こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト」編集部です。
今回は「Web広告の種類」をテーマに解説していきます。
Web広告とは、インターネットを通じて配信される広告全般を指します。
Web広告と一口にいってもさまざまな種類があり、自社の課題やフェーズ、ターゲットによって使い分ける必要があります。
今回は、Web広告の種類、そしてWeb広告の選び方や費用相場について解説します。
下記のようなお悩みをお持ちの方はぜひご一読ください。
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・どんなWeb広告があるのか種類を知りたい
・自社のビジネスに適した Web 広告の種類がわからない
・Web広告を効果的に運用したい
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Web広告とは
Web広告とは、GoogleやYahoo、YouTubeやX(旧Twitter)など、Web上のメディアに掲載される広告のことです。インターネットを通じて配信される広告は、基本的にすべてWeb広告に分類されます。
インターネット広告、デジタル広告、オンライン広告と呼ばれることもあります。
ユーザーが日常的に利用する検索エンジンの検索結果ページや、SNSのタイムラインなどに広告を出稿することで、商品・サービスの認知拡大や売上向上を狙います。
また、自社商品・サービスのターゲットが多いと考えられるメディアに絞って配信でき、無駄なく広告を届けられることも、Web広告の特徴です。
Web広告の4つのメリット
Web広告のメリットは、大きく以下の4つです。
・ターゲットを細かく絞って配信できる
・広告効果の測定、改善が行いやすい
・少額の予算からでも始められる
・短期間でも効果を確認できる
Web広告のメリットを理解することは、広告効果を高めることにもつながりますので、未経験のマーケティング担当者や経営者はしっかりと把握しておきましょう。
ターゲットを細かく絞って配信できる
Web広告の最大のメリットは、年齢・性別・趣味・検索しているキーワードなど、「どんな人に」「どんな広告を」「どこのメディアで」「何を見ている時に」広告を届けるのか、細かいターゲティングができる点です。
商品・サービスと親和性の高いユーザーを絞り込んで配信することで、より高い広告効果を期待できます。
配信するユーザーを絞ってしまうと広告を見る人が減るように感じるかもしれませんが、どれだけ多くの人に広告を届けても、その商品・サービスに興味がないユーザーばかりに届いては成果につながりません。 「30代の自動車に興味があるかもしれない男性」「20代で化粧品を探していると思われる女性」など、細かくターゲットを絞り込むことで、Web広告の効果を最大限に発揮できるのです。
広告効果の測定、改善が行いやすい
Web広告では、数値化した広告配信データの収集ができ、効果検証や分析改善をしやすい点もメリットの一つです。
特に、雑誌や新聞などの広告の場合、誰にどれくらい広告を見られ、どの程度効果があったのかを計測しづらいといった課題がありました。
Web広告では、広告が表示された回数や、クリックされた回数、商品購入まで至った人数などを把握することができるので、出稿した広告の成果を数値で判断することができます。 また、数値が明確に現れることで良かった点、改善点を洗い出しやすく、広告出稿から分析まで、精度の高いPDCAサイクルを回せるのが強みです。
少額の予算からでも始められる
Web広告は、一般的にクリックされた回数や表示回数ごとに費用が発生する仕組みで、事前に上限予算を設定しておけば、その予算を超えて広告が出稿されることはありません。
ターゲティングの設定にもよりますが、1回のクリックにかかる費用も数十円~1,000円程度のケースが多く、少額の予算からでも始められることもWeb広告のメリットです。
4マスと呼ばれるテレビ・新聞・雑誌・ラジオなどに広告を出そうとすると、数十万円から数百万円、場合によっては億単位の費用がかかることもあるので、それに比べるといかに手を付けやすいかがわかるかと思います。
短期間でも効果を確認できる
前述のような4マス広告と比較すると、Web広告は即効性のある広告メディアといえます。
所定の審査をクリアすればすぐに広告を掲出でき、表示された回数やクリックされた数などがリアルタイムに計測されていきます。 広告を出稿するまでの準備、広告を出稿してからの効果測定など、あらゆる点において他広告メディアよりもスピード感があるのは、Web広告の大きなメリットといえるでしょう。
Web広告のデメリット
