
こんにちは、ジェイアール東日本企画「キクコト採用ブランディング」編集部です。
企業の採用活動に“効く”コラム、今回のテーマは「新卒採用市場」です。
ジェイアール東日本企画「キクコト採用ブランディング」は、
企業の採用広報に豊富な実績を持つ当社が運営する、採用活動ご支援の専門サイトです。
「年々厳しくなる一方」と言われる昨今の新卒採用市場において、企業はどのような課題を持ち取り組んでいこうと考えているのでしょうか。当コラムでは企業の採用動向や学生の就活実態など、新卒採用市場を取り巻くさまざまなデータを分析し、そこから見えてくる傾向と各企業の対応策について事例を交えながら考察します。
- ■傾向1 新卒採用市場、全体的に売り手市場で企業には厳しい状況
- ■対策例 広告宣伝費を10年で3倍に増やして、認知度・好意度向上に取り組む建設業界
- ■対策例 共感を軸にした「採用ブランディング」の強化
- ■対策例 独自路線で浮上する、中堅企業の戦い方
- ■傾向2 9割の企業が「新卒採用の早期化が進む」と回答
- ■対策例 早めに仕掛けるプッシュ型の採用広報
- ■傾向3 新卒採用の長期化
- ■対策例 大学2~3年から動き出す学生との接点作り「インターンシップ施策」の見直し
- ■対策例 インターンシップのエントリーに効く「JRE Ads 新卒採用」
- ■まとめ:新卒採用市場の傾向に合わせた対策を
- ■ジェイアール東日本企画「キクコト採用ブランディング」にご相談を
■傾向1 新卒採用市場、全体的に売り手市場で企業には厳しい状況
インディードリクルートパートナーズの調査によれば、来春2026年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.66倍と、2025年卒の1.75倍より0.09ポイント低下したものの、依然として売り手市場が続いています。具体的には、全国の民間企業の求人総数76.5万人(対前年増減率は▲4.1%)に対し、学生の民間企業就職希望者数は46.1万人(対前年増減率は+1.3%)と、企業の求める総数が就職希望者を30.4万人も上回るという、採用数不足状況となりました。

出典・引用:PR TIMES|インディードリクルートパートナーズ「【大卒求人倍率1.66倍】前年から低下も、引き続き堅調な採用意欲 ―2025年卒では初任給引き上げが全業種で拡大―」(2025年4月24日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000159159.html
出生率が年々低下して少子化が進むという予測からも今後、採用市場全体の学生数が増えることはなさそうです。

出典:内閣府「平成24年版高齢社会白書/将来推計人口でみる50年後の日本」(赤枠は編集部で加工)https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2012/zenbun/s1_1_1_02.html
●売り手の新卒採用市場だが大手企業は買い手市場。そのしわ寄せが中小企業へ
そのような傾向の中でも従業員5000人以上の大企業に限れば、求人総数52,600人に対して就職希望者157,000人と状況は大きく逆転します(下表)。大手企業は、知名度やブランド力・待遇面の安心感から応募が集中しやすく、結果として「選べる立場」、すなわち買い手市場になっています。

求人倍率で見ても1.00を大きく下回っており、0.3倍台という数値は、10人の学生に対して求人が3件程度しか存在しないことを意味します(赤枠)。この状況は、学生にとって極めて難易度が高い状態です。

出典:インディードリクルートパートナーズプレスリリースを基に、編集部が作成(両表とも)
https://www.indeedrecruit-partners.co.jp/wp-content/uploads/2025/04/20250424_dced3k_01.pdf
以上のような学生の安定志向のしわ寄せは、従業員1000人未満の企業を直撃しており、求人総数551,600人に対し就職希望者が151,400人と、人手不足が深刻化しています。
株式会社RECCOOの調査では、大手ナビサイトを利用する学生の5割が「企業名」を直接入力して検索しており、知名度に課題がある企業はナビに掲載していても学生に発見されにくい構造が浮き彫りになりました。とあるように、採用競争のスタートラインに立つことさえ難しい中小企業の現実がうかがえます。

