【採用課題】母集団形成〜定着までよくある課題と解決策を徹底解説!

キクコト 編集部

【採用課題】母集団形成〜定着までよくある課題と解決策を徹底解説!

こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト 採用ブランディング」編集部です。

新卒・中途を問わず、採用市場は年々“売り手化”が進み、企業は今まで以上に「選ばれる力」が求められています。そのなかで、人事担当者が直面する課題は大きく次の 3つのフェーズに分けて整理できます。
①母集団形成の課題(応募が集まらない/他社との差別化)
②選考プロセスの課題(辞退が多い)
③入社後の定着課題(早期離職やミスマッチ)

本記事では、この3つのフェーズに分けて特に多い採用課題9つと具体的な解決方法について紹介します。
「どこに採用課題があるのかわからない」という方も、「自社の課題がわかっているが、解決策がわからない」という人事担当者の方にもお役に立つ内容となっています。ぜひ参考にしてください。

採用ブランディング お役立ち資料

採用課題とは? 市場変化からみる課題の原因

採用課題とは、企業が“必要な人材を確保し、活躍・定着してもらう”ために発生するあらゆる問題を指します。採用課題は、「応募が来ない」「辞退が多い」「早期離職が発生する」など、企業によって多岐にわたります。

近年、このような採用課題を抱える企業が増えています。その背景には、以下のような採用市場の変化があります。
・労働人口減少により、求職者が減って売り手市場化している
・デジタル化により求職者が情報を比較しやすくなり、競合他社との差別化が重要になった
・就業観の多様化で、「働きたい企業」の条件が変化している

現代の採用課題は、「時代の変化にあわせて戦略をアップデートできていない」ことに起因するケースが多くなっています。これは、時代に合わせた接点の強化や、ターゲットのニーズに合わせた情報発信・ブランディングなど、総合的な対応が必要です。

そのため、「応募が少ない」という課題に対して、単純に求人募集の露出を増やすだけでは解決しません。
・どの段階で課題が発生しているのか
・なにが課題の根本的な原因になっているのか
を構造的に把握することが重要です。採用課題は「漠然とした悩み」ではなく、整理すれば具体的な解決方法が見つかります。

採用課題を放置するリスク

小さな採用課題を感じていても、「今年は何とかなりそうだから」と忙しさの中で後回しにしてしまう企業は少なくないのではないでしょうか。しかし、採用課題の放置は、将来的に企業の成長スピードや競争力そのものを低下させるほどの大きなリスクにつながります。

①採用コスト・育成コストの増加
例えば、応募が集まらない状態が続けば、「本来求めていない人材でも採らざるを得ない」状況になってしまいます。ミスマッチによる早期離職が発生すれば、採用コストや育成コストが膨らみ、経営的な損失が積み重なっていきます。

②既存社員への負担
ミスマッチによる離職が増えると、現場は慢性的な人手不足に陥ります。その結果、既存社員の負担が増え、パフォーマンス低下や離職の連鎖を招き、さらに採用課題が増えていくケースも少なくありません。

③企業イメージへの影響
採用選考内での対応の遅れや情報不足、ミスマッチによる早期離職は、就職口コミサイトなどを通じて可視化され、求職者からの印象が下がっていきます。一度形成されたネガティブな評価を短期間で払拭することは難しく、次の採用活動にも悪影響を及ぼす可能性があります。

採用課題への取り組みは、単なる人事施策ではありません。事業成長を支える人材基盤をどう作るかという、経営に直結するテーマです。だからこそ、採用課題は「起きてから対処する」のではなく、早い段階で自社の課題を整理し、段階ごとに手を打っていくことが重要です。

採用課題は3段階に整理できる|母集団形成・選考・入社後の定着

先述したように、採用課題を放置することは、短期的な人手不足にとどまらず、企業の成長や競争力にまで影響を及ぼします。ただし、採用がうまくいかない理由は決して一つではなく多岐にわたるため、「すべてが課題に見える」と悩んでいる担当者の方も少なくないのではないでしょうか。