デメリットというと少し語弊がありますが、Web広告を出稿するうえで留意すべき点を2つ解説します。
運用するには知識が必要
Web広告で成果を出すためには、広告メディアの特徴や、可能な配信設定、ターゲティング設定など、専門的な知識が欠かせません。また出稿中~出稿後においても、課題を分析する力や、改善手法の提案など、日々変化する配信状況への対応能力が必要不可欠です。
一朝一夕で身につくものではないため、実践を踏まえて少しずつ知見をためていく、またはすでに知識のある人材の確保などが必要になるでしょう。
競合が多い場合は配信費用が高額になる可能性がある
Web広告は、配信するメディアやターゲティングに他の企業も出稿しており、競合が多い場合は配信費用が高くなる可能性があります。
1回の表示や1回のクリックにかかる費用が高騰し、思うような成果が得られないことがあるのも、Web広告のデメリットです。 競合が多い場合は、広告予算を増加させる、競合がいないメディア、ターゲティングに配信設定を変更するなどの対応が必要になります。
Web広告の種類・特徴
Web広告の主な種類は、以下の9種類です。
リスティング広告
ディスプレイ広告
リターゲティング広告
ネイティブ広告
アフィリエイト広告
動画広告
SNS広告
メール広告
記事広告
それぞれの広告媒体で特徴やメリット・デメリットが異なります。 以下ではそれぞれのWeb広告媒体について解説します。
リスティング広告
検索連動型広告とも呼ばれており、GoogleやYahooなどの検索エンジンの検索結果に表示されるテキストの広告です。
出稿は検索キーワードを指定して行い、その指定したキーワードをユーザーが検索した時に、検索結果の広告スペースに広告文が表示される仕組みです。費用は広告をクリックされた時に発生し、表示されただけでは料金はかかりません。
「検索している=悩み・欲求が顕在化している」場合が多いため、比較的、商品購入などにつながる可能性が高いのが特徴です。
※例えば、「ボールペン おすすめ」と検索するユーザーは、文房具を購入しようとしている、同様に「プレゼント 友達 3000円」と検索するユーザーは、知人へのプレゼント購入を検討しているユーザーだと想像できます。 反面、商品を認知していない「潜在層」や、商品に関心がない「無関心層」にはアプローチしづらいという弱みもあります。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどに設けられる広告枠に掲載できる広告のことで、バナー広告とも呼ばれます。
ディスプレイ広告はテキストだけではなく、画像や動画なども使うことができ、リスティング広告などと比べるとユーザーの目を惹きやすいという特徴があります。
ディスプレイ広告の費用相場は1,000回表示させるのに10円から数百円程度、ワンクリック型の課金形式でも、10円から数百円程度で収まる費用感で、比較的安価に出稿できるため、購入意欲が高まりきっていない潜在顧客に対して広くアプローチするのに適しています。
リターゲティング広告
自社のWebサイトに訪れたユーザーに対して、別のWebサイトやアプリ上でも自社の広告を表示させるWeb広告です。
実際に、前日に調べていた商品の広告が別のサイトで表示された、という経験がある方も多いのではないでしょうか。
Webサイトを訪れているということは、商品・サービスに一定の興味があるということですが、情報が溢れる現代において、1度のサイト訪問で購入に至るケースは多くはありません。
そういった購入検討ユーザーをピンポイントにターゲティングし、広告によって再アプローチし「念押し」ができるため、リターゲティング広告は比較的購買につながりやすいWeb広告といえます。 一方、ユーザーに繰り返し広告を表示させるため、「しつこい」「追いかけまわされている」といったネガティブな印象を与える可能性もあるので、出稿の際は注意が必要です。
ネイティブ広告
ネイティブ広告は、Webサイトやメディアサイトなどに掲載される広告で、サイト内のコンテンツと同じような形式で表示されるのが特徴です。サイトに溶け込むため、広告であると気付かれづらくなり、ユーザーにストレスを与えずにアプローチすることができます。 Web広告が大量に出稿され、触れる情報量が多くなっている昨今では、この特徴は大きな強みであるといえます。
アフィリエイト広告
アフィリエイターと呼ばれるユーザーが、自身のWebサイトやブログ、メールなどに商品の広告リンクを貼り付け、リンクから商品の購入やサービスの利用があった場合にのみ費用が発生する仕組みです。「成果報酬型広告」とも呼ばれ、他のWeb広告に比べて費用対効果が高くなりやすいという特徴があります。
しかし、商品・サービスや、アフィリエイターへの報酬が魅力的でない場合は、そもそも広告リンクを掲載してもらえない可能性がある点や、意図していないサイトに掲載されブランドイメージに影響を及ぼす場合もあるなど、注意が必要です。