出典・引用:PR TIMES|株式会社RECCOO「【27卒就活動向】『3年生の秋が本番』の時代へ。早期化の“再加速”が鮮明、上位校生の『大手ナビ離れ』は過去3年で最多に」(2026年1月14日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000250.000033607.html
●建設業・流通業は超売り手市場。金融・情報通信・サービス業は超買い手市場
業種別のデータに目を移すと、ここにも大きな差が生じていることがわかります。特に建設業と流通業で採用者数不足が顕著です。どちらの業種も過去3年で数値が好転していますが、2026年も依然として8倍を超える求人倍率を示しています(一人の学生を8社が奪い合う状態)。


出典:インディードリクルートパートナーズプレスリリースを基に、編集部が作成(両表とも)
https://www.indeedrecruit-partners.co.jp/wp-content/uploads/2025/04/20250424_dced3k_01.pdf
建設業・流通業・運輸業・製造業の一部など社会インフラや産業を支える業界は、慢性的な人手不足がありながらも、学生からの人気や認知度が必ずしも高くないため「人は必要だが、応募が集まらない」という現状です。
またBtoB企業の場合、事業内容や仕事の価値が学生に伝わりにくく「よくわからない会社」として選択肢から外されてしまうケースも少なくありません。
一方、金融業界や情報通信業界など学生からの人気が高い業種では応募が集中しやすく、企業側が一定の選考余地を持てる買い手市場に近い状況が見られます。特に大手企業が多い業界では、その傾向がより顕著です。
●厳しい状況でも企業の採用意欲は旺盛
キャリタスの調査によると、2027年の採用見込み人数は「増える見込み」が15.8%、「今年度(26 年卒)並み」が56.2%と回答。これに対して「減る見込み」は9.2%で、「増加」が「減少」を上回り、企業の採用意欲の高い状態が来期も継続する見込みです。
この要因として、前年の採用で採用予定数に満たなかった企業が、次年度で埋め合わせたいと採用計画数を増やすケースや、事業拡大や新規事業による人材確保なども挙げられます。

また採用予算は「増える見込み」(28.9%)が「減る見込み」(14.4%)を大きく上回りました(下図)。採用広報強化のためにメディアを増やしたり、インターンシップ参加者に報酬を支払ったり、対面での施策を増やすことで交通費や会場費などが増加したりと、総じて採用コストが上がっているものと推測されます。

出典:PRTIMES|株式会社キャリタス「(2026年卒)内定動向調査 /(2027年卒)採用計画調査」(2025年10月23日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000733.000003965.html
https://www.career-tasu.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/12/saiyomarket2026_3.pdf
■対策例 広告宣伝費を10年で3倍に増やして、認知度・好意度向上に取り組む建設業界
建築専門誌「日経アーキテクチュア」が主要建設会社を対象に実施した2024年の経営動向調査で、どのような手法で広報活動に力を入れているか、複数回答方式で尋ねたところ、半数近くの企業が「広告の出稿を増やす」を選択した。(中略)実際、主要建設会社の広告宣伝費は増加傾向にある。大手・準大手ゼネコン15社の広告宣伝費(単体)を、各社の有価証券報告書を基に集計すると、14年度の計約52億円からほぼ右肩上がりで増え続け、23年度は計約147億円に上った。直近10年間で3倍近くに膨らんだ。俳優やアニメキャラクター、スポーツ選手などを起用したテレビCMなどにチャレンジするゼネコンが増えてきたからだ。
出典・引用:日経クロステックhttps://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/02162
この記事にもあるように、ゼネコン各社は近年TVCMや交通広告などによる企業広告を競うように実施。結果的に業界全体の認知度や好感度の向上につながっています。
★戸田建設
戸田建設は、主に若年層への認知度向上を目的として、広瀬アリスさんを起用した企業CMを2023年から実施。同社が掲げるブランドスローガン「Build the Culture.人がつくる。人でつくる。」をテーマにした企業広告は、現在も継続中です。