採用活動は、冒頭で述べたとおり、大きく分けると以下の3つのフェーズで成り立っています。
①母集団形成
②選考プロセス
③入社後の定着

多くの採用課題は、このいずれか、もしくは複数の段階で発生しています。
たとえば「良い人材が残らない」という悩みは、一見すると選考や面接の問題に思えますが、実際には母集団の量や質が不足していることが原因である場合が少なくありません。同様に、「内定辞退が多い」「すぐに辞めてしまう」といった課題も、実は入社後の問題ではなく、選考時の情報提供不足や期待値のズレなど、前のフェーズに原因が潜んでいることが多いです。

採用課題を3段階に分けて考えることで、どの段階で課題が発生しているのかが明確になります。すべてを同時に改善しようとするのではなく、フェーズごとに課題を切り分け、打ち手を整理することが、効率的かつ再現性のある採用改善につながります。

自社の採用課題の見つけ方

では、自社の採用課題はこの3つのうち、どの段階にあたるのでしょうか。
感覚や印象だけで判断するのではなく、客観的に課題を把握するために有効なのが「歩留まり率」という指標です。

歩留まり率から採用課題を見つける

歩留まり率とは、採用プロセスの各段階において、次のフェーズへ進んだ人の割合を示す数値です。採用活動を分解して見ていくことで、「どの工程で」「どれくらい」候補者が離脱しているのかを可視化できます。

【歩留まり率の計算方法】
歩留まり率(%)=通過人数÷候補人数×100
例:書類通過率=書類通過者数 ÷ エントリー数 × 100

採用活動は一般的に、「応募 → 書類選考 → 面接 →内定 → 入社」という複数の工程で構成されています。歩留まり率を算出することで、どの工程で候補者が大きく減っているのかが一目で分かるようになります。}

【歩留まり率で分かる課題の例】
・応募数に対して書類通過率が極端に低い
 ➡求める人物像とズレた母集団が形成されている可能性が高い

・面接の通過率や内定承諾率が低い
 ➡選考基準の不明確さや、面接設計に課題がある可能性がある


歩留まり率は、業界や職種、企業規模によって大きく異なるため、数値自体に絶対的な正解があるわけではありません。
重要なのは、過去の自社データとの比較や、職種・採用難易度ごとの差を見ることです。前年と比べてどの工程が悪化しているのか、特定の職種だけ極端に歩留まりが低くなっていないかを確認することで、採用課題をより具体的に言語化できます。

また、歩留まり率は、採用活動全体を俯瞰するための「入口の指標」です。
数値が悪い工程を見つけたら、すぐに施策を打つのではなく、「なぜそこで離脱が起きているのか」を求職者視点で考えることが重要です。

歩留まり率については、以下のコラムでさらに詳しく紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてください。

次章からは、歩留まり率の分析を踏まえ、企業が特につまずきやすい「母集団形成フェーズ」に焦点を当て、具体的な課題と解決策を詳しく紹介していきます。

母集団形成の課題と解決方法

母集団形成とは、採用活動において選考対象となる応募者の数と質を確保するプロセスを指します。求人媒体への掲載やスカウト配信、採用サイト・広告・SNSなどを通じて、自社に興味を持つ人材との接点をつくるフェーズです。

採用活動というと、面接手法や選考基準の見直しに目が向きがちですが、そもそも母集団が十分でなければ、人材を比較・選択できる状態をつくることはできません。実際、採用がうまくいかない企業の多くは、選考以前の段階でつまずいています。母集団形成は採用の「入口」であり、この段階で採用の成否の大半が決まると言っても過言ではありません。

実際に、Talentbook株式会社が行った調査では「応募者認知」中堅企業の78.2%、大企業の70.3%、次いで「母集団形成」に中堅企業の70.9%、大企業の70.3%が課題を感じているという結果が出ています。

【採用活動における取り組み実態調査】採用施策において「応募者認知」に課題を感じていると中堅企業の78.2%、大企業の70.3%が回答

出典:talentbook株式会社『【採用活動における取り組み実態調査】採用施策において「応募者認知」に課題を感じていると中堅企業の78.2%、大企業の70.3%が回答』https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000059284.html

