広告です。
当社ジェイアール東日本企画では、独自のターゲティングが可能なWeb広告「JRE Ads」を提供しています。
「JRE Ads」は、JR東日本グループが保有する、移動や購買などのユーザーデータをターゲティングに活用できるWeb広告です。
Suicaの移動履歴、えきねっと(新幹線などの乗車券・指定席のネット予約サービス)の利用履歴、JRE MALL(JR東日本グループ運営のECモール)での購買履歴などのデータを用いた精度の高いターゲティングが可能です。
広告配信先は、Google、Yahoo!、Instagram、Facebookなど、ターゲットに合わせて最適な媒体を選定し配信することが可能です。
「JRE Ads」の詳細や活用事例について詳しく知りたい方は、以下より資料をダウンロードください。
Webプロモーションに関するお悩みがある方は、ぜひ当社にお気軽にご相談ください!