出典:PRTIMES|戸田建設「戸田建設が手掛ける『浮体式洋上風力発電』日本初の取り組みを描く広瀬アリスさん出演のTVCM第四弾」(2025年7月17日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000060.000052811.html
★奥村組
女優の森川葵さんを起用した企業広告シリーズ、8年目となる今回のCMは、「女性のキャリアアップ」と「男性の育休取得」をテーマにして、学生たちにやりがいと働きやすさを訴求。
奥村組は、実力派俳優として知られる森川葵さんを起用した企業ブランドCMを2018年から継続しています。新作のCMでは森川さん演じる、はじめて所長を任されやりがいに満ちあふれた「奥村くみ」と、育休を取り新しい発見の日々を送る先輩社員役山中崇さんとのやりとりを描きながら、同社が推進している「女性社員のキャリアアップ」と「男性の育児休暇取得」をアピールしています。



出典:PR TIMES|奥村組「入社8年目の奥村くみ、はじめて現場所長に就任!森川葵主演『建設LOVE!奥村くみ』新TVCM公開。」(2025年8月8日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000048.000126184.html
また同社は、両国国技館で開催されるJ-WAVE主催の音楽イベント「東京ギタージャンボリー」に2020年から連続で特別協賛をするなど、若年層への認知度・好意度向上にも積極的に取り組んでいます。

出典:PR TIMES|株式会社J-WAVE「国内最大級、ギター弾き語りの祭典『J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2026』3/7(土)・8(日)両国国技館で開催決定! 恒例、J-WAVEの“音楽花見”」(2025年10月16日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001859.000025404.html
■対策例 共感を軸にした「採用ブランディング」の強化
大手企業や同業他社との人材獲得競争においては、自社の思いや価値観(理念、文化、働きがいなど)を学生へ戦略的に発信し、「共感」や「納得感」の獲得をめざす取り組み=「採用ブランディング」を強化する企業が増えています。特に前述したような知名度が不足するBtoB企業や地方企業は、 採用ブランディングを通して自社の魅力を言語化・ビジュアル化し、競合との差別化を図ることで求職者に「選ばれる企業」となる取り組みが重要です。
★熊谷組 (当社ご支援事例)
形あるものを作る建設企業が、あえてエモーショナルなブランドメッセージを発信
熊谷組は2022年から、若年層の認知獲得とリクルーティングを目的に、学生から親世代まで幅広く支持される俳優・川口春奈さんを起用した企業ブランド広告を制作・発信しています。「難所難物に挑み、大きな壁を越えていく」という企業スピリットを、「Believe.」というブランドメッセージに込め、全国テレビスポットをはじめ、YouTubeやSNSでのWeb動画広告、交通広告など多様なメディアで展開。

出典:PR TIMES|株式会社熊谷組「川口春奈さんが熊谷組社員を熱演!~社内プロジェクトを通して仲間を信じることの大切さを再認識~」(2023年7月18日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000104706.html
当社ジェイアール東日本企画がご支援したこのブランディング広告の展開後、大学生・大学院生を対象とした調査で企業認知度が約1.9倍、就職意向度が約2倍に向上するなど、大きな成果を上げています。(当社調査より)
当社がご支援した上記事例の詳細も掲載
採用ブランディングについて、わかりやすくまとめた資料
「採用ブランディングはじめてガイド」を公開中
■対策例 独自路線で浮上する、中堅企業の戦い方
★淺沼組
「ぬまる、淺沼」のユニークなメッセージで、差別化。

中堅ゼネコン企業の淺沼組は、「1000人規模(2025年3月31日現在1,261名)」かつ「建設業界」という、2重の厳しい採用市場環境にあります。同社は業界大手企業との差別化を図るために、定着率の高さを前面に打ち出すメッセージ「ぬまる、淺沼」を発信。大企業ではない自社のポジションを逆手に取り、中堅だからこそ「居心地がよく」「成長できる環境」と、アピールしました。
若い世代を中心に使われる俗語であり社名を連想できる「ぬまる」で、勤続年数の長さを謳いながら、ポップさや身近さをも感じ取れる同社のアプローチは、男性的で硬いイメージの建設業界で、異彩を放っています。
出典:PR TIMES|株式会社淺沼組『淺沼組、採用ホームページをリニューアルオープン タイトルは 「ぬまる、淺沼。」』(2025年4月30日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000077355.html
★長倉製作所
認知度の低さをユーモアに変換した広告で、話題化~関心を喚起
静岡県沼津市に本社を置く自動車部品メーカーの長倉製作所は、新卒採用を目的としたTVCM、OOH広告、Web CMを実施。
目的は学生向けの採用広報です。長倉製作所は、金属加工というニッチな事業であるが故、なかなか学生の皆様に認知していただけません。本年度もそこをあえて逆手に取り、ユーモアに変換しました。少しでも笑っていただくことで、面白そうな会社として興味を持ってもらえればと思います。(中略)なお同日、JR沼津駅では在来線改札内サインボードにOOH広告を出稿しますので、合わせてご注目ください。長倉製作所ならではの独特な表現で会社の待遇を丁寧に伝えています。