動画広告
動画広告とは、「YouTube広告」に代表されるように、動画を用いて広告を配信する手法です。
動画の場合、一度に伝えられる情報量が多い点、画像やテキストに比べてクリエイティブ表現の幅が広いことなどが強みです。また、ストーリー性や音楽などによって興味を持ってもらいやすいため、商品・サービスに興味のないユーザーに対してもアプローチしやすいという特徴もあります。
しかし、動画広告は画像やテキストに比べて制作費用が高くなることが多く、少ない予算だと十分な効果が期待できない可能性もありますので、制作費用と出稿費用を合わせながら検討する必要があるでしょう。
SNS広告
SNS広告とはFacebook・Instagram・XなどのSNSプラットフォームを活用した広告です。ネイティブ広告と同様、タイムラインにうまく溶け込ませることで、ユーザーに広告が受け入れられやすいというメリットがあります。
年齢、性別などに加えて、「フォローしているアカウント」などでもターゲティングできる点が、他のWeb広告にない主な特徴といえるでしょう。 現在さまざまなSNSが存在していますが、SNSによってメインユーザーの年齢層やライフスタイルなどが異なるため、SNS広告を出稿する際には自社商品・サービスのターゲットに合った適切なメディア選びが重要です。
メール広告
メール広告とは、電子メールで送信される広告のことです。
「テキスト形式」と「HTML形式」の2種類があり、HTML形式で配信する場合は、画像や動画・イラストなど幅広い表現が可能です。 入稿から配信までの期間も短いため手軽に始められる点や、すでに接点がある顧客に配信するものなので、費用対効果が高いことが特徴として挙げられます。
記事広告
記事広告とは、広告主ではない第三者の目線で、商材やサービスの魅力をまとめた記事をWebメディアに掲載する手法です。「タイアップ広告」や「PR記事」と呼ばれることもあります。
雑誌などでも、一見普通の記事のようでありながら片隅に小さく「広告」と表示されているページを目にした事がある方も少なくないかと思います。
このように、あたかもサイトの記事のような形で広告が掲載されるため、メディアの信頼性や知名度を利用して、自社の商品やサービスを紹介できるため、読者の信頼感を獲得しやすい点が大きな特徴です。 反面、記事作成にあたり取材や撮影が必要になることがあるため、出稿までに時間がかかる点、そして、掲載から効果を得られるまでもある程度時間を要する場合があるため、注意が必要です。
Web広告の選び方
ここまで、さまざまなWeb広告の種類とその特徴についてご紹介しました。
次は、いざWeb広告を実施するとなった際、出稿するWeb広告選びにおいて、最低限おさえておきたい事項を2つ解説します。
・ターゲットが利用している媒体から選ぶ
・出稿する目的から選ぶ
成果の出るWeb広告運用を行うためにも、Web広告の選び方を把握しておきましょう。
ターゲットが利用している媒体から選ぶ
Web広告を選ぶ際にまず考えるべきなのは、商品・サービスのターゲットが利用しているWebメディアであるかどうかです。
たとえば、10~20代女性向けの化粧品の広告を出稿したい場合、若年女性の利用者が多く、情報収集にも使われているInstagramが、効果が見込めると思います。
仮に、30〜50代のビジネスパーソンが利用者に多いFacebookを選んでしまうと、Web広告が表示されてもスルーされてしまうでしょう。 商品・サービスのターゲットが多いWebメディアを選ぶためにも、事前のリサーチをしっかり行っておくようにしましょう。
広告の実施目的から選ぶ
一括りにWeb広告といっても、商品・サービスが置かれている状況に応じて目的は異なります。認知を拡大したいケースもあれば、すでに商材を知っていて比較や検討をしているユーザーを実際に購入へと結びつけるなど、さまざまな目的があると思います。
まず、ユーザーを下記のように分類すると考えやすいでしょう。
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・無関心層:ほとんど知らない、興味がない
・潜在層:ニーズを抱えており、自社の商品やサービスで解決することができる
・顕在層:商品やサービスをすでに知っている・見たことがある・自分で検索したことがある
・顧客層:商品やサービスを利用したことがある・既存顧客・リピーター
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商品・サービスに対して興味を持っており能動的に情報を得ようとしているユーザーが顕在層、顧客層。認知や興味がなく、情報との接点がなかったり、テレビなどで受動的にしか情報を得ていないユーザーが無関心層、潜在層に分類できます。