母集団形成で重要なのは、選考に進む候補者の“量”(母数)を確保することだけでなく、企業に理解のある人材を増やす“質”も重要となります。

母集団の質と量が足りていないと、どのような問題が起きるのでしょうか。具体的な課題と解決策を紹介します。

■応募数が集まらない

母集団形成で最も多く見られる課題が、「そもそも応募が来ない」=母集団の量が不足している点です。
現在の求職者は、求人票だけでなく、企業HP、SNS、口コミサイト、広告など、複数の情報を横断的に確認しています。このような環境下では、求人媒体に掲載するだけでは情報接触量が圧倒的に不足します。その結果、自社の存在が認知されないまま、比較検討の土俵にすら上がれないケースが増えています。

解決策:ターゲットにあった広告での露出強化

 母集団形成では、「会社・求人内容の魅力を伝えること」と同時に、それをターゲットへ「しっかり届けること」が不可欠です。Web広告や交通広告などを活用し、ターゲット人材が日常的に接触する場所で露出を確保することで、応募の母数を安定させることができます。特に認知度が高くない企業ほど、広告による露出投資は有効です。

広告に大きな予算を割くのが難しい場合は、ターゲットに狙って届けられる媒体を選ぶことが重要です。
【中途採用】タクシー広告やビジネスサイトなど、ビジネスマンの利用が多いメディア
【新卒採用】大学の最寄駅での交通広告や、SNS広告など若年層向けのメディア


さらに新卒採用の場合は、Suicaの通学定期券データを活用して「狙った大学の学生」に向けてWeb広告を配信できるサービス「JRE Ads」がおすすめです。新卒採用向けのWeb広告実施を検討している方は、ぜひ以下の資料も参考にしてください。

JREAdsの学生向けの使用方法

■自社に合う人材が集まらない

応募数は一定数確保できているものの、「求める人材が来ない」「ミスマッチが多い」と感じている企業は少なくありません。この課題の背景には、求人票や採用情報における訴求内容が抽象的で、「誰に向けた募集なのか」が明確になっていない点が挙げられます。
仕事内容や条件だけを並べた情報では、幅広い層の応募は集まっても、自社に合った人材を引き寄せることはできません。

解決策:採用ブランディングによるコンセプト・メッセージ設計

こうした課題に有効なのが、採用ブランディングです。

採用ブランディングとは、企業が「どのような価値観を持ち、どのような人材に選ばれたいのか」を明確にし、それを一貫したコンセプトやメッセージとして発信する取り組みを指します。
働き方や組織文化、成長機会、仕事のやりがいなどを具体的に伝えることで、「この企業は自分に合いそうだ」と感じる人材からの応募が増えます。その結果、母集団の質が高まり、選考の効率化や入社後の定着率向上にもつながります。

採用ブランディングをしている企業・していない企業

採用ブランディングと聞くと、CMや大規模なプロモーションを想像するかもしれませんが、実際には採用活動を行うすべての企業に必要な基本設計です。まずは、次の3点から着手するとよいでしょう。

・自社ならではの魅力を整理する(現状分析)
・どのような人材に来てほしいのか、ターゲットやペルソナを具体化する
・ターゲットの価値観やニーズに沿った採用コンセプト・メッセージを設計する


採用ブランディングの設計方法については、以下の資料で詳しく解説しています。初めて取り組む方でもわかりやすい内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。

<始めてガイド資料リンク>※本文の中盤なので大きいバナーは入れずリンクだけ差し込む

他社との差別化ができていない

現在の採用市場では、求職者にとって企業選びは「比較」が前提です。その中で「他社との違いがわからない」と感じられてしまうと、給与や知名度といった分かりやすい条件だけで判断されやすくなります。

解決策:オウンドメディア・動画を活用した独自価値の発信

この課題に対しても、前述した採用ブランディングの考え方が重要になります。他社にはない自社の魅力を整理し、採用広報の中で一貫して発信していくことが不可欠です。

特に重視すべきなのが、採用サイトやオウンドメディアなど、求職者が比較検討の際に必ず確認するメディアです。これらの接点で情報が不足していると、せっかく広告や求人媒体で認知を獲得しても、応募につながりにくくなってしまいます。