出典・引用:PR TIMES|株式会社長倉製作所『冗談なのか本気なのか。目のつけ所が独特すぎる会社紹介。長倉製作所 迷走の果ての採用広告2.0公開』(2025年6月17日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000135754.html
これらのように、あえてスペック(条件)勝負に参入せず、自社独自のトーンで魅力を発信し、認知・共感の獲得をめざす、中堅企業・地方企業の戦い方は非常に参考になる事例です。
■傾向2 9割の企業が「新卒採用の早期化が進む」と回答
政府は、関係省庁(内閣官房、文部科学省、厚生労働省、経済産業省)の連名により広く経済団体等へ新卒採用スケジュールの順守を要請しています。
・広報活動開始= 卒業・修了前年度(学部3年生等)の3月1日以降
・選考活動開始= 卒業・修了年度(学部4年生等)の6月1日以降
・正式な内定日= 卒業・修了年度(学部4年生等)の10月1日以降
しかし「就活ルール」はあくまでも「要請」であることから、多くの企業や学生がこれらの解禁日よりも前倒しで採用・就職活動を行っているのが実情です。
学情の調査によると、
2027年卒採用は「早期化すると思う」と回答した企業は54.3%。「どちらかと言えば」と合わせると、早期化すると考えている企業は86.0%と9割に迫りました。
「売り手市場だから企業は焦って早期化する」
「少ない若い人材を取るために早期化は必然」
「インターンシップからの採用選考フローが定着」
「大企業が早期化を進めている」
「企業による青田買いが加速する」
「学生の動き出しが早い」
「企業は大学1~2年生へのアプローチを強化し、大学側も低学年からの就職活動
(自己分析・企業理解)支援を進めているところもある」
などの声が寄せられています。
とあるように、「スケジュールを守っていると、先を越されて採られてしまう」という企業側のあせりが感じられます。

出典・引用:PR TIMES|株式会社学情「2027年卒採用、難易度アップを予想する企業が8割超。早期化予想は9割に迫る。年内の選考開始予定が6割近く、内々定出し開始は45%」(2025年7月16日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001423.000013485.html
●大学2年の冬から始める就職活動
こうした傾向は、学生側の動きからもわかります。キャリタスの調査では、就職活動の開始時期を「大学3年生の4月」とする学生が最も多く(36.4%)、企業側の動きに合わせた早期化が見て取れます。

出典:PR TIMES|株式会社キャリタス「27卒学生の就職活動はさらなる早期化へ ~27卒学生の11月後半時点の就職意識調査~」(2025年12月3日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000736.000003965.html
RECCOOによる別の調査では、3年生の4月以前(2年生)から始める割合も30%を超えており、前倒し度合いがさらに高まっています。

さらに同社の調査では、大学3年10月時点で本選考を受けている割合は41.5%と、24卒以降年々増加し、3年間で18.2ptもの大幅な上昇を見せています。(中略)年内を活動のピークと捉える学生が急増しており、選考の山場そのものが大幅に前倒しされている実態が浮き彫りになっています。

出典・引用:PR TIMES|株式会社RECCOO【27卒就活動向】「3年生の秋が本番」の時代へ。早期化の“再加速”が鮮明、上位校生の「大手ナビ離れ」は過去3年で最多に(2026年1月14日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000250.000033607.html
以上のデータが示す通り、行政側の呼びかけと実態に大きな乖離が見られ、早期選考の常態化は今後も進行するでしょう。
■対策例 早めに仕掛けるプッシュ型の採用広報
採用スケジュールの早期化に対応するためには、大手ナビ媒体等を通じた「待ち」の採用広報だけでなく、さまざまなメディアを通じて学生に積極的にアプローチする「攻め」の採用広報が必要になります。
●大学2年生の冬~3年生の春に認知形成を
冒頭にも触れましたが、知名度が高くない企業や学生になじみがないBtoB企業は、まず社名を知ってもらうことが何よりも大切です。学生が就職活動を始める前(大学2年生の冬~3年生の春)に、自社の存在を知ってもらう採用広報を積極的に仕掛けましょう。
この時期に有効な施策は、TVCM・WebCMなどの動画広告や、OOHメディア(交通広告・街頭ビジョン)を活用した露出強化です。