前者であればリスティング広告やリターゲティング広告が効果的でしょうし、後者であれば広く広告を届けられるディスプレイ広告やSNS広告が成果につながりやすいでしょう。
このように顧客層の心理的状況を考え、どのユーザー層に対してどんな態度変容を起こしたいのか、目的を整理したうえで、適切なWeb広告を選択するとよいでしょう。
Web広告の課金方式
Web広告費用の課金方式を一覧にしました。
暗記する必要はありませんが、どんなものがあるのか把握しておきましょう。
【Web広告の課金方式】
・CPF フォロワーを獲得するごとに課金される
・CPC 広告がクリックされるごとに課金される
・CPD 一週間、一ヶ月など、一定期間の広告掲載を保証する課金方式
・CPM 広告が1,000回表示されるごとに課金される
・CPE エンゲージメントに応じて課金される
・CPAC アプリへのクリックごとに課金される
・CPI アプリ広告でアプリがインストールされるごとに課金される
・OAB 各種アプリ内での行動によって課金される
・CPV 動画広告が最後まで再生された、もしくは一定時間再生されるごとに課金される
・PPA 成果報酬課金で、事前に設定した目標を達成した時に課金される
まとめ
本記事では、Web広告の代表的な9種類と、その特徴を中心に解説しました。
Web広告に限らず、出稿する広告メディアについて理解を深めておくことは、広告の成果向上にもつながります。
事前の準備を怠らずに、しっかりと準備を行ったうえでWeb広告を出稿するようにしましょう。
「JRE Ads」JR東日本グループの利用者データを活用した高精度ターゲティングWeb広告
今回は代表的なWeb広告の種類をご紹介しましたが、中には、さらに特徴や強みがシャープなWeb広告が存在します。
当社ジェイアール東日本企画では、JR 東日本グループが保有する、移動や購買などのユーザーデータをターゲティングに活用できるWeb 広告「JRE Ads」を提供しています。
Suica の移動履歴、えきねっと(新幹線などの乗車券・指定席のネット予約サービス)の利用履歴、JRE MALL(JR 東日本グループ運営の EC モール)での購買履歴などのデータを用いた精度の高いターゲティングが可能です。
広告配信先は、Google、Yahoo、Instagram、Facebook など、ターゲットに合わせて最適な媒体を選定し配信することが可能です。
特徴①Suica の移動履歴=確定データに基づいた、精密なエリアターゲティング
Web広告でよく使われるジオターゲティングは、スマートフォンや提携アプリの GPS 情報を基にした「推定の位置情報(いるであろう)」でエリアを絞り込みます。一方 JRE Ads は、交通系IC(Suica)を使った実際の乗降履歴、つまり「事実の位置情報(実際にいる、いた)」によるエリア特定のため、そもそもの計測ロジックがこれまでのジオターゲティングとは異なり、高精度なエリアターゲティング広告を可能にしています。
また移動履歴によるセグメントは、時間帯や利用回数などから判別することで、
・たまたま来たのか
・通勤で来たのか
・通学で来たのか
など、よりリアルにユーザー像を絞り込むことができます。
特徴②JRE POINT と連携する JR 東日本関連サービス利用履歴を活用した独自のターゲティング
また JRE Ads は、Suica による移動データだけではなく、JRE POINT と連携する JRE MALL、えきねっと(新幹線などの乗車券・指定券ネット予約サービス)などの利用履歴からもセグメントが可能。さまざまな切り口との掛け合わせで、ターゲットにしっかりとフォーカスすることができます。もちろん Google など外部媒体(配信面)のセグメントとも併用することができます。
活用事例➀ ニュース系Webメディアの場合
目的:ニュース系Webメディアの閲覧者数の増加
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施策:親和性の高いビジネスユーザーをターゲットに、新幹線利用やえきねっとでの予約など
ビジネス出張での鉄道利用者にピンポイントで広告訴求。
活用事例② 不動産会社の場合
目的:注文住宅ショールームの資料請求・見学予約獲得
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施策:来場見込みの高い会場周辺エリアの住民をターゲットに、会場最寄り駅利用者、
所在路線の利用者に特定して広告訴求。
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