社員インタビューや動画コンテンツを活用し、実際に働く人の声や職場の雰囲気を可視化することで、企業のリアルな魅力が伝わります。採用ブランディングを軸に様々な情報を発信していくことで、広告や求人媒体から流入した求職者の理解度が高まり、結果として応募率やマッチング精度の向上につながります。

■ 人材紹介・スカウトからの流入が少ない

中途採用において、「人材紹介会社からの推薦が増えない」「スカウトを送っても反応が少ない」という課題は少なくありません。この背景には、求人情報が条件や業務内容に偏り、「どんな人が企業に合っているのか」がエージェントや求職者に伝わっていないケースが多く見られます。

エージェントや候補者は複数の求人を比較する前提で行動しているため、企業側の訴求が弱いと、紹介や返信の優先度が下がってしまいます。

解決策:エージェント・候補者視点での情報設計と訴求強化

この課題の解決には、人材紹介会社と候補者の双方が判断しやすい情報設計が不可欠です。採用背景や期待する役割、評価されやすい経験・スキルを具体化し、エージェントと共有することで「紹介しやすい求人」へと変わります。
 また、スカウトでは一斉送信型の文面を避け、候補者の経歴や志向に紐づけたメッセージ設計を行うことが重要です。人材紹介・スカウトを単なる手段ではなく、戦略的な母集団形成チャネルとして設計できるかどうかが、中途採用の成果を大きく左右します。

新卒採用における母集団形成の課題や実践に関しては、以下のコラムでもさらに詳しく紹介しています。母集団形成に課題を感じている人事担当者の方は、こちらも併せてご覧ください。

選考プロセスの課題と具体的な解決方法

選考プロセスとは、書類選考から面接、内定提示に至るまでの一連の流れを指します。選考は、企業が人材を見極める場であると同時に、求職者から「選ばれている」フェーズでもあります。

母集団形成で獲得した人材を「取りこぼさない」ための重要な工程です。一定数の応募が集まったとしても、選考プロセスに課題があれば選考途中での辞退や、内定承諾率の低下などの問題が発生してしまいます。

面接辞退が多い

面接辞退は、新卒・中途採用を問わず、多くの企業で発生する代表的な採用課題です。主な原因は、選考過程における企業側の対応にあります。
・選考の連絡や面接日程調整に時間がかかる
・連絡が事務的で、企業の温度感が伝わらない
・評価基準や選考の意図が不透明
・面接会場が遠い、平日昼間の実施など応募者への負担が大きい

特に複数社を同時に検討している求職者にとって、選考のスピードが遅かったり、企業の積極的な姿勢が見えないと感じたりすると、「後回しにされているのではないか」「自分に合わないのではないか」といった不安を抱きやすくなります。その結果、面接前の段階で辞退につながってしまうのです。

解決策①スピードを意識したコミュニケーション設計

面接辞退を防ぐためには、まず選考全体のスピード感を見直すことが欠かせません。日程調整や合否連絡をできる限り迅速に行い、あらかじめ選考フローや次のステップを明示することで、求職者の不安を軽減できます。
また、移動時間や日程調整の負担を減らすために、オンライン面接ツールを活用することも有効です。選考の進めやすさそのものが、企業への評価につながります。

解決策② 面接前の情報提供やコミュニケーションによる不安の解消

業務内容や期待する役割、面接で重視するポイントなどを事前に共有することも、辞退防止に効果的です。情報が整理されていることで、求職者は面接を「一方的に評価される場」ではなく、「相互理解のための機会」と捉えやすくなります。
あわせて、連絡文面も作業的にならないよう注意が必要です。歓迎の姿勢や期待を言葉にして伝えることで、質問や相談がしやすい雰囲気が生まれ、面接への心理的ハードルを下げることができます。