・TVCM=短期間で認知を一気に高める“インパクト施策”
TVCMはマス広告としてのリーチ力が圧倒的で、就職活動開始直前の1〜3月期の放映により「この会社、あまり知らなかったけど何か気になる」という認知~興味・関心を短期間で獲得できる手法です。TVCMで得た興味・関心から、企業名検索~採用サイト訪問につながるケースも多く見られます。またTVCMは、学生だけでなくその親世代からの認知や信頼も得られるメディアです。
特にBtoB企業など、学生にとって馴染みの薄い企業にとっては、企業名を「知ってもらう」認知フェーズにおいて高い効果を発揮します。今年の年末年始にも(帰省した大学生が親といっしょにテレビを観るシーンを想定して?)多くのBtoB企業のブランドCMが流れていました。
ただし、TVCMは他のメディアに比べ費用がかかるので、地元人材の獲得を目的に地方エリアで限定的に放映するなど、目的とターゲットを明確にした戦略的な活用も重要です。
★三和エンジニアリング
地元エリアでのTVCMに加え、映画館でのCM放映で若年層にアプローチ
「環境プラント」などの設計・施工を手がける三和エンジニアリング株式会社(本部:兵庫県明石市)は、SNSによる情報発信に加え地元テレビ局や地元周辺の映画館でCM放映を実施しました。http://sanwaeng.co.jp/recruit-lp/new-graduate/
当社は対企業向けのビジネスをしており、一般的な「知名度」は限りなくゼロに近く、採用に直接結びつく就活メディアでの広告だけでは応募者獲得もままなりません。そこで、播磨という「エリア」に、18歳~24歳という年齢層を掛け合わせ、コロナ渦以前までに動員数を戻している地元の映画館でのCM放映に着目しました。

(出典・引用:PR TIMES|三和エンジニアリング株式会社 『新卒採用「エリア」マーケティングへ! 届け「播磨エリア」の学生さんへ! 10月のテレビCM出稿に続き、来年2月からは明石・加古川の映画館でCMを放映します!』(2025年11月20日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000168316.html
同社は、ターゲットとなる候補者を「地元での就職を希望する大学生」と絞り込み、地域を限定したメディアを積極的に使って採用広報を展開しています。
・OOH広告(交通・屋外広告)=就活生の“行動動線“に合わせた接点作り
OOH(Out of Home)広告とは、駅構内・電車内などの交通広告や街頭ビジョンといった、屋外で掲出する広告全般を指します。大学への往復や就活イベントへの移動タイミングにも繰り返し接触できるため、行動喚起や記憶定着に効果的なメディアです。
例えば、
・狙いたい大学や学部の最寄り駅で広告掲出(動画も可)
・狙いたい学生が通学する路線の電車で広告掲出(動画も可)
・若年層が集まるターミナル駅周辺の街頭ビジョンで広告掲出(動画も可)
・就活イベントの最寄り駅での広告掲出
のようなセグメントができます。
★古野電機
沿線周辺の大学生向けに、企業認知を目的とした交通広告を展開
兵庫県西宮市に本社を置く古野電機は、兵庫と大阪を結ぶ阪神電車の各種交通広告媒体を活用し、沿線周辺の大学生・親などのステークホルダーを対象に、企業広告「FURUNOを知ってほしくてシリーズ」を掲出。同社の本社最寄り駅である阪神西宮駅をはじめ、大阪梅田~山陽姫路間の駅構内や駅前地下通路、車両内などに企業広告を展開しました。


出典:PR TIMES|古野電機株式会社「阪神電車にて、駅構内ジャックなど交通広告を展開!」(2026年1月26日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000104.000089783.html
同社のこの取り組みは、交通・OOH広告の特性をよく把握した上で展開している事例です。
採用広報のメディア選定方法やモデルプランをわかりやすく解説
「採用プロモーション メディア選定ガイド」を公開中。
合わせて読みたい!!
■傾向3 新卒採用の長期化
採用活動の早期化は、結果として採用期間の「長期化」をもたらします。企業としては、より早い段階から学生との接点を持ち、自社を認知してもらうとともに、エントリー・インターンシップ・採用・内定・入社までの長期的な関係構築が求められます。
●重要度が増す「インターンシップ」
このような傾向にあって、企業にとっても学生にとってもますます重要視されているのが各種インターンシップへの取り組みです。大学3年生の夏に行われる「夏インターンシップ」への参加は一般的になり、最近では大学1・2年生向けのキャリアイベントやオープンカンパニーを実施する企業も増えています。
ワンキャリアの調査によると、2027年卒学生のほぼ全回答者となる99.2%が、夏インターンシップの情報収集を3年生の5月までに開始していることが判明。その内訳をみると、大学2年生の3月以前が53.5%と最も多く、相当な早期化が進んでいます。そして4月の進級をきっかけにほぼ全員が、一気に情報収集を活発化させています。

エントリー時期を見てみると、5月時点で全体の65.6%が夏インターンシップにエントリーしています。

また夏インターンシップへ参加する目的について聞いたところ、「選考優遇をもらうため」と回答した学生が40.7%で最多。昨年の調査では23.9%だったことから、夏インターンシップは「選考優遇を獲得するもの」という認識で学生側も動いている様子がうかがえます(下表)。

出典:PR TIMES|株式会社ワンキャリア「【2027年卒 就活実態調査】99.2%の学生が5月までに夏インターンシップの準備を開始」(2025年7月8日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000254.000035321.html
その裏付けとなるのが、内閣府による調査データです(下表)。「インターンシップと呼称されるもの」の参加後に、企業から参加者を対象としたアプローチを受けたかの質問に対して、
・「早期選考の案内を受けた」が、70.8%
・「採用説明会・セミナーに参加した(2024年2月以前に開催)」が、59.2%
・「採用試験、面接等を受けた(2024年5月以前に開催)」が、49.2%
と回答。このように「インターンシップと呼称されるもの」が、企業側にとっても採用のための実質的な早期選考を含んでいることが明らかです。

出典:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査」(令和6年度)https://www5.cao.go.jp/keizai1/gakuseichosa/pdf/20241206_gaiyou.pdf
●明確に類型化されたインターンシップ制度
2022年6月、「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(いわゆる三省合意)が改正され、これまで広義に「インターンシップ」と呼んでいたものを4つのタイプに分類。それぞれの定義と内容が細かく明文化されました。

タイプ1は「オープンカンパニー」、タイプ2は「キャリア教育」と呼称され(インターンシップとは呼ばない)、大学1・2年生も参加可能な、年次不問のプログラムと位置づけられています。
この改正により企業側の採用スケジュールにも変化が生じ、広義のインターンシップ施策の再構築が求められることになりました。
●インターンシップで取得した学生情報の活用が可能に
また、インターンシップで取得した学生情報を広報活動や選考活動に活用できなかった原則も、一定の条件(参加期間が5日以上、参加期間の半分の日数が職場での就業体験など)を満たすタイプ3のインターンシップに限り、解禁日以降の広報・選考活動への活用が可能となりました。この改正により、企業はこれまでより早い段階から長期的にインターンシップ施策に取り組むメリットが生じました。
パーソルキャリアの調査では、夏の1dayの仕事体験などを含めたオープンカンパニーに参加した27年卒学生は全体の89.1%となり、26卒比で2.6ポイント上昇。インターンシップに参加した学生は38.2%。でした。