面接の評価基準が属人化している

面接官ごとに評価の視点や基準が異なり、合否判断が属人的になってしまうケースは少なくありません。「相性が良さそう」「受け答えの印象が良い」といった感覚的な評価に偏ると、選考結果にばらつきが生じ、採用の再現性が下がってしまいます。結果として、選考の長期化やミスマッチ採用につながるリスクも高まります。

解決策:評価基準・面接設計の標準化

この課題に対しては、評価項目と判断基準を事前に明文化し、面接官間で共通認識を持つことが重要です。求める人物像に紐づけて「スキル」「経験」「価値観」などの観点を整理し、質問内容や評価ポイントを統一することで、判断のブレを抑えられます。
また、複数名での評価や面接後のすり合わせをすることで、個人の主観に偏らない、納得感のある選考を行うことができます。

■内定辞退が多い

最終的に内定を出しても辞退されてしまう場合、選考過程で求職者の不安や迷いを十分に解消できていない可能性があります。
求職者が複数社から内定を受けていることも珍しくなく、条件面だけでなく「この会社で働くイメージが持てるか」「長期的に成長できそうか」といった点が最終判断に大きく影響します。

実際に、株式会社インタツアーが新卒学生に行った調査では、内定辞退理由の1位が「他社に内定が決まったから」32.5%、2位が「社風などが自分に合わないと感じたから」という理由が挙げられます。内定通知がゴールになってしまい、その後のフォローが不足していると、他社に良い人材が流れてしまいます。

出典:株式会社インタツアー|【23~24卒 内定承諾・辞退の決定要因調査】23卒の75%は選考・内定辞退経験あり。辞退の決定的要因は「面接官の印象が悪い」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000126.000058834.html

解決策:個別フォローと比較前提のコミュニケーション
 選考過程中は、他社と比較されることを前提に条件面だけでなく、自社の雰囲気や強みなどの魅力を伝えることが重要です。

また、内定後は一律対応ではなく、候補者ごとの関心軸に合わせたフォローが効果的です。具体的には、業務内容や配属イメージ、評価制度、キャリアパスなどを改めて説明する機会を設けることで、意思決定を後押しできます。

入社後の定着フェーズの課題と具体的な解決方法

採用活動のゴールは「内定承諾」ではありません。入社した人材が定着し、戦力として活躍し続けてこそ、採用は成功したと言えます。しかし近年、多くの企業が「採用はできたが、すぐに辞めてしまう」という定着フェーズの課題に直面しています。

入社後のオンボーディングから育成、職場への適応までを含む期間でギャップや不安を放置してしまうと、早期離職につながりやすくなります。
さらに、早期離職者による口コミや評判は、次回以降の採用活動に悪影響を及ぼし、母集団形成そのものを阻害するリスクもあります。そのため、入社後のフォローを継続的かつ丁寧に行うことが重要です。

■入社前後のギャップによる早期離職

定着フェーズで最も多い課題が、「入社前に抱いた期待と、入社後の実態とのギャップ」による早期離職です。仕事内容・裁量範囲・評価制度・成長機会といった要素が応募段階の想像と異なる場合、入社早期から不満や不信感につながりやすく、最短数か月で辞めてしまうケースも見られます。

これは、選考時にポジティブな情報だけを伝え、現実とのズレが生じてしまうことが主な原因です。

解決策① 情報開示と選考段階での相互理解を徹底する

入社前の情報として自社の仕事のやりがいや魅力だけでなく、大変な点や求められる役割も含めて事前に伝えることが重要です。

仕事内容を詳細に説明したり、部署内の具体的なミッションや目標を明確化したりすることで、認識のズレが大きく緩和されます。また、求職者が実際に働く現場社員と面談できる機会を設けると、働く姿をよりリアルにイメージでき、期待と実態の差分を最小化できます。

解決策② 入社後のフォロー強化

入社前後のギャップは「説明不足」だけではなく、「立ち上がり不安」が原因の場合もあります。入社数か月間で育成計画・OJT設計・定期面談を実施すると、心理的安全性が担保され、早期離職率は大きく改善します。とくに1on1で目標と悩みを共有し、成長プロセスを可視化することで、本人のモチベーション維持につながります。