インターンシップは5日間以上の参加が必要なため、参加率は38%台にとどまるも、昨年より3%程度増加しています。

出典・引用:PR TIMES|パーソルキャリア株式会社「27卒学生の夏インターンシップ・オープンカンパニー参加後 実態調査約9割の大学3年生がオープンカンパニーに参加」(2025年10月29日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000932.000022215.html
■対策例 大学2~3年から動き出す学生との接点作り「インターンシップ施策」の見直し
採用活動における重要度が増すインターンシップを、前倒しで実施する企業が増えています。例えば27年卒と28年卒の学生を同時に募集するオープンカンパニーを開催したり、新3年生になる直前の春休みにオープンカンパニーを実施したりといった具合です。
このような流れは、就職活動に対する意識が高い学生と早期に接点を持つためのきっかけ作りとして、さらにインターンシップの実施後そのまま早期選考につなげるという意味においても、非常に大きな施策となるでしょう。
★株式会社早稲田大学アカデミックソリューション
大学運営を推進する株式会社早稲田大学アカデミックソリューションは、大学2年生・3年生を対象に、今春オープンカンパニーを実施しました。

出典:PR TIMES|株式会社早稲田大学アカデミックソリューション「【開催決定】早稲田大学アカデミックソリューションが2月にランチ付「オープンカンパニー」を開催」(2026年2月2日)※赤枠は編集部で加工https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000124819.html
★株式会社一井
岡山県に本社を置く自走車部品メーカーの株式会社一井は、自社公式SNSで28年卒向けのオープンカンパニーを募集しています(大学3年生になる直前の2月3月に実施)。
■対策例 インターンシップのエントリーに効く「JRE Ads 新卒採用」
上記のような早期オープンカンパニーやインターンシップを募集する際、知名度が低い企業は就職ナビサイトや自社サイト・公式SNSなどで告知するだけでは思うように学生が集まりません。ここでも「攻めの採用広報」が鍵となります。
●Suicaデータで、狙いたい大学生を的確に捉える新Web広告、「JRE Ads 新卒採用」

「JRE Ads」とは、JR東日本グループが保有する移動や購買などのユーザーデータを運用型広告に活用するWeb広告です。このシステムで、狙いたい大学や学部最寄り駅のSuica通学定期券利用者をセグメントし、Googleや各SNSなどを介して広告を配信することができます。

例えば、次のようなセグメントデータを使って、自社が狙いたい学生に、「オープンカンパニー」や
「キャリアイベント」「インターンシップ」の開催を告知することができます。

「JREAds新卒採用」の詳細資料は、以下からダウンロード可能です。
■まとめ:新卒採用市場の傾向に合わせた対策を
ここまでご紹介した新卒採用市場の傾向と企業の対応策について要約します。
傾向
・採用活動の難易度は、今後も上がる
・採用活動の開始時期前倒しが加速
・採用活動の長期化が常態化
対策
・自社独自の強み(魅力)を発信・共感の獲得
・早めに仕掛ける攻めの採用広報
・インターンシップ施策の見直し
ただ、他社に足並みを揃えて時期を早めるなど、環境の変化を機敏に捉えることだけにとらわれず、あくまでも⻑期視点に立った戦略的な採用コミュニケーションで、自社ブランドの確立をめざしたいものです。
■ジェイアール東日本企画「キクコト採用ブランディング」にご相談を
当コラムを執筆するジェイアール東日本企画は、企業の採用活動を「広報・ブランドコミュニケーションの一部」として捉える総合広告会社の立場から、以下のようなご支援を得意としています。
・採用ブランディング戦略の策定(ターゲット定義、訴求軸、トーン&マナー設計)
・求職者(学生)のインサイトに刺さる採用メッセージの制作、実装
・採用メッセージを起点にしたメディアプランニング(認知・興味・理解・比較・エント
リー・選考・内定までを通した導線設計)
・企業ビジョンや社員の魅力を伝えるストーリーテリング設計(自社採用サイト・動画・
SNSなどのコンテンツ開発)
採用活動全般にわたるパートナー会社をお探しの方は、採用広報事例豊富な当社「ジェイアール東日本企画」を候補の一つにご検討ください。検討材料として下記ダウンロード資料の 23 ページ以降に
・当社サポート事例
・戦略設計から、クリエイティブ制作やメディアプランニング・バイイング、効果検証
までの一貫したサポート体制
・プロモーションモデルプラン例
などを掲載しています。ぜひ、貴社の採用課題に合わせた戦略ご提案の機会をいただければ幸いです。

