オンボーディングの属人化

オンボーディングとは、新しく入社した社員が早期に職場へ適応し、戦力化するまでを支援する受け入れプロセスです。

入社後のフォローが現場任せになり、教育内容やサポートにばらつきが出てしまうケースも多く見られます。その結果、部門や担当者によって成長スピードに差が生まれ、離職率にも影響するという課題が顕著です。

特にBtoB企業では、専門知識やプロセス理解が必要になるため、属人化は新人にとって大きな負担となります。「指導される社員で成果が変わる」状況は、企業基盤の弱さにも直結します。

解決策:オンボーディングプロセスの標準化・マニュアル化

入社後3~6か月間の受け入れプロセスを体制化し、企業全体で統一することを意識しましょう。研修内容、面談頻度、達成目標、評価基準を明文化し、どの部門でも同レベルの支援が行われる状態を構築します。

さらに、定期的な面談とデータ蓄積を続けることで、早期課題を可視化し、採用・育成戦略そのものを改善できます。オンボーディングの標準化は、離職率の低下はもちろん、採用投資の回収速度を高め、組織全体の人的資本価値を引き上げる取り組みです。

採用を成功させる最大のポイントは母集団形成

本記事では、「採用課題」を ①母集団形成 → ②選考プロセス → ③入社後の定着 という3つの段階に整理してきました。

採用がうまく進まない企業や人事部門の多くは、どこか一つのフェーズだけに注目しがちです。しかし実際には、母集団形成・選考・定着はすべてが連動しており、どこかの歯車が欠けると採用活動全体の成果に影響します。そして採用成功の基盤=スタート地点となるのが 母集団形成フェーズ です。

先に説明したように、母集団形成の質と量を確保するためには、採用ブランディングや広告露出による企業の魅力・ビジョン・価値観の訴求が不可欠です。企業の魅力訴求が成功すると、自社にマッチした志向性の高い人材が集まりやすくなり、応募者の質が向上し、選考効率が上がり、入社後の定着率向上へとつながります。

つまり、母集団形成は人材獲得を起点としながら、後工程すべてに好影響を及ぼす重要プロセスなのです。

採用ブランディングの効果

重要なのは、母集団形成を「短期施策」ではなく、中長期的な採用投資として捉えることです。採用に成功している企業や人事は、単発の求人広告に依存せず、継続的に以下の取り組みを行っています。

・ブランディング広告による企業イメージ・認知向上
採用サイト・オウンドメディア運用による情報発信
SNS・インターンなど長期的な接点構築による人材層拡大

このような 採用ブランディングの積み重ねこそが、母集団形成成功のカギ です。
求職者との接点を継続し、自社の魅力や価値観を発信し続けることで、母集団の量と質が安定し、採用活動全体が強化されます。

まとめ

採用活動は、自社で働く人を選ぶだけの施策ではありません。これからの企業の成長を支える人材の獲得だけでなく、ブランドイメージにまで直結する経営施策でもあります。だからこそ、応募が集まらないから求人露出を増やすだけ、面接辞退が多いから面接官教育を強化するだけ、といった単発の対処では根本解決にはつながりません。

採用成功のカギは、課題を「母集団形成・選考プロセス・入社後の定着」という3つのフェーズで捉え、段階ごとに改善していくことです。特に重要なのは、採用の入口である「母集団形成」です。応募者の質と量が確保できなければ、どれだけ選考フローを工夫しても成果には結びつきにくく、入社後のミスマッチや離職リスクの増大にもつながります。

採用ブランディングや広告施策で、ブランド発信や魅力訴求を強化し、求職者との接点を継続的につくることで、選考の余裕が生まれ、内定承諾率・定着率にも好影響をもたらします。

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当社ジェイアール東日本企画は、これまで多数のクライアントの採用広告や企業広告を戦略設計からサポートしてきました。「採用課題を感じており、ブランディング広告を実施してみたいけど何から始めるべきかわからない」という場合はぜひ当社にお問い合わせください。

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